『おしょりん』高橋愛 インタビュー

INTERVIEW

『おしょりん』で増永小春役を演じた高橋愛にインタビューを行った。日本のメガネの95%を生産する福井県を舞台に、メガネ工場をゼロから立ち上げた兄弟と2人を信じ続けた妻の愛と感動の物語。福井出身の高橋愛は、物語に深みを与える役どころで出演する。

本作に出演が決まった時の気持ちをお聞かせください。

高橋 うれしかったですし、県民として“福井で映画を作ってくれてありがとうございます”という思いがありました。

作品で福井への愛を感じることはありましたか?

高橋 オール福井で撮っていただいたのもうれしかったですね。そしてメガネの工場にも行かせていただいたりして、メガネの歴史を知ることができました。福井県のメガネが有名だということはもちろん知っていましたが、なぜ有名になったかというところに着目していなかったのが申し訳ないくらいでした。たくさん葛藤があって、歴史があったからこそ出来上がったとということを皆さんに知ってほしいと思いました。自分が使っているメガネが福井で作られていることを知らずに使っている人ももちろんいると思いますが、そういった人たちにも見てもらいたいですね。メガネを通して福井の景色とか、福井の人の良さや人間味、終わらない情熱があったからこそメガネが出来上がったということが映画に描かれています。

オール福井ロケということですが、福井県の方言で演じていかがでしたか?

高橋 私は今も割と方言を使うことが多くて、あまり直されなかったです(笑)使う場面が多くてよかったです。

高橋さんが思う、福井の推しポイントはありますか?

高橋 粘り強さです。福井県の恐竜博物館は化石がたくさん発掘されている場所なのですが、化石が発掘されるまで粘り強く掘り続けたのが福井県だったんだそうです。普通だとあり得ない粘り強さの度合いだと思います。自分も確かに粘り強いと思います。あとすぐ人の世話を焼いてしまう。私も振り返るとおせっかいだったかな思うことが多くて。私がやってあげなきゃと思ってしまうんですよね。私もそうだし、お母さんもそうですし。

言葉の面で苦労される方は多いと思います。高橋さんは役作りで大変だったことはありますか?

高橋 私はセリフを覚えるのが苦手なので、そこはいつも苦労します。自分の娘が、初めてメガネをかけるきっかけを作るというキーとなるシーンでは、現場の空気感が後押してくれました。

きっとその空気感に自然に入り込めてたからこそ、素敵なシーンに仕上がっているんですね。

高橋 私は途中から撮影に参加したので緊張しましたが、子供たちの笑顔が緊張をほぐしてくれました。休憩中は、ずっと遊んでいましたね。学校の話をしたり、差し入れのお団子を一緒に食べたりして、仲良くなれたのがうれしかったです。

子役の子とはいい空気感で撮影ができたんですね。

高橋 (北乃)きいちゃんがもともと現場のいい空気を作ってくれていました。子供たちと、たくさんおしゃべりしていたみたいで、きいちゃんが作り上げてくれていた空気感のお陰で楽しい撮影現場でしたね。

ほかの共演者ともお話はされましたか?

高橋 きいちゃんと森崎(ウィン)さんが冗談を言い合っていて、それが現場を和ませてくれていました。シリアスなシーンではあったんですけど、カメラが回るまでは賑やかでした。

完成した作品を見た印象を教えていただけますか?

高橋 改めて福井はいいところだなと思いました。私が行ったことがない素敵な場所がまだまだ沢山あるんだなと気づけましたし、県外の人に福井の事をもっと知ってもらいたいというのはあるんですけど、まず福井の人に観てもらいたいと思いました。こんなに素晴らしいところに住んでいるんだというのを客観的に見られるので。私は特に冒頭に出てくる川のシーンがすごく綺麗だなと思ったので行ってみたいです。

日本のメガネの95%が福井で作られているという“誰にも負けない”ということにちなんで、高橋さん自身が誰にも負けないことはありますか?

高橋 意志の強さです。全部を分かっているわけではありませんが、30歳を超えてから、自分というものがより分かるようになってきて、“自分、生きてるな”と感じるようになりました。

何かきっかけはありましたか?

高橋 きっかけは旦那(あべこうじ)です。全体を客観視できる人なので、私も俯瞰で物事が見られるようになりました。もともとブレない部分はあったと思いますが、メンタルが弱い部分もありました。今はそこを抜け出して、そういう自分を分かっているというところが強みです。

本作ではメガネづくりを始めたことから多くの人の人生が動き出します。高橋さんは自身の人生を動かした出来事はありますか?

高橋 やっぱり私の中ではモーニング娘。に加入したことが一番の人生の転機でした。もともと子供の頃から人前に立つことやステージに立つことが好きで。当時から、頼まれているわけでもレッスンに行っていたわけでもないのに一人で演技の練習をしたりしていましたね(笑)モーニング娘。に加入してからも、大好きな宝塚歌劇団とのコラボレーションなど、夢のような経験をたくさんさせていただきました。

9月に行われた「Hello! Project 25th ANNIVERSARY CONCERT」では歴代メンバーや現役メンバーとともにステージに立ちましたね。

高橋 後輩たちと歌ったり踊ったりするのは久しぶりでした。当時のメンバーがみんないるわけではないので新しい感覚です。どちらかというと私もファンの皆さんと客席から観たかったです(笑)私はふくちゃん(譜久村聖)率いるモーニング娘。'23が大好きで、ずっとライブも観ているので、その後輩たちと一緒にパフォーマンスしているということがとにかくうれしくて!!「あ、推しが横に!」とか(笑)楽し過ぎちゃって、「気持ちが溢れてたよ」と言われました。かっこつけなきゃいけない曲なんですけど…。とても幸せな時間でしたね。

【写真・文/編集部】

STORY
今では日本産メガネの95%を生産している福井県。藤岡陽子「おしょりん」(ポプラ社)を元にした本作は、明治時代の福井を舞台に、豪雪地帯のため冬は農作業ができず収入の道がなくなる村を助けようと、メガネ工場をゼロから立ち上げた増永五左衛門と幸八の兄弟と、2人を信じて支え、見守り続けた妻・むめを描いた挑戦と情熱、そして家族の愛の物語。主人公・むめには北乃きい。女性の自由が少なかった時代に、メガネづくりを成功させるという夢を見ることで、心の自由を手にした女性を生き生きと演じた。むめの夫である増永兄弟の兄・五左衛門には小泉孝太郎。弟の幸八には森崎ウィン。森崎はエンディング曲も担当する。監督は児玉宜久。


TRAILER

DATA
『おしょりん』は公開中
監督:児玉宜久
出演:北乃きい、森崎ウィン
駿河太郎、高橋愛、秋田汐梨、磯野貴理子、津田寛治、榎木孝明、東てる美、佐野史郎
かたせ梨乃、小泉孝太郎
配給:KADOKAWA
©「おしょりん」制作委員会

PAGETOP
© CINEMA Life!