『園子温という生きもの』TBD
映画監督・園子温にスポットを当てたドキュメンタリー映画『園子温という生きもの』が5月14日より公開されることが決定した。

本作は、常に時代を挑発し、世の凝り固まった常識に疑問符を投げかける映画監督・園子温にスポットを当て、園子温とはどんな生きものなのかを、ドキュメンタリー監督の大島新が手がけた作品。大島監督は、2014年にMBS「情熱大陸 映画監督・園子温」を手がけており、地上波では園子温のおもしろさを伝えきれないと映画化を決断した。

50歳近くまで食うや食わずのニッチなカルト監督だった園子温は、『冷たい熱帯魚』(11)、『ヒミズ』(12)から『新宿スワン』(15)までのわずか5年間に大きく変容した。ヒットを飛ばし、国際映画祭での賞取りの常連になり、結婚し、そしてある日、敢然とメディアに登場するようになった。テレビだけではない。小説を書き、絵を描き、バンド活動もする。その姿を捉えながら、染谷将太、二階堂ふみ、田野邉尚人(別冊「映画秘宝」編集長)、安岡卓治(映画プロデューサー)、エリイ(Chim↑Pom)、神楽坂恵といったゆかりのある人物による証言も交えて、“生きもの”園子温に迫る。

大島監督は、2014年のドキュメンタリー番組について「内容的に満足のいくものだったが、テレビ番組という枠組み、正味24分という尺の中では、園という人物を充分に描き切れなかったという思いも残った」と映画化の理由を語る。さらに「『地上波でのテレビ放送は一度もない』という園映画。人間としての園も、映画同様、テレビサイズには収まりきらない魅力(と、ハチャメチャさ)に溢れていた。いま、世界基準の日本人映画監督とは誰なのか。残念ながら、かつての黒澤明、小津安二郎、今村昌平、大島渚といった作家たちと同じような存在感で語られる日本人監督はいなくなってしまった。いや、ひとりいるではないか!国内よりも海外での注目度が高い超個性派カルト監督。毀誉褒貶も多く、時にボロクソに言われることも彼にとっては褒め言葉だ。そう遠くない未来に、世界基準となる可能性を秘めた園子温。このドキュメンタリーは、稀有な才能を秘めた珍奇な生きものの記録である」とコメントしている。

映画『園子温という生きもの』は2016年5月14日(土)より新宿シネマカリテにて公開!

監督:大島新
出演:園子温、染谷将太、二階堂ふみ、田野邉尚人、安岡卓治、エリイ(Chim↑Pom)、神楽坂恵
配給:日活
2016年/日本/97分

©2016「園子温という生きもの」製作委員会