デヴィッド・ボウイ主演『地球に落ちて来た男』のメインビジュアルと予告編が解禁された。

本作は、ウォルター・テヴィス原作の同名SF小説をデヴィッド・ボウイ主演で、ニコラス・ローグ監督が1976年に映画化した。ある日地球に落下した宇宙船から降り立ったのは、美しい容姿を持った宇宙人。彼は、人知を超えた9つの特許を元に、弁護士とともに巨大企業を作り上げていく。全米の注目の的になった彼は何をしようとしているのか？彼は何者なのか？

俳優として、演技に全力を注いだボウイは、本作の完成後に精神的なバランスを崩す。やがて彼は「アラディン・セイン」「ジギー・スターダスト」に続く新たな人格を求め、「シン・ホイワイト・デューク」を名乗る。それは本作の宇宙人、トーマス・ジェローム・ニュートンのイメージと重なるものだった。ボウイは1976年に「ステイション・トゥ・ステイション」、1977年に「ロウ」の2枚のアルバムを発表するが、ジャケットには本作の場面写真が使われており、ボウイ＝ニュートンが重なっている。そのことからも、本作がボウイのキャリアの中でいかに大きな位置を占めているかを表しているだろう。

今回解禁されたメインビジュアルは、宇宙船の中でうつむくニュートン（ボウイ）の顔をメインに、繊細な美しさを前面に出している。同時に解禁された予告編では、地球外から来た男の奇妙に優雅な生活の中で、どこか悲しさを帯びた表情を浮かべるニュートンの姿と、ＳＦでありながらも不思議と懐かしさを感じさせる混純とした世界観が垣間見える。