劇場版『ONE PIECE STAMPEDE(ワンピース スタンピード)』田中真弓×山口勝平 インタビュー

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INTERVIEW

TVアニメ放送20周年記念!劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』のブルーレイ&DVD発売と、世界興収100億円突破を記念して、モンキー・D・ルフィ役を演じた田中真弓、ウソップ役を演じた山口勝平にインタビューを行った。

本作は劇場版14作目ですね。

田中 14!?
山口 そんなにやったんだ!

今回お二人が演じるルフィとウソップの友情を感じられたのですが、アフレコで力を入れたシーンはありましたか?

田中 実は一緒に録れなかったんですよ。
山口 別撮りで、僕は今回一人だったんですけど、(テレビアニメ)20年ってこういうことなのかなと。何となくルフィの喋り方も全部分かるというのはありました。もちろん一緒にやるほうがやりやすいですし、臨場感もあるんですけど、チョッパーとかブルックとかそのシーンにいた人の喋り方とか間とかも自分の中に入ってきていると感じながらやれました。
田中 私が先に録ったんだっけ?
山口 僕が後です。
田中 私は声がなくなっちゃったんですよ。
山口 ずっと戦いでしたからね。
田中 “ここまでやりたい”というところがあったんです。そうしたらお兄ちゃん(サボ役の古谷徹)が、「真弓、今日はここでやめておけ」って心配してくれたの。これ以上やるとやばくなるって。サボがサボの声で言ってくれた。
山口 それはやめますね。
田中 「お兄ちゃんに言われたのでやめます」って。その間に(バレット役の)磯部(勉)さんが録りました。磯場さんが私のガラガラの声を聞いて「これなら勝てると思う」って(笑)逆によかったのは、自分の声がなくなって録れなかったおかけで、バレットの声を聞きながら録れた。
山口 真弓さん、3日間くらいかけたの?
田中 そうですね、3~4日間かけて。

磯部さんの迫力がすごいですよね。

山口 パワフルでしたね。
田中 本当にね。女の声で、“勝てるわけないだろう”といつも思うんですよ。カイドウの玄田(哲章)さんとか。

小さいころから田中さんの声を聞いていました。

田中 ずっと叫んでるの、20年(笑)すぐ枯れちゃう(笑)情けない!

テレビシリーズでも声が出なくなるくらい全力で演じているとおっしゃっていました。

田中 そうなんです。迷惑かけないようにと思うから、若いころだったらテストも同じようにやれたのですが、今は本番の一回でできるだけいけるようにってなっちゃいました。
山口 一回戦うと長いですよね。原作のエピソードも長くなってきています。ホールケーキアイランド編も長く戦っていましたよね。
田中 カタクリになってから。
山口 ずっと延々と戦っていましたからね。見せ場ですからね。
田中 ジャンプですから。少年アニメですから。そうですよ。バトルですね。

大ヒットした劇場公開が終わり、ブルーレイ&DVDが発売されます。改めて本作の魅力をお願いします。

田中 勝平が上手に言います(笑)
山口 プレッシャーかけてきた(笑)ストーリーはとても単純なお話で、海賊万博でゴールド・ロジャーのお宝をめぐって海賊たちが奪い合うストーリーなんですけど、ワンピースの20年の歴史で出てきた登場人物がオールスター出てきます。とにかく派手です。ものすごく派手な映画なので、見ていて楽しめ、エンタメってこんなものかなと感じさせてくれる映画です。それがご家庭で何度も楽しんでいただけるのがうれしいです。
田中 本当にそうなんですよ。いろんな人が出てくるのですごい。
山口 絶対スペシャル・エディションがいいですよ。
田中 さっき見たんですけど、「見えないよ!」っていうところが止めて見れるからね。
山口 何分何秒に出てくると冊子に書いてあります。
田中 それを見つけるのが楽しいね。
山口 “これも登場キャラなの!?”っていうのも出ていますからね。見ながら楽しめるような特典になっているのでぜひぜひ手に入れてほしいです。あと、パッケージも凝っているんですよ。ポスターでは横の姿で、パッケージでは正面から見た姿の絵なんです。
田中 気が付かなかった!
山口 そういう部分も楽しめますね。
田中 本当だ、正面だ。楽しいですね!
山口 楽しいですね。
田中 いろんな人に会えるという意味では、あなたの好きな人に会える。会えない人に会えるのはうれしいですね。(私は)エースに会えた。あとハンコックかわいいね。見どころは満載ですけど、見逃しているところが楽しめる。
山口 これだけのキャラクターが出ているので家で止めながら見るのは楽しみですよ。“ここにこんなキャラがいたんだ!”とか。
田中 ワンピース大好きな人にとっては、長い歴史の中に出ている人がいるから、それは楽しいです。
山口 自分で見て探すのは楽しいですよね。劇場では止められないので。これだけキャラクターが出ているので、家で隅から隅まで見れるので、そういう楽しみ方もありますよね。

今回、完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

田中 ビックリしましたよ!こんな絵が!!って。とにかくきれいですね。間に合うものね~。間に合わないと思ったんだけど間に合うものね。
山口 間に合わないかも、なんて話もあったから、仕上がりのクオリティ落ちちゃうかと思ったけど、仕上がり見たらめちゃくちゃきれいでした。

今回は200人ほどキャラクター出ていますが、ご自身が演じたキャラクター以外で好きなキャラクターはいますか?

山口 結構いますよ。悪役でも本当に悪いキャラクターってそうそういないから。悪いキャラクターでもどこか感情移入できるところがあります。
田中 キャプテン・クロ嫌いだった。
山口 最初の頃のね、クロとか。
田中 アーロンとかクロコダイルとか、嫌な奴だと思っていたのが、今ではそんなに怖くないよね。(※『STAMPEDE』には登場していません。)
山口 勝てそうな気がする。
田中 バギーとかワポルとか好き。
山口 バギーとか最初から出ていて、憎めないキャラですよね。
田中 (バギー役の)千葉繁さんがおもしろいんだよね。
山口 本当にいっぱいいるな。真弓さんはエースとか、あたりですよね。
田中 エースは絶対ですよね。あと、最初の頃のたまねぎたち。
山口 にんじん、ピーマン、たまねぎ。あの子たちは元気にしているのだろうか。
田中 あの辺りは出てないの?
プロデューサー イーストブルーの海賊じゃない人たちは基本的に来れないんですよ
山口 だからあの人来れないんですよ、ガイモンさん。好きだったのに来てないんですよ。
田中 来てほしかったね。
山口 ガイモンさん海賊じゃなかったんですね。パンダマンとか初期からいる人が出ているのはうれしいですね。「おれ、パンダマン見つけた~」とか思ってたけど、すごいいっぱい出てきた。
田中 昔は見つけるのが楽しかった。
山口 2~3か所見つけたんだけど、全然それどこじゃないんです。
プロデューサー 22体います。原作が22年続いているので。(※2019年時点)
山口 そういうことね。(特典の冊子を見ながら)ほら、こんなにでてるんだよ。
田中 こんなに・・・見えないよ(笑)

収録中に“パンダマン見つけた!”とかの話題もありますか?

山口 よくします。
田中 よくしますね。あと、収録中に楽しいのは、普段の(テレビシリーズの)収録で、まだラフ画のカットがたまにあるんだけどラフの絵でもウソップだけはわかる。
山口 鼻がピッと出てるから。

セリフで印象的だったことはありますか?

山口 『ONE PIECE』って、この人ならこう言うっていうのがあるので、そこは大事にしていますね。
田中 そうなのよ。積み重ねての感動がありますから、見続けてほしいですね。
山口 今回ウソップもそうでしたね。「ルフィは海賊王になる男だ」って。付き合いの中で出てくる言葉です。麦わらの一味はみんな信じていることですけど、とりわけルフィとウソップの関係性を描く中で、そのセリフを言えるのがうれしかったです。“今回は僕が言っていいんだ!”と思いました。

20年間のアフレコで印象に残っていることはありますか?

田中 (ニコ・ロビン役の)山口由里子さんが、「大衆浴場」を「大衆食堂」って言うんだよね。ロビンの声だからいい声じゃない。由里子から目が離せない。
山口 20年やっていたらキャラクターに似てきますよね。
田中 似ている部分も、真逆な部分もあるよね。
山口 スタジオでの立ち位置、ポジショニングは何となく似てきますね。
田中 ナミ役の岡村明美ちゃんは一番しっかりしてる。決めなきゃいけないことがあるのにふざけちゃって話がそれた時に「こうしましょ」って言ってくれるのが明美ちゃん。上手に「はい、それは置いておいて」って言ってくれる。
山口 ナミのように鉄拳は飛んできませんね。

サンジ役の平田広明さんはいかがですか?

山口 実際に料理得意ですよね。メンバーの誕生日を覚えていて、さりげなくプレゼントをくれます。
田中 サンジみたいな人ですよね。中井(和哉)くんはゾロみたいな人ではない。イスに座ると内またになって、「僕に触れないで」って(笑)ゾロとはちょっと違う感じですね。
山口 ストイックな部分は似ていますね。
田中 矢尾(一樹)ちゃんのフランキーは完全にあてがき。フランキーと同じで、いつもパンツ一丁な感じ。
山口 いつもパンツ一丁な感じって(笑)矢尾さん、夏は裸族に近い感じでいますからね(笑)チョーさんもブルックっぽい。
田中 ひょうひょうとしてますよね。似てる。

無意識で似てきちゃうんでしょうね。

田中 ブルックもいろんな人がオーディション受けているしね。チョーさん本当にピッタリです。よくぞいろんな人の中でチョーさんになったなと。
山口 ほかの人もそうですよね。育ちゃんはサンジの小さい時を最初は演じてましたね。そこで出たからほかのキャラクターで出られないと思ったからびっくりしたって。
田中 みんなピッタリですね。
山口 ほかにテレビシリーズの印象に残ってるのは、メリー号をめぐってルフィと言い争うところ。
田中 一発で録ってくれましたよね。絵に合わない部分もあったんですけど、絵を直しますって言って合わせてくれた。あれはやらせてもらって気持ちよかった。
山口 そして、最後にゾロがもっていくんだよね。見ている人「キャー、ゾロかっこいい!」って。
田中 中井めって(笑)
山口 そういうの多いんだよね。

本作はテレビシリーズを見ていなくても入っていけるというのが魅力。以前は見ていたけど今は見ていないというファンに向けておススメできるところはありますか?

山口 『ONE PIECE STAMPEDE』は『~STAMPEDE』で確立している話なので、ルフィはゴム人間でとか、ゴールド・ロジャーという海賊が残したワンピースをみんなが探しているということだけ知っていれば楽しめる。逆にこれを見て作品に戻ることもできるときっと思う。考えることなく楽しめる作品。躊躇しているようだったら見たほうが早いよっていうのがあるかな。
田中 願わくば、出てくるキャラクターへの思い入れがあったほうがより深い感動があるので・・・願わくば最初から・・・!
山口 「エピソードオブ~」シリーズがあるので、それを順番に見ていただければ分かりますね。

そしてさらに知りたくなったら原作も。

田中 原作も!
山口 95巻ですよね。
田中 たどり着くまでの感動は長い道のりがあった方が感動できるので。願わくば見て欲しいなと!そこで出会ったこと、後でちょっとくるぜっていう。でも、(この映画が)入り口にはなると思う!で、もうちょっと細かく1話から。

今後も続く『ONE PIECE』ですが、意気込みをお願いします。

山口 僕らも先を知っているわけではないので、ファンの皆さんと同じ目線で追っかけています。そういう意味では原作のほうが物語の核心に触れる部分がチラッと見えてきているので、「どうなるんだろうな」と。アフレコの時の気持ちはそれでどうこう変わることはないので、今まで通りおもしろい作品作りができるようにってところですね。
田中 先がわからないので。ルフィたちの年齢がまた飛ばなさそうということだけはわかりました。19歳からのすごい年齢変化がなさそうだと。
山口 ちょっと飛びたかった?
田中 ちょっと飛ぶのかなと思ったんだけど、飛ばないのかなと。19歳でワンピースを見つけるのかな?海賊王になるんですか?
山口 これでならなかったらびっくりですね。
田中 最後に「おれは海賊王になる!」で終わったらね。
田中山口 ならないんだーって(笑)
田中 それは悲しい終わり方だね。
山口 ルフィが言っていた「先がわかる冒険はつまらない」っていうね。ドキドキしながら楽しみたいですね。

スペシャル・デラックス・エディション

【写真・文/編集部】

STORY
TVアニメ放送20周年を記念する本作は、原作者・尾田栄一郎監修で描くオリジナルストーリー。20周年のお祭りにふさわしく、海賊・海軍・王下七武海・革命軍・CP-Oが大集結!さらにルフィ、革命軍参謀総長・サボ、“死の外科医”トラファルガー・ロー、王下七武海”海賊女帝“ハンコック、海軍中将・スモーカー、“CP-0”ロブ・ルッチが敵味方の垣根を超えた奇跡の≪共闘≫を果たしシリーズ最強の敵・元ロジャー海賊団のダグラス・バレットに立ち向かう。


TRAILER

DATA
劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』ブルーレイ&DVD発売中!
■初回生産限定 スペシャル・デラックス・エディション Blu-ray 8,800円(税抜)
■初回生産限定 スペシャル・デラックス・エディション DVD 7,800円(税抜)
■初回生産限定 スペシャル・エディション Blu-ray 5,800円(税抜)
■初回生産限定 スペシャル・エディション DVD 4,800円(税抜)
■スタンダード・エディション Blu-ray 4,800円(税抜)
■スタンダード・エディション DVD 3,800円(税抜)
監督:大塚隆史
原作・監修:尾田栄一郎(集英社 週刊「少年ジャンプ」連載)
声の出演:田中真弓、中井和哉、岡村明美、山口勝平、平田広明、大谷育江、山口由里子、矢尾一樹、チョー、磯部勉、ゲスト声優/ユースケ・サンタマリア、指原莉乃、山里亮太(南海キャンディーズ)
発売元:東映ビデオ株式会社 販売元:東映株式会社
©尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会

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