清水富美加x飯豊まりえW主演の裏切りエンターテイメント『暗黒女子』の“清水富美加の凄みが集約された”本編映像が解禁された。

読んでイヤな気持ちになる最悪の結末だが、後味が悪ければ悪いほど“クセ”になってしまう魅惑のミステリー<イヤミス>の傑作である秋吉理香子の小説「暗黒女子」が原作の本作。舞台はセレブな名門女子高、カリスマ女子高生・白石いつみの謎の死を巡り、彼女をとりまく文学サークルの仲間たちの壮絶なダマし合いが始まる―。若手演技派女優・清水富美加と、ティーンに絶大な人気を誇る飯豊まりえがW主演。さらに清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏、平祐奈と旬な若手女優が競演する。

今回、清水富美加が持つ女優としての凄みと天性の勘を感じさせる本編映像が解禁された。文学サークルのメンバーがそれぞれ犯人を告発する小説を朗読し終えた場面を映し出す本映像。いつみが場面ごとに表情をくるくると変えるキャラクターであるのに対して、小百合は常に控えめで一貫して感情の抑揚を外に出さない謎めいた役どころ。その中でも、いつみが遺した小説が存在すると知った高校生作家・高岡志夜(清野菜名)が激しく動揺するのに対して、声を荒げることなくかすかな口調の変化やスピード、表情の変化だけでとてつもない威圧感を与えている。

耶雲哉治監督は「清水さんにはある程度のイメージだけ伝えていて、それに対して彼女が提出してきたものです。彼女とは見えているイメージが同じだったので、『あ、今の失敗しました!こう言わなきゃいけないのに!もう1回お願いします!』と自分から申し出てくれることも結構ありました」と振り返っている。また、清水演じる小百合は飯豊演じるいつみを影で支えるキャラクターで、佇まいや言葉遣いにもどこか現代的ではない古風さも持つ。清水は、クランクインに向けて耶雲監督が求めるゆっくりとしつつも語尾を大事にするような言葉遣いを完璧にマスターしてきたが、彼女が実際に参考にしたのは自身で腑に落ちることができた滝川クリステルだったという。耶雲監督は「難しい課題に対して自分なりに考えて答えを導き出せる女優なんだな」と語っている。

耶雲監督は、本作での清水とのやりとりで最も印象的だったエピソードとして、清水と飯豊が同じセリフを言う場面などを撮った時のことを挙げる。小百合役の清水がいつみの書いた朗読小説を代読するシーンの撮影では「清水さんは“すごく難しい!まりえちゃんはこんな難しい役やってるの!?”とか、“私のは使わないでください!っていうぐらいに難しい!”とか、“いつみの気持ちで読むこの独白は本当に難しい”ということを何度も繰り返し言っていたのが印象的でした」と明かし、その録音作業の後で飲みに行った時になってもなお「まりえちゃんの声の方がいいですよ」と言い続けていたという。耶雲監督は「何でも上手にさらっとやってしまうような印象があったけど、清水さんでもそんな風に思うんだ・・・と意外に感じました」と語っている。

最後に耶雲監督は、本作の撮影を通じて感じた清水富美加という女優について「作品のためになるアイデアを出してくれる方で、ある意味で天才かなと思います」と語る。さらに「このキャラクターがこの映画の中でどう見えればこの作品がよく見えるのかと、というところまで俯瞰で見えている部分が他の役者さんとは違う気がします。その上で、自分が演じるこのキャラクターがやるべき到達点、逆にやるべきでないこと・・・といった計算が出来る人です」と称えている。

映画『暗黒女子』は2017年4月1日(土)に全国で公開!
監督:耶雲哉治
原作:秋吉理香子「暗黒女子」(双葉文庫)
出演:清水富美加、飯豊まりえ、清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏、平祐奈
配給:東映/ショウゲート
©2017「暗黒女子」製作委員会 ©秋吉理香子/双葉社