ロシアのメガヒット戦車アクション・エンターテインメント『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』をはじめとした、2019年下半期に公開される戦争映画をまとめて紹介する。

本国ではロシア映画史上最高のオープニング成績を記録し、最終興行収入は40億円を超え、800万人動員という驚異的な数字を叩き出した本作。戦車が繰り広げる片輪走行にドリフト、弾が炸裂する超絶映像。『バーフバリ 王の凱旋』のVFXを手がけた<Film Direction FX>を筆頭にロシア最先端の映像技術を結集し圧倒的アクションシーンを活写。登場するソ連軍の“T-34”はすべて本物の機体を使用し、役者自らが操縦する超本格派。たった4人のソ連兵捕虜がナチスの軍勢に立ち向かう胸熱シチュエーション、立ちはだかる宿敵(ライバル)、そして収容所で出会った女性とのドラマチックな恋の行方―。観客の度肝を抜く“戦車アクション・エンターテインメント”が日本に上陸する。

2019年下半期に続々と公開される「ウォー(=戦争)」がつく3作品は、「実在する~」がキーワード。今回、注目の戦争映画を一挙紹介する。

実在する戦車T-34が大暴れ『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』

4人の捕虜、6発の砲弾、1両の戦車。本作はナチス収容所からの絶対不可能な脱出劇を描く戦車アクションエンターテインメント。日本でも大ヒットした『バーフバリ』チームが担当した新次元VFXにも注目だが、さらに目を引くのは、本物の戦車「T-34」。役者陣が実際に操縦しているというからまた驚き。歴史考証の正確性や戦車内のリアルな描写が話題を呼び、本国ロシアではNo.1メガヒットを記録した。果たしてこの脱出劇はどのような結末を迎えるのか?公開日は10月25日(金)。
監督:アレクセイ・シドロフ/出演:アレクサンドル・ペトロフ、イリーナ・ストラシェンバウム、ヴィンツェンツ・キーファー/2018年/ロシア/配給:ツイン
©Mars Media Entertainment, Amedia, Russia One, Trite Studio 2018

実在する女性記者の物語『プライベート・ウォー』

眼帯をトレードマークに戦場を駆け抜けた“伝説の記者”メリー・コルヴィンの半生を、圧倒的なリアリティで描いた衝撃作。主演に『ゴーン・ガール』でベン・アフレック演じる夫を追い詰める妻を演じ、アカデミー賞主演女優賞にノミネートしたロザムンド・パイク。プロデューサーにはなんと女優のシャーリーズ・セロンを迎え映画化となった。監督は『ラッカは静かに虐殺されている』『カルテル・ランド』などの骨太なドキュメンタリー映画を手掛けてきたマシュー・ハイネマン。今作が初の劇映画となったが、ただ彼女の半生をなぞるだけでなく、女性としての苦悩や葛藤、恐怖なども見事に描き切った。スリランカ内戦で左目を失明し、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながらもなお、戦場の真実を伝え続けようと戦ったメリー・コルヴィンの知られざる半生とは。公開日は9月13日(金)。
監督・製作:マシュー・ハイネマン/出演:ロザムンド・パイク、ジェイミー・ドーナン、トム・ホランダー/2018年/アメリカ、イギリス/配給:ポニーキャニオン
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実在する救出作戦を映画化『15ミニッツ・ウォー』

実際に起きたバスジャック事件を基にした作品。軍関係者の子供らを乗せたスクールバスがある日、独立派武装組織のメンバーにハイジャックされた。高い狙撃能力を持つ精鋭たちによって編成された対テロ特殊部隊による救出作戦が開始されるが…。凄絶で生々しい映像が観客を戦場に引きづり込む。生徒たちの身を案じ、単身バスに乗り込もうとする女教師を演じるのは『007/慰めの報酬』『オブリビオン』にも数多く出演する国際派女優オルテガ・キュリレンコ。「アクション映画史に残るラスト15分」とは一体!?公開日は10月11日(金)。
監督:フレッド・グリヴォワ/出演:アルバン・ルノワール、オルガ・キュリレンコ、デビッド・ムルジア/2019年/フランス、ベルギー/配給:クロックワークス
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