誇り高き小さな家具店主と、世界最大の家具販売店IKEAの創業者の出会いが”幸せ”の化学反応を引き起こす、心をほっこりしてくれる映画『HER ER HAROLD（原題）』＜HERE IS HAROLD（英題）＞が、『ハロルドが笑う その日まで』の邦題で2016年4月よりYEBISU GARDEN CINEMAほかで公開されることが決定した。

本作では、高いデザイン性で日本でも人気の高い”北欧家具”を生涯の生業としながらも、まったく違う人生を歩んできた人物たちの交流をユーモアに描く。主人公ハロルドを演じるのは、ノルウェーを代表する名優ビョルン・スンクェスト。ノルウェーのアカデミー賞ことアマンダ賞で、コリン・ファレルを差し置いて最優秀男優賞を受賞し、歴代最多の5回目受賞となった。本作は最優秀撮影賞も受賞している。

主人公ハロルドは、40年間営んできた小さな家具店を誇りにし、何世代にも受け継がれていくクオリティの高い家具にこだわり続けてきた。そんな時、店の前に世界最大の家具販売チェーンIKEAの大型店舗がオープン。ハロルドの店は閉店に追い込まれ、さらに最愛の妻も失い碇のあまりに自暴自棄になったハロルドは、IKEAの創業者であるイングヴァル・カンプラードへの復讐を決意し、スウェーデンのエルムフルトを目指す。道中で出会った孤独を抱える少女エバもカンプラードの誘拐計画に加わり、極寒の地での珍道中が幕を開ける―。

現在も存命するIKEAの創業者を誘拐するという驚きの物語ながら、観終わった後に明日への一歩を後押ししてくれるヒューマンドラマである本作。新しい時代の流れを受け入れられない初老の家具店主と、最先端を走るIKEAの創業者。性格も境遇も正反対のハロルドとカンプラードのやり取りはもちろん、二人の偏屈な男たちと孤独な少女との珍道中に、心がほんわか温かくなり、北欧映画ならではの絶妙なテンポ感とユーモアによって、鑑賞後の幸せな余韻とともに明日から再び歩き始めようとする小さな勇気がもらえる。