『リザとキツネと恋する死者たち』デヴィッド・サクライ インタビュー

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INTERVIEW

『リザとキツネと恋する死者たち』

ハンガリーで大ヒットし、世界三大ファンタスティック映画祭のうち、ポルト国際映画祭でグランプリ、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で審査員&観客賞を受賞したジャポネスク・ファンタジー『リザとキツネと恋する死者たち』に日本人昭和歌謡歌手の亡霊・トミー谷役で出演のデヴィッド・サクライにスカイプでインタビューを行った。

デンマーク・コペンハーゲン生まれのデヴィッドは、日本人の父とデンマーク人の母を持ち、18歳の頃から8年間日本で役者としての修行を積んだ。現在はロサンゼルスを中心にアクション俳優として活躍中。

―日本人の役を演じるというのはどういう思いですか?
すごいプレッシャーでした。日本人のハーフだから、日本の観客にいい印象を与えたかった。日本の文化を表現できているかが僕にとって大切なことだった。初めて日本人の役として出た。日本人のキャラクターにならなくてはならないというのが一番のプレッシャーでした。ヨーロッパの映画ですので、なおさら日本を代表しなければならない。だから結構なプレッシャーがありました。

―日本のことについて監督と話しましたか?
すごいいっぱい話しました。この映画のスタイルが日本の人に受けるのかというのがあって、脚本を読んだときにはそうあって欲しいなと願いました。この映画は日本とヨーロッパがミックスされているので、特別なものになるだろうな、他にはないようなものになるだろうなと思ったので、監督とは撮影に入る前にたくさん話しましたし、日本の方に好意を持って受け入れられるといいなって思いました。ヨーロッパの映画にはたくさん出たことがあるけど、そういう映画に出ると典型的な日本の決まったイメージで作られちゃったりすることがあるんです。ただカーロイ監督の場合は、本当に日本が好きだというリスペクトが凄くて、それがただ好きじゃなくて、本当に心から好きなんだなっていうのが僕にも伝わってきた。だから僕は彼の真心をすごく感じることが出来た。

―トミー谷を演じるにあたって参考にした俳優はいますか?
トニー谷のビデオは見ました。本当のトニー谷のことは知らなかったので、カーロイから見せてもらってびっくりしました。映画のトミー谷はエンターテイナーだから、エルヴィス・プレスリーを見ました。トミー谷を作るために、特別に日本のキャラクターとか俳優さんとかエンターテイナーを見て何かをやったということはなくて、映画の中の音楽は撮る前に作られていたから、それを何回も聞いて自分のトミー谷というのをオリジナルで作っていった。

―トミー谷という役を、どのように演じようと思いましたか?
最初にこの役をもらったときに、すごい大きなプレゼントをもらったなと思った。アクション俳優としての役が多いけれど、俳優としてはいろんな役をやってみたい。そのときに、このトミー谷という役は他に誰かがやっていて参考になる役ではまったくなく、一から作り上げないといけない役だった。本当に自分が自由に作れることなので、自分にとっては大きなプレゼントだなと思った。

―今までアクションが中心でしたが、ダンスを演じる上で参考になることはありましたか?
ダンスの先生はすごいプレッシャーだった(笑)今まではほとんどアクションで、ダンスとアクションは全然違う。アクションはぎゅっとしていて、ダンスは広がる感じ。弟がバレエダンサーで、デンマークのロイヤル・バレエ団にいたので、弟とよく話した。アクションの顔を忘れて、心を開いてとよく言われた。怖かった(笑)

―今後、日本の映画に出たいと思いますか?
出たい。日本語がんばります(笑)今の家はロサンゼルスで、日本のフィルムメーカーが多い。家族は日本にいるから、これからもっとがんばって、日本に帰りたい。もっと日本の映画に出たい。(出演している)光武蔵人監督の作品でカラテ・キルが、来年の早いうちに公開する。日本に帰って、何ヶ月かかるか分からないけど日本語を戻す。最近日本語を話してなかったから(笑)

―以前、日本に住んでいたことがありますが、今も日本食は食べますか?
ロサンゼルスはすごい!リトル・トーキョーがあり、リトル・ジャパン(編注:ジャパンタウン)もあるので、日本のレストランが多い。デンマークは問題で、少ない。コペンハーゲンには3つか4つしかない。そば、うどん、ラーメンなど日本のフードは好き。コペンハーゲンにラーメンはないから恋しくて仕方がない。ホームシック・・・。

―リザ役のモーニカ・バルシャイと日本のことを話しましたか?
カーロイ監督が日本のことをよく知っているので、僕が話すよりも監督が日本にクレイジーなので、そのあたりは監督と話したと思う。カーロイ監督は日本のオタク。僕とは、日本とヨーロッパのワーキングスタイル、仕事に向き合う姿勢について話した。僕はほとんど日本人のように見えるから、みんなに会うと「あなたは日本の俳優だから、きっと我慢強くて礼儀正しくて」って言うんだけれど、いやいや僕はヨーロッパで生まれてるしって思う。そのあたりのことをいろいろ話したりした。モーニカも日本に興味を持った。

―カーロイ監督は日本の音楽が好きと言っていますが、デヴィッドさんは日本の音楽を聞きますか?
聞きます。でもカーロイ監督とは違う音楽で、昔の昭和歌謡は知らなかった。(本作に出演することで)好きになったので、今は興味がある。僕が聞くのは、日本に最初に行った90年代の曲。あの時の大事な音楽。安室奈美恵、宇多田ヒカル、福山雅治の「桜坂」、B’zなどいっぱいあって、今も結構聞く。日本の音楽は好きです。

―日本人の歌手の役ですが、プライベートで日本語の歌を歌うことはありますか?
バブルガムブラザーズ「Beautiful People」!日本語の練習のために、勉強してくださいと兄がCDをくれた。今も兄とカラオケに行くときは絶対バブルガムブラザーズを歌う。あと「桜坂」はプライベートでよく歌う。

―日本に住んでいたときの好きな場所や思い出の場所はありますか?
すごいおいしいラーメンと餃子のお店があった。代々木上原に住んでたときのラーメン屋さんや、そばとか。いつもおばあちゃんとおばさんと、麺が好きなのでいろんなところに食べに行った。高尾山は覚えてる。うどん食べて、おいしかった。たぶんおなかがすごい減ってた(笑)麺は本当に毎日食べられる。コペンハーゲンでは自分で作らないといけない。うどんとそばがあるけど、日本とはちょっと違う。

―今、日本に来たら行きたいところはありますか?
日本に住んでたときは、日曜日は早く起きて代々木公園でジョギングして、帰ってから表参道とかで友だちとコーヒー飲んだり散歩した。本と映画が好きだから、タワーレコードもよく行った。あとは海や鎌倉とか。ロサンゼルスも海はあるけど、日本のほうが気が楽になるというか馴染む。ホームシック・・・。

―近いうちに日本に来る予定はありますか?
日本に戻るために、いろんな映画のプロジェクトを今すごくがんばってる。この映画では行けなくて残念だったけど、この先にいくつかプロジェクトが待っているので、その中で必ず行く。たぶん近々行ける、日本で仕事することになるような気がするんだけど、今はまだわからない。でもたぶんすぐ行くと思います。

『リザとキツネと恋する死者たち』デヴィッド・サクライ (1)

『リザとキツネと恋する死者たち』デヴィッド・サクライ (3)

『リザとキツネと恋する死者たち』デヴィッド・サクライ (4)

『リザとキツネと恋する死者たち』デヴィッド・サクライ (2)

TRAILER

DATA
映画『リザとキツネと恋する死者たち』は2015年12月19日(土)より新宿シネマカリテほか全国で順次公開!

監督:ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ
出演:モーニカ・ヴァルシャイ、デヴィッド・サクライ
配給:33 BLOCKS
2014年/ハンガリー/98分

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