『ブルーに生まれついて』特別試写会トークイベント (1)

伝説のトランペット奏者の波乱の人生を描いた『ブルーに生まれついて』の特別試写会が11月14日(月)にカナダ大使館で行われ、ジャズミュージシャンのTOKUが登壇した。

1950年代のジャズシーンを代表するトランペッターでシンガーのチェット・ベイカー。マイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇ると言われて一世を風靡したが、麻薬に身を滅ぼし過酷な日々を送っていた。本作は、天才ミュージシャンの転落と苦悩を描くとともに、一人の女性との出会いを描いたラブストーリー。主演のイーサン・ホークは6か月に及ぶトランペットの集中トレーニングを受け、歌も披露している。

会場となるカナダ大使館内のオスカー・ピーターソン・シアターに登場したTOKUは「こんな素敵なシアターで、しかも名前がオスカー・ピーターソンでしょ?」とカナダ出身のジャズ・ピアニストの名を冠したシアターに興味津々の様子。本作を観て「非常に新鮮でした」と答えたTOKU。本作の主人公となるチェット・ベイカーがトランぺッターでありヴォーカリストであるのと同様、自身もフリューゲルホーンプレイヤーでヴォーカリストであるTOKU。デビュー当時には「“和製チェット・ベイカー”と書かれたこともある。それは嬉しかったです。チェット・ベイカーは大好きですから」とコメントし、さらにチェット・ベイカーを見て「ラッパ吹いて歌う人がいるんだ」と新鮮に感じたことが歌うきっかけになったと振り返った。

本作では波乱に満ちたチェットの人生が描かれているが、TOKUは「彼にできることはプレイ(演奏)しかないと描かれている。僕もほかのことをやれって言われてもできるかなって感じなので」と共感している部分を挙げた。また、数々の公演を行うTOKUだが、ステージに上がるときは「何も考えない。無になるようにする」と秘訣を明かし「曲順は決めてないです。歌いだすか吹くとメンバーは分かる。リラックスはしてるけど、音楽的な部分では緊張感を残していこうかなと」と語った。さらにデビュー当時は緊張していたが「途中から考えても無駄だと思った」と経験の積み重ねから今にたどり着いたことを明かした。

最後に、本作の見どころについて“恋愛と音楽で気持ちが分かるシーン”があるとコメント。そのシーンについては「共感しちゃいけないけど、分かる」と答えた。さらに「イーサン・ホークも素晴らしい」とコメントし、レッスンを受け、劇中の楽曲をすべて自身で歌い切ったイーサンを絶賛した。

『ブルーに生まれついて』特別試写会トークイベント (2)

レイチェル・チャン(MC)、TOKU

レイチェル・チャン(MC)、TOKU

『ブルーに生まれついて』ポスタービジュアル

映画『ブルーに生まれついて』は2016年11月26日(土)よりBunkamuraル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国で公開!
監督・脚本:ロバート・バドロー
出演:イーサン・ホーク、カルメン・イジョゴ、カラム・キース・レニー
配給:ポニーキャニオン
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