オダギリジョー、西川美和監督

オダギリジョー、西川美和監督

『永い言い訳』の大ヒット記念トークイベントが12月3日(土)に池袋シネマ・ロサで行われ、西川美和監督と西川監督作品『ゆれる』に出演したオダギリジョーが登壇した。

『ゆれる』(2006)に出演して以来、交流を深めてきたという西川監督とオダギリだが公の場でのツーショットは約10年ぶり。本作は、先日発表された報知映画賞・日刊スポーツ映画大賞においても作品賞や監督賞、主演男優賞などにノミネートされるなど話題となっている。

話をするのは久しぶりというオダギリと西川監督。先日初めて本作を鑑賞し、この日「もう一回見ようと思った」と2度目の鑑賞をしたオダギリ。本木の「そうでしょ?」という台詞が気になると挙げ「本木さん以上に上手な方はいない」と絶賛するほど。それに対し、西川監督は「とても感想を気にする人」と本木の性格を明かし「『そうでしょ』を褒められたことはないと思う」と笑いながら答えた。また、オダギリが「ほかの俳優では出なかったと思う。“ゆきお”の・・・」と主人公の名前を間違え、西川監督が「“さちお”です。2回みたんですよね?」と突っ込む場面もあった。

以前より本木が好きだったと明かすオダギリは「本木さんから影響を受けたのが17%くらいある」と話し、芝居もあるけど、ファッション的なものとかも」と語った。オダギリ自身は「本木さんの突飛なところだけをもらっちゃった」と苦笑い。西川監督は本木について「お世話になった人に直筆でお礼の手紙を添えたりする」とその丁寧な性格を明かした。

本木は「自分よりもいい人がいたんじゃないか、とずっとぐずぐず言っている」と話す西川監督。自分じゃなければ誰がやるのかと聞いて回っていたことを明かすと場内は笑いに包まれた。また、オダギリは本作について「ひとつの完成形を見せつけられた気がした」と賞賛。本作について「自己投影もある」と語る西川監督は「30歳までの実感を詰めたのが『ゆれる』だった。その後の10年間考えた上での本作なので、実感を込めた作品はまた10年作らないと思います」と語った。

7年ぶりの映画主演となる本木雅弘を迎え、西川美和監督が直木賞候補となった自らの小説を映画化した本作。人気作家の幸夫は、妻が親友とともに不慮の事故で亡くなった時、不倫相手と密会していた。ある日、妻の親友の夫・陽一とその子どもたちに出会った幸男は、幼い彼らの世話を買って出る。誰かのために生きる幸せを初めて知った幸男だが―。主人公の衣笠幸夫役に本木雅弘、竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里などの実力派俳優が名を連ねる。

オダギリジョー

オダギリジョー

西川美和監督

西川美和監督

『永い言い訳』ポスタービジュアル


映画『永い言い訳』は大ヒット公開中!
原作・脚本・監督:西川美和
出演:本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心、白鳥玉季、堀内敬子、池松壮亮、黒木華、山田真歩、深津絵里
配給:アスミック・エース
©2016「永い言い訳」製作委員会