妻夫木聡・深津絵里出演で国内外から高い評価を得た映画『悪人』が、原作者・吉田修一のデビュー20周年の年に、中村蒼と美波のふたり芝居として新たに誕生する事が決定した。

原作は、芥川賞作家・吉田修一の代表作にして、250万部を記録した超ベストセラー「悪人」。台本・演出を務めるのは、2016 年に2作のふたり芝居(「乳房」(原作:伊集院静/出演:内野聖陽、波瑠)・「檀」(原作:沢木耕太郎/出演:中井貴一、宮本信子)を手がけ、高い評価を得た合津直枝。「光代をもう 少しだけ救ってやりたい」という思いで書き上げた上演台本に吉田が共感し、舞台化が実現した。

“哀しき殺人者”祐一には、舞台「OTHER DESERT CITIES」での好演も記憶に新しい実力派俳優・中村蒼。中村は「初めてのふたり芝居は未知の世界ですが、今はその不安と期待が入り混じって いる感覚です。小説、映画共に多くの人に愛された作品で今回の舞台もそれに並ぶ、もしくはそれ以上のものになったらいいなと思っています。美波さんと演出の合津さんとコツコツ作り上げていきます」と意気込みを語っている。

映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』で悪役を演じた一方、現在放送中のBS時代劇「赤ひげ」(BSプレミアム)では青年医師を演じるなど、演技の振り幅の広さに注目を集めている中村。今回の舞台ではどんな顔をみせるのか期待が高まる。

“男は、ひとを殺めてしまった。女は、思わず逃げようと言った。”―佐賀の紳士服量販店に勤める女・光代は、携帯サイトで知り合った、長崎の港町に住む解体業の男・祐一と恋におちる。ふたりは、つかの間、孤独な魂を寄せ合う。ところが、祐一から殺人を打ち明けられ、ふたりの逃避行が始まる。逃亡の果て、逮捕された祐一は、「逃亡の為に光代を利用しただけ」と語るのだが・・・。果たして、ふたりの愛は偽りだったのか?祐一は悪人だったのか?

ふたり芝居「悪人」

原作:吉田修一「悪人」(朝日文庫)
企画・台本・演出:合津直枝
出演:中村蒼、美波
日程:2018年3月29日(木)~4月8日(日)
会場:シアタートラム(東京都世田谷区太子堂4丁目1番地1号)
チケット一般発売:2018年1月14日(日)
主催:テレビマンユニオン
 公式サイト