美術館を舞台に〈毒とユーモア〉で人間の本性を暴く悲喜劇『ザ・スクエア 思いやりの聖域』の特報とティザービジュアルが解禁された。

前作『フレンチアルプスで起きたこと』で“壊れゆく家族の絆”を描き、全世界の喝采を浴びた北欧の鬼才リューベン・オストルンド監督が今回テーマに選んだのは“アート業界”。上流社会の人々が集う有名美術館を舞台に、現代社会が抱える様々な問題をウィットに富んだ笑いと鋭い毒で、鮮やかに浮かび上がらせていく。本作は第70回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝き、監督と脚本を務めたオストルンド監督について、第70回カンヌ国際映画祭の審査員長ペドロ・アルモドバル監督は「驚くべき想像力だ!とても可笑しくて恐ろしい。もう一度観たい!」と大絶賛している。

今回解禁された特報映像では、順風満帆なキャリアを歩んできたハンサムで魅力的なクリスティアンが、予期しない大騒動に巻き込まれていく姿を垣間見ることができる。フランスのエレクトロ・デュオ“ジャスティス”の音楽をバックに「正義を下す!」と不穏に叫ぶ男、取り乱した様子でマンションのポストに何を投函するクリスティアン、「僕と家族に謝れ!」と怒鳴る少年、そしてパーティ会場を台無しにする謎の半裸男性・・・。無関係に見えるエピソードはやがて一つに繋がり、我々観客さえも映画の中に巻き込んでいく「観る者すべての<心>が試される」前代未聞な衝撃のラストへと向かっていく―。

併せて解禁されたティザービジュアルでは、洗練されたファッションに身を包んだ敏腕キュレーターの主人公クリスティアン(クレス・バング)と彼の2人の娘が、本作のタイトルにもなっている美術作品「ザ・スクエア」を覗き込む様子が捉えられている。本作は「信頼と思いやりの聖域」がテーマの参加型アートであり、床に描かれた正方形の中では誰もが他人に優しく接する必要がある。クリスティアンが企画したこの展示には、「世の中をより良く」する狙いがありましたが、彼が携帯と財布を盗まれたことに対して行ったささやかな復讐が火種となり、美術館はおろか、やがては社会を巻き込んで、とんでもない方向に事態は発展していく。

クリスティアンは現代美術館のキュレーター。洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えた。彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示とすると発表する。その中では「すべての人が公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。だが、ある日、携帯と財布を盗まれたことに対して彼がとった行動は、同僚や友人、果ては子供たちをも裏切るものだった―。

映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』は2018年4月28日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、立川シネマシティほか全国で順次公開!
監督・脚本:リューベン・オストルンド
出演:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー
配給:トランスフォーマー
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