御法川修監督、鈴木亮平、石橋杏奈

「連続ドラマW 宮沢賢治の食卓」の試写会が行われ舞台挨拶に鈴木亮平、石橋杏奈、御法川修監督が登壇した。

今回のイベントには、主人公・宮沢賢治を演じた鈴木亮平、賢治の妹・トシ役の石橋杏奈、そして本作の御法川修監督が登壇した。「ついに第一話が出来上がりました」と感無量の様子で挨拶した鈴木は続けて「誰もえがいていなかった宮沢賢治が映し出されている温かいドラマ」と本作をアピール。さらに「今はやりのグルメものですが、一番質素なグルメものかもしれないです。1話で描かれているのがコロッケですから」と笑いを誘いつつも、当時コロッケがいかに珍しいものだったのかを語った。石橋は1か月間の京都での撮影中に、東京に帰る新幹線で「感情移入して泣いちゃったりしたほど思い入れがある」と本作への想いを明かした。

以前から宮沢賢治を題材にしたかったと話す御法川監督にとって本作は「夢の企画」と明かし、鈴木がオファーを受けたことが「この作品の大きな力になっている」と大絶賛した。その鈴木は「監督が宮沢賢治みたいな人」と明かし「熱くてピュア。こんな人だったのかもしれないなと参考にした部分はあります」と語った。また、鈴木は自身と宮沢賢治の共通点として「マニアックなところですかね」と答え「賢治さんは石や食べ物に詳しくて、知識が溢れていた」と言い「そこまでではないけれど」と謙遜しつつも「僕も遺跡とか、魚とか大好きですし、地層も大好き。そういうところが似ていると思う」とマニアックな知識があることを披露した。

熱く語った鈴木を隣で見守る妹・トシ役の石橋は、本作の役作りでこだわった点を「信頼関係」と明かし「お兄ちゃんのことを一番に考えて、お兄ちゃんのことで一喜一憂している子だったので、とにかっくお兄ちゃんを見ていることを心掛けた」と語り「プライベートな知識もくださって本当のお兄ちゃんみたい」と振り返った。また、御法川監督は石橋の演技について「第5話を見たら虜になる。今日(石橋が出演する)『22年目の告白 ―私が殺人犯です―』を観てきたんですけど、この作品でも負けてないです」と公開中の映画への「嫉妬の想い」を交えつつ笑いを誘った。また、鈴木は石橋について「意外と負けず嫌いなところもあってトシを共通する」と分析し「僕が力を引き出された部分が多々あって感謝しています」と語った。また、鈴木は石橋から“K-POP”を教えてもらったと明かし、場内からは笑いが起きた。

続けて、共演の山崎育三郎について鈴木は「彼はミュージカル界の王子なんですけど、ふだんは男っぽい。僕からすると頼れる兄貴な感じ。待ち時間にピアノを弾きながら歌いやがるんです。めちゃくちゃかっこいいいんです。レミゼの曲とかやると惚れましたね」と語った。さらに、本作の“幸せを分かち合う”というテーマとかけて、誰とどんな幸せを分かち合いたいかという質問に鈴木は「ウンベラータというゴムノキ(と同じイチジク属の仲間)を育てていて、水をあげるとぐーんと伸びるらしいんです。夏になると僕らにもおいしいじゃないですか。水のおいしさをウンベラータと分かち合いたい」とまさかの回答に場内は笑いに包まれた。

最後に石橋は「心温まる前向きになる作品」と本作をアピールし、鈴木は「5話まで見終えたときに、5年後10年後に、あのドラマよかったなと思い出してもらえるような、心に残る作品になっている自信があります」と笑顔でメッセージを送った。

本作は、宮沢賢治が愛した食や音楽を切り口とする“愛と青春の旅立ちの物語”。「銀河鉄道の夜」「雨ニモマケズ」などで知られる作家・宮沢賢治だが、孤高の存在として語られる印象とは裏腹に、実はユーモアに溢れた好奇心の人だった。どんな人物で、如何なるものを食したのか、そしてそれは早逝する最愛の妹への深い愛情が秘められていた―。若かりし頃の天真爛漫な宮沢賢治の青春時代を食やクラシック音楽を通して、家族や親しい人たちとの関わりを描く。主人公、宮沢賢治を鈴木亮平が演じる。

鈴木亮平

石橋杏奈

御法川修監督


「連続ドラマW 宮沢賢治の食卓」は2017年6月17日(土)よりWOWOWにて放送開始!
毎週土曜日22:00開始、第1話無料放送
監督:御法川修
原作:魚乃目三太「思い出食堂」(少年画報社刊)
出演:鈴木亮平、石橋杏奈、山崎育三郎、市川実日子/柳沢慎吾、おかやまはじめ、竹財輝之助、井之脇海、犬飼直紀/神野三鈴、平田満