マーティン・スコセッシ監督『沈黙-サイレンス-』に原作者・遠藤周作の長男である遠藤龍之介ほか各界の著名人からコメントが寄せられている。

戦後日本文学の最高峰とも称される遠藤周作の「沈黙」(新潮文庫刊)をマーティン・スコセッシが映画化した本作。17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるために、たどり着いたポルトガル司祭の目に映った想像を絶する日本。人間にとって本当に大切なものとは何かを壮大な映像で描く。アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバーに加え、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮ら実力派豪華キャストが集結。

遠藤龍之介(遠藤周作長男)コメント

父はよく言っていました。「世の中に絶対的な悪や絶対的な善はほとんどない。悪の中にも善はあるし、善き事の中にも悪しき事がたくさんある」と。

加藤宗哉(作家・遠藤周作門下)コメント

スコセッシ監督と遠藤周作、二人の魂が通じ合うのを見た。『沈黙』をめぐるすべての文芸批評を超えた作品。映画の力を思い知った。

小島秀夫(ゲームクリエイター)コメント

スコセッシは、“信仰”と“迫害”を、“人間”と“時代”を、“神(キリスト)の沈黙”を、静かに静かに描きながらも、誰にも聴こえなかった“沈黙(サイレンス)”を大胆に破ってくれる。

芝山幹郎(評論家)コメント

苦痛や苦悩の奥にある「苦しみ」が物質のように立ち上がるのは、スコセッシならでは。情感に流されない凝視に感嘆した。

町山智浩(映画評論家)コメント

弱い人、負けてしまった人、裏切ってしまった人、そんな僕らの肩を抱いて、一緒に泣いてくれる映画です。

森直人(映画評論家)コメント

壮絶なまでのハイボルテージ。知性と情念の沸騰。『沈黙』がいかに多様な読みを呼び起こす現代的なテキストか、この映画は我々に教えてくれた!

松崎健夫(映画評論家)コメント

沈黙するのは、神か、隣人か、それとも己なのか。現代だからこそ悟らされる、信念を捨てないことの意味と意義。

松江哲明(ドキュメンタリー監督)コメント

映画という信仰が生み出した、恐るべき作品。こんなにも思考が揺さぶられる上映時間は、そう、ない。

ライムスター宇多丸(ラッパー・ラジオパーソナリティ)コメント

日本人俳優が本当に軒並み素晴らしい仕事をしている。どのキャラクターも決して単純化できない、非常に多面的、多層的な描き方、表情の見せ方をしていて、特に重要なのはキチジローというキャラクターの描かれ方。窪塚くんが本当に素晴らしい。
―TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」1月28日放送分より

映画『沈黙-サイレンス-』は2017年1月21日(土)より全国で公開!
監督:マーティン・スコセッシ
原作:遠藤周作「沈黙」(新潮文庫刊)
出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシ
配給:KADOKAWA
Photo Credit Kerry Brown
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