『5つの歌詩』「TRUE, BABY TRUE.」新川優愛 インタビュー

INTERVIEW

『5つの歌詩』の「TRUE, BABY TRUE.」で未来の東京にタイムスリップしてしまう母親・桜田美月役を演じた新川優愛にインタビューを行った。

DREAMS COME TRUEの楽曲を映像化するというプロジェクトを聞いていかがでしたか?

新川 出演するしないは別にして楽しみなプロジェクトだと思いました。私は父がアルバムを持っていたので聞かせていただいていました。ドラマの主題歌になったり、カラオケで誰かが歌うという印象もあって有名な曲は知っていました。ライブは行ったことがなかったのですが、足を運んでいたり、私以上に熱のある方はもっと喜んでいただける、楽しんでいただけるプロジェクトだと思いました

今回演じるにあたって意識した点はありますか?

新川 息子が1人だけど2人のような設定で、大人になった自分の子供に対して接するというシーンがあるので、そこは難しかったです。“強さだけじゃない”という伝えたい思いは母としてあって、大人になった息子と小さいころの息子には、言いたいことは同じだけど言葉のチョイスが違ったりという点は工夫があると思いました。タイムスリップしてもなんだかんだで明るい性格の役なので、悩むというよりも状況を楽しむことが後半に効いてくるというお話を監督とさせていただきました。

監督とは数か月前に別の作品でご一緒していたのでとても話しやすかったですし、相談もしやすくて、逐一話し合いながら作っていきました。もし自分にそういうことが起こったとしても、たとえ苦しいことがあっても、その状況を楽しみながら、家族と手を取り合って生きていける母親が理想だと思います。

普段は起こることに流れに身を任せるタイプですか?

新川 私は割と任せます。どっぷりと浸っちゃうタイプです。嬉しい時は嬉しいし、悲しい時は悲しい。例えばプライベートで悲しいことがあったとしても、お仕事の時にそれを出すのは違うので、お家に帰って泣いてしまうことは悪いことじゃないと思います。外では取り繕うことはするかもしれないけど、いつでも自分自身に素直でいてあげたい、心の声を聞いていてあげたいと思っています。

新川さんにとって理想の母親像はありますか?

新川 私はおじいちゃんとおばあちゃんに育ててもらったところがあって、おじいちゃんはいわゆる昭和の男みたいな感じだったんですけど、おばあちゃんは「なるようにしかならない」といつも笑っているので、大変な思いもしたんでしょうけど明るくみんなを照らせるような母というのは、自分もいつか子供ができたらそうなっていけたらいいなと思います。

本作はSFの要素がありながらも日常的な作品に仕上がっています。演じる上で意識することはありましたか?

新川 普段はあえてSFとかファンタジーだからと好んで見ることはないですけど、結構いろいろな作品を見たいと思うタイプなので、タイムスリップに対して苦手意識もなかったです。私が役として楽しむことで、見る方もタイムスリップしたということよりも、起こる事柄に意識を向けてもらえるのかなと思って演じていました。

望月さんが演じる成長した息子との関係性が素敵でしたが、その距離感も話し合ったりはしましたか?

新川 ちゃんと話し合って詰めたということはなくて、望月くんも普段のお人柄が優しい方なので、私もどこか包んでいただきながら現場に入れたので、それが望月くんが生んでくれた空気感でした。

本作に出演して、新たな気づきはありましたか?

新川 (DREAMS COME TRUEの)中村正人さんとお会いして、お茶目で、とても愛されている方だと実感しました。イベントで中村さんが登壇されたときにファンの方が本当にうれしそうで、ドリカムさんはみんなから愛されているグループなんだと改めて感じましたし、そんなドリカムさんの楽曲をもとにしたオリジナルドラマの主演でやらせていただけるのは、ご縁でもありますし、ありがたいことだと感じました。

今この作品の、この役を自分がやることには何か意味があるんじゃないかと考えることが増えたんです。今回は、人の感情に一歩踏み込んでいる作品だったので、この作品を私が今できるというのはご縁があると思います。成長とか得たものは後からふとした時に実感することが多いので、きっといつか実感するときが来てくれるんじゃないかと思っています。

完成した作品を見てから、楽曲のイメージが変わった部分はありましたか?

新川 大きく変わったということはないんですけど、クランクイン前に曲を聞いたときは自分が背中を押してもらっている感覚でした。なんとなく私の両親とか家族とかもそういう風に思ってくれてるのかなと思ったりもしたんですけど、本編が出来上がってエンディングとして聞いたときは、いつか自分に子供ができた時にこの曲にあるようなことを大切にしてねと伝えてあげたいと思いました。私も愛情をいっぱい受けてきたので、それをいつか自分の下の世代にたくさん注いであげたいという思いになりました。

完成した作品を見て印象的なシーンはありましたか?

新川 家族で一緒にいるシーンでは、本当の家族のように話したりしてコミュニケーションを取らせていただいて、待ち時間もみんなでわちゃわちゃしていたので、そういった部分も伝わればと楽しく撮影していたので見て欲しいです。

このプロジェクトは歌詩から生まれたプロジェクトですが、新川さんが歌に影響をされることはありますか?

新川 音楽が好きなのであります。若い時ほどではないかもしれないけど、今の時代はいろいろなジャンルの、いろいろな歌声の歌が多くあると思っていて。YouTubeとかみんなが生み出せる時代になっているので、その時の自分に共感する曲が絶対にあると思いますし、そういったものを聞いたりもします。この曲を聞いて元気を出したいという曲もあります。

これまでに特に元気をもらった曲はありますか?

新川 「アンパンマンマーチ」がすごい好きです。元気が出るし、言っていることは簡単なことだけど、大人になったら忙しいからと自分の心に向き合えない人が現代には多いと思うんです。その時間を作ってあげることでどれだけ自分を大切にしてあげられるのかなと思うと元気が出ると思います。

ヘアメイク:伊藤遥香
スタイリスト:タカハシエイジ

【写真・文/編集部】

STORY
これまでに数多くのヒット曲を生み出し、J-POPシーンのトップを走り続けながらも、日本のみならず世界へ活動の場を広げ、常にチャレンジし続けるDREAMS COME TRUE。今回、数ある名曲の中から「空を読む」、「マスカラまつげ」、「空を読む」、「TRUE, BABY TRUE.」、「何度でも」の4曲と、このドラマ企画のために書き下ろされた新曲の計5曲の歌詩を独自の解釈で初めて映像化。新川優愛が主演するのは#3「TRUE, BABY TRUE.」。

絵を描くのが好きで、泣き虫だが優しい性格の息子の陽翔。母親の美月(新川優愛)は息子が甘えん坊過ぎるのではないかと心配しているが、父親の直樹(笠原秀幸)はそれほど心配してはいない様子。だが、今日も幼稚園に迎えに行くと聞こえてくる大きな泣き声……。ある夜、美月は明日のお弁当の買い物に出かけるが、空は今にも雨が降りそうで雷が鳴っている。急ごうと自転車のペダルを漕ぐ足に力を入れた瞬間、あたり一面が明るくなると同時に激しい音が響き渡る。そっと目を開くと、なんとそこには18歳になった陽翔(望月歩)がいた……。


TRAILER

DATA
『5つの歌詩(うた)』
スターチャンネルEXにて独占配信中
「TRUE, BABY TRUE.」は9月10日(土)20時よりBS10 スターチャンネルにてTV初放送

音楽:DREAMS COME TRUE
脚本・総監修:岡田惠和
脚本:渡邉真子 濱田真和
制作:東北新社/MMJ
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