世界が注目する芸術家ジャコメッティの苦悩と素顔を描いた映画『ジャコメッティ 最後の肖像』の予告編が解禁された。

没後50年を過ぎ、今世界で再び注目されている芸術家アルベルト・ジャコメッティが最後の肖像画に挑んだ様を描いた本作。最後の肖像画を制作する過程で苦悩する芸術家としての姿を描く一方で、周囲の人々との関係から見えてくるジャコメッティの意外な素顔を描く。『トランスフォーマー』シリーズ、『プラダを着た悪魔』などで俳優として確固たる地位を築いているスタンリー・トゥッチによる5作目の監督作。トゥッチは、昔から大好きだったジャコメッティをテーマにした最初の脚本を十年以上前に完成させ、以来温められていたこの企画は、ジャコメッティの没後50年に当たる昨年、撮影が始まった。ジャコメッティ役に、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのバルボッサ役でも知られるジェフリー・ラッシュ、そして彼のモデルとなるジェイムズ・ロード役を『ソーシャル・ネットワーク』、『コードネーム U.N.C.L.E.』のアーミー・ハマーが務める。

今回解禁された予告編では、ジャコメッティの晩年の創作に挑む姿と、友人でありモデルとなったジェイムズ・ロードとの 18日間にも及ぶ地獄のセッションが、アーティスティックながらユーモラスに描かれていることが窺える。1964年のパリではジャコメッティの個展が開かれていた。そこでアメリカ人の作家で美術評論家のジェイムズ・ロードはモデルを依頼される。一日で終わると思っていたロードは、巨匠の創作現場を覗けると光栄に思い、快く引き受けることに。しかしアトリエに舞い込む様々な出来事に翻弄され、肖像画の制作は一日一日と延びていき、ロードは帰りの飛行機を延期するはめに―。

当時すでに名声を得ていたジャコメッティだが、23平米ほどの狭く古びたアトリエで、着古したほこりだらけのジャケットをまとい、素朴な暮らしをしていた。自分の目で見たままを捉え作品で表現しようと葛藤し、一方で画廊から得た大金を放り投げたりなど、知られざるジャコメッティの姿も、ジェフリー・ラッシュの神がかりの名演により垣間見ることができる。乱雑に置かれた作品の数々など、ジャコメッティ財団お墨付きの忠実に再現されたこだわりの彫像やアトリエのセットも注目だ。20世紀を代表する芸術家の創作の秘密と彼の周囲の人々との関係が、いま明かされる―。

映画『ジャコメッティ 最後の肖像』は2018年1月5日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国で順次公開!
監督・脚本:スタンリー・トゥッチ
出演:ジェフリー・ラッシュ、アーミー・ハマー、クレマンス・ポエジー、トニー・シャルーブ、シルヴィー・テステュー
配給:キノフィルムズ
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