熱海五郎一座『Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー ~日米爆笑保障条約~』横山由依 インタビュー

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INTERVIEW

熱海五郎一座『Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー ~日米爆笑保障条約~』に日系アメリカ人でジャズバンド「ザ・ツインズ」メンバーのアキバ役として出演する横山由依(AKB48)にインタビューを行った。

出演が決まったときはどのようなお気持ちでしたか?

横山 すごく嬉しかったです。三宅裕司さんをはじめ、「熱海五郎一座」のみなさんのことは以前からテレビなどで拝見していたので、みなさんと一緒に舞台に立たせていただけることが光栄だなと思いました。

YouTubeでの座談会を拝見しました横山さんが“なんで自分が選ばれたのか理由が知りたい”とおっしゃっていましたが、その答えはお聞きになりましたか?

横山 今回の作品は笑いと音楽をやるということで、音楽ができて、お笑いが好きそうだというところだったみたいです。それを聞けて嬉しいなと思いました。

12年越しのドラム演奏ということですがすぐに叩けましたか?

横山 ドラムをやったことがない方は、手と足が一緒に動かせるのがすごいって言ってくださるんですけど、それは今でも大丈夫でした。昔やってたのはポップスに合わせたものだったので、今回ジャズということでリズムの取り方が違ったり、スティックの持ち方が違ったり、12年前にはやったことがない叩き方をしますので、そういう部分は新しいと思いました。

三宅さんたちとお話はされました?

横山 まだほかの方はお会いしていないんですけど、三宅さんとは、バンドの練習でお会いすることがあるので、練習の合間に雑談をしたりすることがあります。以前いただいた台本にギャグを足したよ、さらにパワーアップしたよとおっしゃっていたので新しい台本が届くのが楽しみだなと思います(笑)

共演者の方とお会いしたときの印象はいかがでしたか?

横山 全員とお会いしたのは記者会見が初めてだったんですけど、テレビか舞台で拝見するのと全然変わらなくて、フレンドリーな方々でした。想像していた通りの方々でした。リーダー(渡辺正行さん)がすごくいじられキャラだったり、小倉さんのことを三宅さんがいじっていらっしゃったり、普段の関係性が素敵で、それが舞台上でも役となって、お芝居ではありますけど人柄だったりとかが出てきて笑いを生んでいるんだなと思いました。

横山さんはほかの方と比べるとお若いですけど入っていくのは大変でしたか?

横山 大変なのかなと思っていたんですけど、みなさんが優しく話しかけてくださったり、話を振ってくださったりしたので、自分のままでいられると言いますか・・・。「やばい!明日は三宅さんに会う!」とかそういう感じではなかったですね。「明日、三宅さんに会えるうれしいー!」っていう感じです。みなさんオーラが優しいんです。長く業界にいらっしゃって、いろいろな思いや経験をされてきたと思うんですけど、すごく優しいです。私も長くお仕事をやっていきたいと思うので、人柄の良さとか、お芝居をやったり、お笑いだったり、みなさんそれぞれのところで活躍されていますけど、自分ならではのものをしっかりと見つけつつ、変わらない人柄と印象で、私もそういう風に長く続けていきたいと思いました。

紅ゆずるさんとはお話されましたか?

横山 会見と座談会と今日の取材で3回目で、まだあまり深いお話はできていないんですけど、さっきもお会いして「早く話したいね!」っておっしゃってくださいました。私は紅さんは話が合うんだろうなって勝手に思ってるんです(笑)お互い関西人で、関西の血が騒ぐというか(笑)出させていただくのは「東京喜劇」なんですけどね(笑)お稽古の時からコミュニケーションを取ってくだらない話もしていけたらなと思っています。

役柄についてお伺いします。日系アメリカ人のジャズバンドメンバーという役柄ですが、どのように役作りをされていますか?

横山 まだ稽古が始まっていないので役を作っていくという段階ではないんですけど、どういう感じで演出していただけるんだろうというのは楽しみです。舞台をやらせていただいたことはあるんですけど、シリアスなものだったり、クールなものが多かったので、喜劇っていうとどういうふうに稽古を進めていくんだろうと考えています。どうやって笑いが作られていくんだろうというのが気になります。プロセスを間近で見るというか、経験できるのは楽しみです。日系アメリカ人ですが、セリフは日本語だと思うので、どういうところで日系アメリカ人らしさを出していくのか、これから相談していきたいです。台本は読ませていただきましたが、ここに書かれていないところで難しい役というか、新たな挑戦だなというのがあります。それは来ていただいてからのお楽しみです(笑)さらにバンドのドラムをやるということで、3つ挑戦があると思っています。

初めて喜劇に挑戦するということで、特に意識していることはありますか?

横山 この一年、舞台とかコメディとかお笑いを観る機会が多かったので、もし去年この舞台をやっていたとするよりも今年やるほうがより自分の中でも感性が豊かになっているんじゃないかなという期待はあります。舞台に出るのが幸せだなとこの一年で特に思ったので、そういう思いを織り交ぜながら喜劇を楽しめたらと思っています。

どのようなキャラクターでいこうというのは決まっているんですか?

横山 キャラクターは決まっているんですけど、笑いの要素に関わってくるので大丈夫かなという思いでやっています(笑)

役柄との共通点はありますか?

横山 仲間がいるというところです。自分はAKB48でメンバーという仲間がいます。そこは共通していると思うので、活かせるのかなと思っています。フィクションではありますが、この時代のことも勉強していきながら役作りをしていきたいと思っています。

一年越しの上演ですが、気持ちの変化とかはありますか?

横山 舞台に立たせてもらえるのがうれしいなという気持ちです。お話をいただいたときもうれしかったんですけど、その時よりもさらに舞台に立たせていただけるということと、大先輩の皆様と一緒にモノづくりができる幸せがあります。この一年は自分たちのグループの活動もできなくて、コンサートも中止になったり、できないことが多かった中で、満を持して、この舞台に自分が全部をぶつけられるという気持ちなので、いつも気合は入っていますが、特に倍増している感じがあります。

ファンの期待が高まっていると思います。

横山 舞台に出させていただくことが決まった時にファンの方もすごく喜んでくださっていたので、昨年は中止になってしましましたが、改めて上演が決まって、みなさんの思いも募っていると思うので期待に応えられるお芝居をしたいと思います。この期間に前と変わったなと思うのが、緊張しすぎて失敗したと思ったり、コンサートでも言わなきゃいけないことを間違えたりということがあったんですけど、それを笑いに変えられなかったんです。でも、この一年で、一日一日毎秒が特別で大切だと思ったので、楽しんでやりたいと思いますし、楽しんでいただけるものを届けたいと思うので、一皮むけた私を見ていただけるんじゃないかと思います(笑)

「表現としての笑いを追求」ということですが、笑いを取りにいく難しさはいかがでしたか?

横山 数え切れない程、笑いを取ってこられた先輩方とやらせていただくので、稽古で様子を見たり、かけていただいた言葉をしっかりと受け止めて、臨機応変に柔軟にやっていきたいなと思います。捕らわれていた考え方を取り払って、まっさらな気持ちで挑みたいなと思います。去年久しぶりにコントを番組でやらせていただいて、それがとても楽しかったんです。収録だったので編集がある中での笑いなんですけど、またやりたいと思いました。今回の舞台は喜劇ですが、大きな意味で笑いというものに対してどん欲になってきたかなと思います。去年は思っていない気持ちだったので、楽しみですね本当に。シリアスなものではなく喜劇をやらせてもらえるのは、自分にとってもハマっていると思うので、いいものを作りたいです。

2021年はお笑いを極める?

横山 お笑いを極めてきた方とは違った角度にはなると思うんですけど、一緒にモノづくりをしていきたいと思います。

AKB48としての活動ではない、舞台ならではの魅力はありますか?

横山 じっくりと稽古するので自分のダメなところもわかりますし、ただそれを乗り越えたらうれしさが待っていますね。千穐楽を迎えた感動は計り知れないので、舞台は楽しいですね。何が起きるか分からないので。AKBは劇場があるので似ているのかなとは思いますけど、歌とダンスがメインのものとお芝居をするのは違いますね。自分としているのと、役としているのがだいぶ違うのかと思います。でも舞台を終えた時はうれしいので、どっちも持ってるのが舞台なのかなと思います。思いを乗せつつ、役から得るものがあったりします。あとは注意されるのが好きと言うか(笑)AKBだと注意する側なんですけど、舞台だと教えていただけることがあるので楽しいですね。

数々の名作が生まれている新橋演舞場での上演です。

横山 歴史のある劇場なので、立てるのがすごくうれしいです。まだ劇場に行ったことがないんですけど、写真で見るだけで「歴史あるやん」って(笑)佇まいがすごい、数々の方がそこで涙を流してきただろうし、いろんな思いをしてきたと思うと、劇場って特別ですよね。見に来る方もいろんな思いで見に来られていると思うので、人の思いが詰まっていると思います。とても楽しみです。早く舞台に立ちたいです。

最後に意気込みをお願いします。

横山 お客さんの反応を見て変えたりするとおっしゃっていたので、結構ガラッと変えて千穐楽は全然違うものになってる可能性もあると思うと、舞台の楽しさがいつも以上にわかるだろうなと思うので楽しみです。みなさんと一緒に無事千穐楽を迎えられたらと思います。後はこれを機にコメディができる女優さんになっていけたらいいなと思うのでたくさん勉強をさせていただいて、楽しんで演じたいと思います。

【取材協力】
ヘアメイク:大場聡美
スタイリング:林峻之

【写真・文/編集部】

STORY
太平洋戦争も終盤のサンフランシスコ。魅惑の女性DJ“ニューヨークの桜”と共に対日謀略放送に加担している、日系アメリカ人ジャズバンド「ツインズ」のメンバーは、アメリカ敗戦(!?)の大統領声明を聞く。同じ頃、空港に降り立った日独同盟軍西米国支部作戦本部長である女性海軍中佐は、アメリカ日本化計画を発令する。その結果、バンドは、嫌いな演歌や歌謡曲を演奏しなければならなくなる。強面な割には、キュートさも垣間見られる海軍中佐には、さらに別の顔もあったー。連合国と日独の戦いに翻弄される日系ミュージシャンの悲劇という名の東京喜劇。笑いと音楽と感動のストーリーがあなたの脳を揺さぶる一大エンターテインメント。


DATA
熱海五郎一座「東京喜劇 Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー ~日米爆笑保障条約~」
作:吉高寿男
出演・構成・演出:三宅裕司
出演:渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博(交互出演)、深沢邦之(交互出演)、劇団スーパー・エキセントリック・シアター
ゲスト:紅ゆずる、横山由依(AKB48)
会場:新橋演舞場
日程:2021年5月30日(日)~6月27日(日)<全37公演>
チケット:発売中
チケット料金:【一等席】11,500円、【二等席】9,000円、【三階A席】6,000円、【三階B席】2,800円、【桟敷席】12,500円(税込)

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