『東京バタフライ』水石亜飛夢 インタビュー

INTERVIEW

『東京バタフライ』で主人公・安曇(白波多カミン)らとともに結成した大学生バンド「SCORE」でギターを担当した間宮仁役を演じた水石亜飛夢にインタビューを行った。

映画への出演が決まった経緯をお聞かせいただけますか?

水石 僕の地元が町田なんですけど、そこに(この映画の)制作会社のTokyo New Cinemaさんがありまして。近くて嬉しいなと思いました(笑)この役がハマりそうだなというのが(自身が演じた)仁でした。結構すぐに連絡がきて「やったー!」という感じでした。

初めに台本を読んだ時のお気持ちはいかがでしたか?

水石 おそらく誰しもが感じる、共感できるストーリーだと思います。みんな夢を追いかけたり、自分のなりたい姿がある中で、一度は挫折を味わう中で、4人の中に誰かしら共感できる人がいるんじゃないかなと思いました。

水石さんは「魔進戦隊キラメイジャー」に出演していらっしゃいますが、その役とはまったく違う・・・。

水石 だいぶ違いますね(笑)我ながら(笑)(「キラメイジャー」では)ちょっとはしゃいじゃいましたね(笑)

役へのアプローチはどのように行いましたか?

水石 仁という役は今までやったことがない役だったと思います。クールでありつつも、みんなのことを思って、本当は優しいという役が今までになかったので、僕の親友を参考にして役を作りあげました。

そんな中で共通点はありましたか?

水石 仲間思いですかね・・・自分で言うのもなんですけど(笑)夢を持っているというところは同じようなところがあります。

バンドのお話ですが、ギターを担当しています。ギターの経験はありましたか?

水石 高校時代にこの業界にスカウトされるまでの半年間は軽音部でギターを触っていました。

ひいているシーンはなかったですね。

水石 オーディションで決まってから2週間弱のクランクインで僕も心配していたんですけど、今回バンド映画ではないといいますか、演奏に重きを置いているわけではなく、青春の終わりとはじまり、心の移り変わりとかに映画の重きを置いているので・・・「大丈夫ですよ」とプロデューサーや監督とお話をしました。

主演の白波多カミンさんとの共演はいかがでしたか?

水石 ほんわかした雰囲気の方なんですけど、芯がしっかりしていて、お芝居をしている時も力強さもありました。お芝居が初めてだったと思うんですけど、強い魂で引っ張っていただいてお芝居をさせていただきました。(小林)竜樹さんは僕よりお兄さんなんですけど、同い年と言う設定で、裏ではみんなのことを優しく支えてくださいました。(黒住)尚生さんは同じ事務所で、尚生さんが事務所に入った当初で僕もそんなに面識もないくらいのときに一緒にやるとなって、すごいご縁だなと思いました。そこからずっと仲良くさせていただいています。素敵な役者さんです。

撮影以外ではいかがでしたか?

水石 撮影の合間も一緒にいました。地元の町田での撮影だったので、尚生さんは僕の家に泊りに来ました(笑)夜な夜なお酒を飲みながらお話しました。ひと夏でしたけど4人ともとても仲良くなりましたね。今でも連絡を取り合っています。

優しい作品ですよね。

水石 とてもそう思います。“がんばれよ!”と言わない中でも背中を押してくれるような映画だなと思いました。撮っているときは目の前のことに精一杯ですけど、完成した映画を見ると客観的にそう思います。

監督からの演技指導はありましたか?

水石 クランクインまでの短い時間でリハとかをやったりしました。仁という人間のつっけんどんなところとクールなところと、みんなに見せるやさしさのバランスを調整していただきました。撮影は2年前で、僕もいろいろと悩みながらやっていた時期でもあったので、自分で感じたことと周りから見えるずれもあったので丁寧に修正していただきました。

水石さんはとても演技が洗練されていて、いるだけで画面が締まりますね。みんなを引っ張っていくような意識は有りましたか?

水石 え、うれしいです(笑)意識は・・・してたのかな。バンドの中でも引き締める役なので、ダラダラしないようにはしました。そこも動きや仕草は親友を参考にしました。

本作ならではのエピソードはありましたか?

水石 地元の行ったことがないお店にスタッフやキャストのみなさんと行かせていただきました。あとは、僕がいつも帰り道に使うところでカメラを回していたので変な気分でした(笑)カメラがあるといつもいる街じゃない気がしましたね。

レトロなお店とか懐かしい感じがしましたね。

水石 いいお店いくつか知りました。そういった撮影の中で、日に日に仲良くなりましたね。

撮影から2年が経ち、今はコロナ禍で大変なこともあるかと思います。お仕事への影響はいかがですか?

水石 そうですね、結構影響はありますね。みんなで気を遣い合いながら、スタッフさんにもケアしていただいたり、手洗いうがいに気を付けたりなど。撮影がいったんストップにもなっちゃったといえばなっちゃったんですけど、そのおかげで出会ったお仕事もありました。

インターネットで発信もされていますね。とても好評です。

水石 できることをとやらせていただいたら、あんなに素敵な感想をたくさんいただけて、うれしかったです。

今後やってみたい役やジャンルはありますか?

水石 群像劇というか、心のお話がやっぱり好きなので、それを繊細にできる作品に挑戦したいです。今回もそうですけど、誰かの背中を押したり、元気や勇気を与える役をやっていきたいと思います。真逆の役だったら、やっぱり殺人鬼とかを・・・。ヒーローをやった後なので、真逆のことに挑戦させていただきたいですね。

本作を楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

水石 同じ夢を追いかけていた4人が、自分たちの過去と今に向き合う話なんですけど、夢は必ずかなうということは、もちろんそうだとは思うんですけど、運もあるし努力や実力もそろってないとなかなか難しいということで、違う道に進んだり、思い描いている道とは別の道に進むことも多いと思います。それも自分の人生だし、後悔はして欲しくないので、本作を見て、こういう経験をしたから今、選んだこの人生も素敵だなと思ってもらえたら嬉しいです。

【写真・文/編集部】

STORY
かつてメジャーデビュー寸前まで行った人気大学生バンド4人組。ささいな行き違いで解散してしまった彼らは、6年後、20代後半となってそれぞれの生活を歩んでいた。結婚、仕事、人間関係―。さまざまな人生の悩みに直面した彼らは、ふとしたきっかけで再び集まることになる。叶わなかった夢の残り香を胸に、30代を迎えようとする彼らのリアルに描く。主演にシンガーソングライターとして活動する白波多カミンを迎え、水石亜飛夢、小林竜樹、黒住尚生ら新進気鋭のキャストが集結。人生うまくいかないことだってあるけれどそんな中でも腐らず目の前の生活を一生懸命生きる若者の姿を描き、生きていく上で誰もが抱える後悔や挫折とストーリーをリンクさせ同世代へ共感を誘う。


TRAILER

DATA
映画『東京バタフライ』は2020年9月11日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開!
監督・編集:佐近圭太郎
出演:白波多カミン、水石亜飛夢、小林竜樹、黒住尚生
配給:SDP
©2020 WIT STUDIO/Tokyo New Cinema

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