劇場アニメ『パリに咲くエトワール』當真あみ、嵐莉菜 インタビュー

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INTERVIEW

嵐莉菜、當真あみ 撮影/河野康成

オリジナル劇場アニメーション『パリに咲くエトワール』で主人公の画家を夢見る少女・フジコの声を務めた當真あみ、フジコとパリでともに夢を追う少女・千鶴の声を務めた嵐莉菜にインタビューを行った。

『ONE PIECE FILM RED』や『コードギアス 反逆のルルーシュ』を手掛けた谷口悟朗監督と『崖の上のポニョ』『魔女の宅急便』など多くのスタジオジブリ作品のキャラクターデザイン・原画を務める近藤勝也が、初めてタッグを組んだオリジナル劇場アニメーション『パリに咲くエトワール』。

主人公フジコの声を担当するのは、若手実力派俳優として注目が集まる當真あみ。アニメ映画『かがみの孤城』で主人公の声優を務め、2025年にはドラマ「ちはやふるーめぐりー」、映画『ストロベリームーン』でどちらも主演を務める當真が画家を夢見る少女・フジコを瑞々しく演じる。

フジコとパリでともに夢を追う少女・千鶴を演じるのは嵐莉菜。そして、フジコと同じアパルトマンに暮らすロシア人の青年ルスランの声を務めるのは早乙女太一。

作中の役柄同様にお互いへの信頼を感じさせる當真と嵐に、本作への出演に対する思いや本作から受けた影響などを聞いた。

夢を追う2人の物語が描かれます。はじめに脚本を読んだ時の感想を教えていただけますか?

當真 女の子二人がまだ幼い中で、自分の夢に向かって真っ直ぐに進んでいく姿というのがとても輝いて見えました。現代でもすごいなと思うんですけど、特にこの二人が生きている時代というのを考えると、並の気持ちじゃできないと思います。親元を離れて海外へ行くとか、女性という立場というのもありますし。そんな中でも二人が、それでも好きだと思えるものを貫こうとする姿はすごく勇気をもらいました。

嵐さんはいかがですか?

 私も初めて読んだ時に、夢に向かって止まらず全力で向かっていく姿と、自分の夢もありつつも人の夢のためにここまで背中を押してくれる言葉だったり、友達のためにここまでできるってすごいなと思って。二人ともすごくいい子だなと思いました。この二人の、一見違うようで一緒になった時のバランス感というのも、対話の中から感じ取りましたし、映像になる前からもうこの二人を応援したい気持ちでいっぱいになりました。周りの人たちもいい人ばかりで、こんなに過酷な環境だったり葛藤がある中でも、こうやって人に支えられながら叶える夢ってすごくいいなと思ったので、映像を見る前からすごく感動しました。

嵐莉菜、當真あみ 撮影/河野康成

本作への出演が決まった時のお気持ちを聞かせてください。

當真 またアニメーションの声優を担当させていただけると聞いて、すごく嬉しかったです。実写とは全然違う世界だと思っていて、難しいと感じるところもあれば、アニメーションならではの本当に楽しい、面白いところもいっぱいあるので、そんな世界にまた入れるんだなと思うと、すごく嬉しかったですし、ワクワクしました。

嵐莉菜、當真あみ 撮影/河野康成

當真さんはアニメーション映画の声優は2回目ですがいかがでしたか?

當真 やはりアフレコの現場に行くと、空間が全く違うので緊張します。。一人でやるというのもまた別の緊張感があって、毎度新しく挑戦させてもらっているという気持ちになります。前回とはキャラクターも違ってハツラツとした感じだったので、印象も違ったと思います。

當真あみ 撮影/河野康成

嵐さんは今回声優初挑戦ですね。

 アニメが好きというのもあって、いつか少しでも声のお仕事をやってみたいなと思っていた中でお話をいただきました。オーディションでは本当に震えが止まらなくてすごく緊張しました。でも、千鶴というキャラクターに最初から一目惚れをしていましたし、このチャンスを逃したら多分もう声優のお仕事は来ないんじゃないかなと思っていて。だからこそ絶対に合格したい、受かりたいなと思っていました。主演が(當真)あみちゃんだというのも聞いて、余計に絶対に受かりたいなと。自分の出せる精一杯を出していたので、決まったと聞いた時は本当に嬉しかったです。

嵐莉菜 撮影/河野康成

千鶴は自分がバレエをやりたいという気持ちを秘めていますが、演じるうえで意識した点はありますか?

 普段はちょっとおしとやかというか、大人しくて周りや自分の親にですら意見を言えないような子なので、普段よりは篭った感じというか(トーンを)下げていました。でも薙刀の時は「薙刀の名手」と言われているほどで、小さい頃からずっとやっているので、そこの強さの差はちゃんと出したいなと思いました。最初は薙刀の時だけはっきりと声を出すようにしていましたが、物語が進むにつれて、その強さが日常の会話にも滲み出るというか、千鶴の芯の強さが少しずつ表に出てくるように、薙刀の時と普段のトーンの差が徐々に縮まっていく感じを意識しました。

嵐莉菜、當真あみ 撮影/河野康成

當真さんはどのように演じられましたか?

當真 明るさと強さというのがとても重要だなと思いました。みんなに与えようとしているんじゃなくて、いつの間にか巻き込んでいる明るさみたいな、フジコ自身が持つものがどれだけ周りに影響を与えているかというのが出るように意識していました。本人はこう言おうと思っているというよりも、フジコから自然に出た言葉だったり、彼女の真っ直ぐさが出るように意識しました。

完成した作品ご覧になっていかがでしたか?

當真 普段の私の声のトーンより少しフジコに合わせて話したりしていて、アニメーションというのもあって、ちょっと自分じゃないような感覚にもなりました。自分が喋っている声と、録った音を通して聞く声は少し違って聞こえるので、「私ってこんな声なんだ」みたいな感覚にいつもなります。実際アフレコをしている時は、モニターで映像も見ながらだったのですが、まだ線だけの絵の段階のシーンなどもあって。それが映画として実際に出来上がって完成したものを見れた時は、すごく感動しました。このシーンはこういう風に動くんだとか、表情がより細かく動いて、眉毛の動き方とかそういうところまで細かく描かれているのがすごくリアルでよかったです。

當真あみ 撮影/河野康成

嵐さんはいかがですか?

 試写で初めて観る前は、不安でしたがすごく楽しみで。絵コンテの状態で声を入れていたので、どういう風に動くのかとか仕草とかすごく楽しみでした。実際聞いたら自分の声じゃないみたいで。でも、初めてキャラクターデザインを見た時の、この子が私の声によって生きているというか、命が入ったんだということにすごく喜びを感じました。普段のお芝居だと自分の容姿でやりますが、こういったまるで違う人物を演じることで、違った楽しさというか、見た時のワクワク度をすごい感じて嬉しかったです。

嵐莉菜 撮影/河野康成

お話を聞いていてお二人がとても仲が良さそうだと感じました。お二人は『ちはやふる-めぐり-』でも共演されていますが、共演を重ねていくうちに気付いたお互いの意外な一面や印象はありますか?

 最初は壁を感じるんですけどグイグイ行くと逆に自分以上に喋り返してくれる時とかもあったり、ちょっとずつ心の距離が縮まってるなと感じさせてくれる行動をしてくれるんです。例えば、いつもは私があみちゃんがいるところに行って話しかけてたのが、あみちゃんから来るようになったり、話しながら肩に頭乗せてきてくれたり。ちょっと分かりやすいんです(笑)「あ、今心を許してくれているな」とか、「ちょっと緊張してる」とか。新学期の隣の席の人みたいな感覚で、徐々に仲良くなっていく感じでした。

嵐莉菜、當真あみ 撮影/河野康成

當真さんはいかがですか?

當真 意外というよりは本当にイメージしていた通りでした。実際に会ってもどんな時も笑顔だし、ずっとみんなを明るくしてくれるので。ギャップだと思うことはなかったです。でも、雑誌とかで目にする莉菜ちゃんの方が「全然違う!」と感じます。普段は笑顔で明るいですが、誌面で見たらかっこいいので、「すごい」ってなります。
 いやいや、こっちのセリフなんです。私もあみちゃんをずっと見させていただいていたので。(雑誌は)スタート地点でもあるので、あみちゃんに見てもらえるのはすごく嬉しいです。

當真あみ 撮影/河野康成

パリが舞台であったり、実写ではなかなか演じることがない役柄だったと思います。この作品のアフレコや完成した作品を通して受けた影響や、学んだことはありますか?

 二人が前向きに夢を追い続ける姿に心を打たれました。すごく好きだったのがフジコの言葉です。「結果よりやりきったかどうかよ!」といった言葉があり、本当にそうだなと思いました。もし結果が失敗だったとしても、その過程やそこで学んだことは将来絶対に違う形で実ると信じています。そういった自分の生き方もすごく見直させてくれましたし、改めて続けることは本当に大事なんだなと、二人に勇気をもらいました。

嵐莉菜 撮影/河野康成

當真さんはいかがですか?

當真 映像が本当に素敵で、パリの街並みや景色が色鮮やかに描かれているので、調べてパリへの憧れが増しました。絶対に一度は行ってみたい場所でもあるのですが、その中でも建物だったり、歴史を感じられるもの、誰かがずっと今までいて色々なものを残してきたということが感じられる場所に、行ってみたいなと思いました。

嵐莉菜、當真あみ 撮影/河野康成

ちなみにお二人はパリに行ったらやってみたいことはありますか?

 私は夜のエッフェル塔を見たいです。あとは、エッフェル塔がすごく見えるテラスで朝食などをしたいです。テラスにテーブルなどがあり、きれいにセットされていて、ティーパーティーのような、優雅な生活を送ってみたいです。
當真 私は教会巡りがしたいです。ノートルダム大聖堂など、教会ごとにステンドグラスだったり、色々な雰囲気があるので、そういうものを実際に自分の足で運んで見てみたいなと思っています。

嵐莉菜、當真あみ 撮影/河野康成

夢を追う二人の物語ですが、當真さんと嵐さんが今叶えたい夢や目標はありますか?

當真 これからもずっとこのお仕事をしっかり続けていけるようにしたいなと思っています。昨年、連続ドラマの初主演をさせていただいたり、映画に出たりしましたが、そういった作品を任せていただけるような俳優になっていきたいと思います。それをちゃんと続けていけるように頑張りたいと思っています。夢というよりは、ここからどんどん成長していけるように頑張りたいです。
 私も具体的な大きな夢というよりも、どんどん進化していけたらなと思っています。夢をどんどん大きくしていきたいタイプなので、私の原点であるファッションモデルというお仕事もずっと続けていきたいですし、その過程で出会ったお芝居というお仕事も、今の私にはなくてはならない存在で、ずっと続けていきたいなと思っています。お互いのお仕事を頑張りつつ、お互いを高め合っていって、いつか大きな夢が改めて具体化できたらなと思います。今はひたむきに、ちょっとずつ努力していけたらなと思っています。

當真あみ
ヘアメイク:SAKURA(makiura office)
スタイリスト:Tatsuya Yoshida

嵐莉菜
ヘアメイク:辻村 友貴恵(ende)
スタイリスト:内田理菜

【写真・文/河野康成】

STORY
20世紀初頭のパリ。そこに日本からやってきたふたりの少女が暮らしていた。ひとりは、夫を支えるよき妻となる将来を望まれながらも、画家を夢見るフジコ。もうひとりは、武家の家系に生まれ、ナギナタの名手ながらバレエに心惹かれる千鶴。トラブルに巻き込まれたフジコを千鶴が助けたことで、ふたりは5年ぶりの再会を果たす。千鶴の夢を知るフジコは、同じアパルトマンの青年ルスランの母オルガが、ロシア出身の元バレリーナであることを知り、レッスンを依頼する。一方、フジコの保護者である叔父さんがある日、失踪するという事件が起く。フジコと千鶴、ふたりはそれぞれの夢を掴むことはできるのでか――。

TRAILER

DATA
『パリに咲くエトワール』は2026年3月13日(金)より全国で公開
監督:谷口悟朗
声の出演:當真あみ、嵐莉菜
 早乙女太一、門脇麦、尾上松也、角田晃広、津田健次郎
 榊原良子、大塚明夫
 甲斐田裕子、藤真秀、興津和幸、小野賢章、名塚佳織、唐沢潤、村瀬歩、内山夕実、岩崎ひろし、永瀬アンナ
 黒沢ともよ、矢野妃菜喜、生天目仁美
配給:松竹
©「パリに咲くエトワール」製作委員会

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