『母と暮せば』初日舞台挨拶 (1)

山田洋次監督が作家の井上ひさしに捧げた自身初のファンタジー作品『母と暮せば』が公開初日を迎えた12日(土)、丸の内ピカデリーで舞台挨拶が行われ、主演の吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信、山田洋次監督が登壇した。

この日、上映後に行われた舞台挨拶で初めに山田監督は「観賞後の皆さんの前に立つということは法廷で判決を待つ被告みたいなものです(笑)」と独特の表現で挨拶をした。主演の吉永は「皆さん大変な思いをしてチケットを手に入れて
この舞台挨拶にいらっしゃったことと思います」と会場の笑いを誘った。

心に残ったシーンについて二宮は「劇中で歌を歌うシーンがいくつかあるんですけど、監督に『やさしくしてみようか』とか『もう少しのびやかにやってみようか』と指示をいただいて何度もやったことが心に残っています」と思い出を語った。対して、苦労した点について、吉永は「浩二(二宮)が亡霊なので触れてはいけないことでした」と答え、二宮は「できれば消えたくなかったんです(笑)。生きている時のシーンでは触れ合えたので『生きているな』と感じました」とコメントした。

その後、花束の贈呈が行われ、息子・浩二役の二宮から、吉永への手紙が読まれた。「小百合さんのそばで、我々は本当に楽しくて充実した日々を過ごさせていただきました。ご自身が『座長』として作品を背負っているんだという覚悟と潔さは
現場を明るく和やかにして、関わる人全員が過ごしやすい空気を作ってくださいました」と感謝の気持ちを伝えるとともに、「ひとりひとりが今よりもっと頼れる存在になって、小百合さんとまた一緒に素晴らしい作品を作りたい。それが今日からの我々の目標です。この映画に関わった出演者、スタッフを代表して」とも語った。手紙を受け取った吉永は「感激しております。皆さんのおかげでやり通せたと思います。胸がいっぱいです」とコメントした。

最後に吉永は「皆様の温かい拍手に包まれて幸せです。作品をご覧いただいた後は皆さんで色々とお話いただければと思います」とメッセージを贈った。

『母と暮せば』初日舞台挨拶 (2)

映画『母と暮せば』は12月12日(土)より全国で公開!

監督:山田洋次
出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信、加藤健一
配給:松竹

(C)2015「母と暮せば」製作委員会