塩田明彦監督、間宮夕貴、永岡佑

ロマンポルノ・リブート・プロジェクト第二弾『風に濡れた女』の初日舞台挨拶が12月17日(土)に新宿武蔵野館で行われ、間宮夕貴、永岡佑、塩田明彦監督が登壇した。

間宮は「名古屋出身で、上京してきて最初にバイトしたのが武蔵野館の上の飲食店でバイト始めたので、まさか働いていたところで自分の出る映画が上映されるのが夢のようで、今日を迎えられて本当に嬉しいです」と感慨深く挨拶し、喜びの様子を見せた。永岡は「今日は僕たちにとって記念すべき日なので、なんの日なのか調べてみたらブータンの建国記念日だということで。強くそうなんだと思いました。今日はありがとうございます」と会場を笑わせ、拍手が送られた。

本作の反響について問われた塩田監督は「自分で言うのも躊躇するが、結構拍手喝采だった。ロカルノでは3人とも人気者になって、街で声掛けられた。」と海外でも人気であることを明かした。ロカルノ映画祭でのレッドカーペッドは「3人で写真取られたあとに、どいてください!君だけ残って!」と間宮は言われたそうで、その時は1人で撮られていい気分だったと明かすが、撮ってもらったスマホの写真を見たところ監督と永岡が『はやく終われよ・・・』と言わんばかりの画像があり「うわぁー、しまった!と思った(笑)」と話し、レッドカーペッドの色を噛み締めていたと語る。

香港での上映も決まっている本作だが、塩田監督は「ありがたいですよね。結構、香港映画の要素も入っている。意識していなかったが、撮りながらだんだんチン・シウトン監督のチャイニーズ・ゴースト・ストーリーに似てるな」と感じたことがあったと明かす。また「香港の人はなんでもわらってくれるからイけるんじゃないかな(笑)」と冗談を交えて語り「あんたは犬や!!ガハハハみたいな。複雑な気持ちになるが楽しんでいるのかなと思う」と、日本との反応の違いがあると指摘した。

冒頭の2人が出会う自転車のシーンについて問われた間宮は「やり直しをすると日も落ちてしまって撮り直しもできなくて。どうしても1回で決めなきゃいけない。このままミスしたら私死ぬんだ」と現場での緊張感を伝えた。

都会の喧噪を避け、過去から逃げるように山小屋で暮らす男・高介(永岡佑)は、生命力を持て余し、野性味溢れる魅力を放つ女・汐里(間宮夕貴)との出会いによって、欲望の渦に巻き込まれていくはめに―。長編デビュー作『月光の囁き』(1999)ら17年、塩田明彦監督が原点回帰して挑んだ初ロマンポルノ作品。主演を務めるのは永岡佑と間宮夕貴。永岡は、タナダユキ監督『月とチェリー』(2004)で初主演。「重版出来!」での好演が高く評価されている。間宮は、石井隆監督『フィギュアなあなた』(2013)で映画初出演。その後も石井監督作品に立て続けに出演。今年公開された『屋根裏の散歩者』(2016)でもオールヌードを披露しており、その潔い脱ぎっぷりに、各界から熱視線を浴びている。

間宮夕貴

永岡佑


映画『風に濡れた女』は2016年12月17日(土)より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開!
配給:日活