今回解禁されたビジュアル

菅田将暉×ヤン・イクチュンW主演『あゝ、荒野』の写真家・森山大道が手掛けたイメージビジュアルが解禁された。

1960年代後半、激動の時代において、演劇、映画、文学とマルチに活躍し、今もなおカルチャーアイコンとして注目され続けている寺山修司が唯一遺した長編小説「あゝ、荒野」。この“心の荒野”を見つめた寺山の傑作小説を『キセキ ーあの日のソビトー』『帝一の國』と話題作で主演を務める若手実力派俳優・菅田将暉と韓国映画『息もできない』で世界各国の映画賞を総なめした名優ヤン・イクチュンをW主演に迎え、現代に訴えるキーワードを取り入れ再構築し映画化した本作。2020年東京オリンピック後の近未来を舞台に、“人々の心”をせつなくも強烈な青春ストーリーとして鋭く描き出すのは『二重生活』で高い評価を得た岸善幸監督。

今回、本作のイメージビジュアルが解禁された。長らく絶版となっていた寺山修司の名エッセイ集「スポーツ版 裏町人生」をイメージし、自身がプリントした写真集を出版するなど、生前の寺山修司とも親交のあった世界で活躍する巨匠、写真家・森山大道が手掛けたビジュアル。菅田将暉、ヤン・イクチュンをディープな新宿の街で撮り下ろした貴重な写真を使用しており、アートディレクターは森山作品には欠かすことの出来ない存在である町口覚が担当。寺山修司の世界が森山大道、町口覚の手によって新たな作品として蘇る―。

森山大道コメント

寺山修司さんが、フイと何処かへ行ってしまってからもう30余年。でも名作小説『あゝ、荒野』を中立ちとして、寺山さんとぼくのお付き合いはまだ続いている。写真集で、本で、ステージのポスター撮影で。そして、いまふたたびの『あゝ、荒野』。スクリーンで戦う新宿新次とバリカン建二、すこぶる健在でカッコイイ!

かつて、母に捨てられた新次(菅田将暉)は兄のように慕う劉輝と共に詐欺に明け暮れていた。そんなある日、彼らは仲間の裕二らにより襲撃されてしまう。そして、2021年新宿。行き場のないエネルギーを抱えた新次は劉輝を半身不随にした裕二への復讐を誓っていた。一方、同じ新宿で吃音・赤面対人恐怖症に悩む”バリカン”こと健二(ヤン・イクチュン)はいつも通り床屋のティッシュ配りをしていると、ひょんなことから新次と共に“片目”こと堀口からボクシングジムへと誘われる。言われるがままボクシングジムを訪れた2人は、それぞれの想いを胸にトレーニングを始める。新次はボクシングで裕二への復讐を果たすため―。バリカンは内気な自分を捨てるため―。試合を重ね、徐々に名を挙げて行く新次に対し特別な感情を抱くようになっていく健二。そのさなか、新次は宿敵・裕二との戦いに挑む。一方、バリカンもまた大きな決断を下し、新次との関係が変わろうとしていた―。

森山大道

映画『あゝ、荒野』は2017年10月7日(土)より前篇、10月21日(土)より後編が連続公開!
監督:岸善幸
原作:寺山修司「あゝ、荒野」(角川文庫)
出演:菅田将暉、ヤン・イクチュン 、木下あかり、モロ師岡、高橋和也、今野杏南、山田裕貴、でんでん、木村多江/ユースケ・サンタマリア
配給:スターサンズ
©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ