『とれ!』中島瑠菜 インタビュー

INTERVIEW

中島瑠菜 撮影/河野康成

神様に取り憑かれた高校生のバズり心霊動画が巻き起こす青春ホラー映画『とれ!』で主人公・佐藤美咲を演じた中島瑠菜にインタビューを行った。

YouTubeチャンネル「kouichitv」で人気沸騰の動画クリエイター、コウイチが監督・脚本を務めた初の長編映画『とれ!』。コウイチ監督は「kouichitv」チャンネルを運営し、若者を中心に熱狂的なファンがつく動画クリエイター。コウイチが監督を手掛けた初の短編映画「最悪な1日」が札幌国際短編映画祭で特別賞を受賞、短編映画「消えない」は、2021年にYouTubeで公開されるやすぐさま話題となり、再生回数は500万回を越え、新作のショートムービー「バニーキッチン」が配信中、そして今回、監督・脚本のオリジナル作品で初の劇場長編映画監督デビューを果たす。ジャンルは得意とするホラー。主演は彗星の如く現れた期待の新星・中島瑠菜。本作で長編映画単独初主演を飾る。ほかに、まいきち、和田雅成、宮地真緒、奥菜恵という個性豊かなキャストが顔を揃える。

中島さんにとって長編映画単独初主演となる本作ですが、最初に脚本を読んだ時の印象を教えてください。演じる役柄について教えてください。

中島 ホラー要素はとてもたくさんあるけれど、どういう風に怖さが出るんだろうなと、すごく楽しみだなという印象でした。美咲はすごく真面目な子で、でも現実的な子なんですけど、皐月たちや動画を通して少しずつ自分の考え方や、価値観が変わっていくような、現代を生きる女の子だなという感じの印象です。

中島瑠菜 撮影/河野康成

今回は長編映画単独初主演ということでしたが、普段の現場と違うところや意識したことはありましたか?

中島 撮影に入るにあたって、気負いすぎず、その場の空気を大切にしながら向き合えたらいいなと思っていました。その場で皐月ちゃんと楽しみながら日常を撮っていくことを意識して、力を抜いていました。「主役だから」というものは持たず、楽しく作っていけたらいいなと思って演じていました。

中島瑠菜 撮影/河野康成

動画クリエイターであるコウイチ監督の初長編監督作品ですが、監督からのお話で印象に残っていることはありますか?

中島 撮影期間に入る前にお会いした時に「そのままでいいよ」と言ってくださって。私も、皐月役のまいきちちゃんも、お互いそれぞれそのままの姿をどんどん出してもらっていいし、その場で柔軟に、多分聞けるから撮影楽しもうね、みたいなことを言ってくださって、そこはすごく印象に残っています。

中島瑠菜 撮影/河野康成

普段ホラー映画はご覧になりますか?

中島 気になる存在ではあるんですけど、1人では見られないし、指の隙間から見るようなタイプでした。今回出演するとなって、いろんな作品を見て、こういう作品もあるんだなとか、意外と面白いかもって思いながら見ていました。

中島瑠菜 撮影/河野康成

本作をご覧になったときはいかがでしたか?

中島 怖すぎない映画だなと思いました。音でびっくりしたりすることもありましたけど、本当にホラーが苦手だったり、絶対に見れないという方でも、「ちょっと見てみない?」とおすすめできるような映画だと思いました。

中島瑠菜 撮影/河野康成

撮影では、心霊現象ではなくても怖かったなと思ったことはありましたか?

中島 廃墟が本当の廃墟だったので、最初の怖さだったりインパクトは強かったんですけど、実際はただの生い茂った屋敷で印象的でした。この廃墟が、照明さんの電気が消えると本当に真っ暗で。シミとかがあるので、スマホとかでパッて照らすと、ちらって見えただけでもちょっと怖いなという時はありました。それ以外は全然もう楽しく撮影してたので楽しかったです。

役作りで苦労した点やこだわった点があれば教えていただけますか?

中島 美咲は自分に近いところが多かったです。ちょうど撮影も受験の時期で、私自身も受験で進路を決めるタイミングだったので、本当に美咲の気持ちだったり自分の気持ちを思い出しながらやっていたので、難しいって感じることは少なかったかなと思います。気をつけていた点は、日常の中の物語なので、美咲と皐月の仲の良さは映像にも出ると思ったので、撮影前のリハーサルの時からたくさんお話をして、関係値を友達に持っていけるように意識しながらやっていました。

中島瑠菜 撮影/河野康成

まいきちさんとの共演シーンが多かったと思います。ご一緒していかがでしたか?

中島 私が小学生の頃から見ていた方だったんです。私の中ではSNSを広げた方だと思っていたので一緒にできてすごく嬉しいな、楽しみだなというのがありました。映画の内容もSNSに関することだったので、そういうお話をたくさんまいきちさんともできて、すごく楽しかったです。

中島瑠菜 撮影/河野康成

共演する中で、まいきちさんから影響を受けた点などはありますか?

中島 私が『Seventeen』のオーディション期間で、同年代の子がSNSを更新してる姿を間近で見て私もこうやって撮っていくべきなんだろうなと思ったり、「こういう時間帯にあげるといいよ」と情報をもらったりしたので、とても影響を受けました。

舞台挨拶でも和気あいあいとしていて楽しそうでした。すぐに仲良くなったとのことですが、何かきっかけはあったのでしょうか。

中島 撮影前に会う機会があり、その時に監督も含めた3人で話をしながらリハーサルを進めていたんです。そのおかげで順調に、早く密に話すことができたのがきっかけで、一気に仲良くなったんだと思います。

中島瑠菜 撮影/河野康成

ご自身のコメントの中に「前に進む力が届けられたら嬉しい」とおっしゃっていました。中島さんご自身にとって、普段前に進む力になっているものはありますか?

中島 睡眠と漫画です。嫌なことを一旦忘れさせてくれるんです。直さなければいけない部分はちゃんと覚えているんですけど、それ以外の些細なことで自分が傷ついたことなどは、忘れて次に進んだほうが楽だなと思うので。忘れさせてくれるのが前に進む力になっています。寝て忘れられるようなことだったら、きっと気にする必要はなかったことなのかなと思っています。

中島瑠菜 撮影/河野康成

監督が脚本作りの上で、主人公の成長を意識して書いたとおっしゃっていました。中島さんご自身が、これまでに成長したきっかけになった作品などはありますか?

中島 『水の中で深呼吸』は、私自身が一番落ち込んでいた時期に参加した作品でした。人間関係などいろいろなことが重なって気持ちが整理しきれない時期があったんです。そんな中で、この作品で出会った方々はすごく明るく、私の殻を破ってくれるような言葉がたくさん飛び交っていた現場でした。その場その場をすごく楽しんでいるから、昔にあった辛いことを引きずってそのまま生きていくよりかは、それを吹っ切って楽しい方に進めたらいいというマインドを教えてくれたのが共演者の方々だったので、私自身すごく明るく前向きになれたと感じています。そこが成長できたポイントだと思います。

中島瑠菜 撮影/河野康成

この作品を含めて近年多くの映画に出演されていますが、今後目指していきたいところはありますか?

中島 まだ明確には決まっていないんですけど、漫画が好きなので好きな漫画の実写の役ができたらいいなと思っています。あとは、誰かを応援できるような役をやってみたいなというのが一つの目標です。

中島瑠菜 撮影/河野康成

2026年の意気込みや抱負をお聞かせください。

中島 いただいた役を精一杯今も演じていこうっていう気持ちはあるんですけど、より深く、セリフ以外の事でも伝えていけたら、視聴する方に伝えていけたらなっていう思いがあるので、自分を客観視する力とかを身につけていきたいなといますし、こういう力を身につけて、より良い作品として皆さんに自信を持って届けられるような人になっていきたいなと思っています。

中島瑠菜 撮影/河野康成

ご自身の役で見てほしいポイントはありますか?

中島 美咲は自分の進路についてもですし、家族との向き合い方についても大きな出来事があります。特に家族のシーンで、血は繋がっていても伝えきれないことはたくさんあると思うので、同年代の子とか、親への向き合い方も、見て何か感じたことがあれば行動してみてほしいなと思います。

中島瑠菜 撮影/河野康成

本作を楽しみにしている方にメッセージをお願いいたします。

中島 青春の要素もあったり、家族のことだったり、いろんなものが盛り込んだホラー映画です。ホラーが苦手な方にもぜひ見ていただけたらなと思いますし、いろんなところにコウイチ監督の要素が隠されていると思うので何度見ても楽しめると思います。

ありがとうございました。

【写真・文/河野康成】

STORY
高校3年生の美咲(中島瑠菜)。やりたいことも見つからず、母子家庭で親に負担をかけたくないため進学はせず、地元で就職しようとバイトをしながら最後の高校生活を送っていた。親友の皐月(まいきち)は親の希望で大学進学を目指しているが、日々SNS投稿に夢中。そんなある日、美咲が撮ったVLOGに霊のようなものが偶然映り、投稿動画は瞬く間にバズっていく。驚いた二人はこれをチャンスと思い、続けざまに心霊のフェイク動画を投稿し、バズは益々大きくなり広告収益が手元に入る。調子に乗った2人の撮影はエスカレートし、さらなる刺激を求め地元で噂の廃墟に潜入、とうとう取り返しのつかない本物が映りこんでしまう。さらに、廃墟撮影の道中で地蔵を拝んだ美咲は、和装でお面のような顔の“神様”に憑きまとわれることに―。


TRAILER

DATA
『とれ!』は2026年1月16日(金)よりテアトル新宿ほか全国で公開
監督・脚本:コウイチ
出演:中島瑠菜、まいきち、和田雅成、宮地真緒、奥菜恵
配給:KADOKAWA
©2025 「とれ!」製作委員会

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