性の極限を描いた石田衣良の恋愛小説を映画化した『娼年』で主人公・リョウを娼夫の世界に導く御堂静香役を演じた真飛聖の演技に注目が集まる。

本作は、娼夫として生きる主人公・リョウが一人の人間として、男性として成長する姿を描くセンセーショナルな人間ドラマ。原作は2001年の直木賞候補となった石田衣良の同名小説。性の極限を描いたセンセーショナルな内容は大きな話題となり、多くの女性から共感を得た。また昨年8月には三浦大輔演出、松坂桃李主演で舞台化され、原作に忠実にセックスを真っ向からから描いた内容と松坂桃李の文字通りの体当たりの演技が話題騒然となり、チケット売り出しと同時にソールドアウト。舞台と同じ三浦×松坂のコンビで映画化した本作では、舞台とは一味違う映像表現の限界に挑戦する。

キャストは、舞台版から続いての出演となる松坂桃李、猪塚健太、江波杏子に加え、大胆なセックスシーンの先にあるドラマに共感した女優陣が集合した。中でも、主人公・リョウを会員制ボーイズクラブ「Le Club Passion」へスカウトし“娼夫”の世界に導くクラブオーナーの御堂静香を演じたのは、元・宝塚歌劇団のトップスターである女優・真飛聖。三浦監督は「ご本人にお会いして、漂う雰囲気と、役に対するモチベーションと意気込み。そして、この作品に対する真摯な思い、それを信じて、真飛さんにお願いしました」と語っている。

真飛は台本を初めて読んだ際、本作の繊細なテーマに涙を流したことを明かし、「この作品に是が非でも携わりたい」と出演を決意したと振り返る。三浦監督の作品に対するこだわりと、映画を撮ることに懸ける思いを現場で感じとり、「絶対に表現することを妥協したくない」と、思いを強めたそう。映画が公開されて以降、『娼年』での演技を絶賛する声が相次いでいる真飛聖の美しく、ミステリアスな演技は必見だ。

映画『娼年』は全国で公開中!
脚本・監督:三浦大輔
原作:石田衣良「娼年」(集英社文庫刊)
出演:松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、階戸瑠李、西岡德馬/江波杏子
配給:ファントム・フィルム
©石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会