八木信忠、小出正志、黒沢清、上田清司埼玉県知事、奥ノ木信夫川口市長、桝井省志、土川勉

今回で14回目を迎える「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017」のラインナップ記者発表が6月1日(木)に都内で行われ、コンペティション部門をはじめとする全上映作品や特集上映などが発表された。

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、2004年にスタートして今年で14回目を迎える。デジタルシネマにフォーカスし、若手映像クリエイターの登竜門として、映像表現の可能性とエンターテインメント性を備えた作品を上映する国際コンペティション映画祭。メインとなるコンペティション部門は、長編部門、短編部門、アニメーション部門が設けられている。

今年のコンペティション部門には、長編部門で12作品、短編部門で12作品、アニメーション部門で10作品がノミネートされた。長編部門では、アルメニア、スロヴァキア、ネパールから初ノミネート作品が選ばれ、海外9作品、国内3作品が選出されている。また、短編部門ではお笑い芸人のゴリが監督する『born、bone、墓音。』など国内12作品が選出された。

今年で3回目となる映画祭が製作を担当しているオープニング上映作品は、昨年の本映画祭長編部門に作品を出品した堀江貴大監督の『ANIMAを撃て!』に決定。また、今年の新企画として、本映画祭から巣立った新鋭監督にスポットを当てた特集上映「飛翔する監督たち」では『日本で一番悪い奴ら』の白石和彌監督や『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督らの作品を上映し、さらに同監督らが集結したトークイベントも実施される。注目のVR作品を体験できる特別企画では武田玲奈主演『交際記念日』などを無料で体験することが出来る。さらにドイツ・フランクフルトで毎年開催されている「Nippon Connection」との連携企画では、同映画祭のプログラミング・ディレクターであるマーティン・ブレゲンツァーによるトークイベントも実施。

本映画祭の実行委員長を務める上田清司埼玉県知事は「日本の映画界をリードするような仕組みになっていけば嬉しい」と映画祭の発展に向けて取り組んでいくことを明かし、開催地でもある川口市の奥ノ木信夫河口市長は「来年が15回目の節目。さらなる飛躍への序章とさせていただきます」とラインナップに自信を見せた。

今回、長編部門の審査委員長を務める映画監督の黒沢清は、これまでにも映画祭の審査員へのオファーがあったことを明かし「お断りしてきた」と言い、その理由を普段映画を観るときに「独断と偏見で見ている」からだと明かした。そのうえで今回受けたことについて「一方で若い人が何を撮っているのか気になることもある」と若手にフォーカスした本映画祭の取り組みに興味を抱いた様子で「まだ無名の世界の映画作家の作品を一気に見ることが出来るということで思い切って引き受けることにした」と明かした。

長編部門(国際コンペティション)ノミネート作品
『三尺魂』(日本)、『殺し屋狂騒曲』(フランス、アルメニア、ベルギー)、『中国のゴッホ』(中国、オランダ)、『ひかりのたび』(日本)、『愛せない息子』(ノルウェー)、『ジャン=ピエールとナタリー』(フランス)、『リトル・ハーバー』(スロヴェキア、チェコ)、『Noise』(日本)、『父の足あと』(イタリア)、『喪が明ける日に』(イスラエル)、『市民』(ハンガリー)、『ホワイト・サン』(ネパール、アメリカ、カタール、オランダ)

黒沢清

上田清司埼玉県知事

奥ノ木信夫川口市長

八木信忠


SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017は2017年7月15日(土)~23日(日)にSKIPシティ映像ホール(埼玉県川口市)ほかにて開催!