日本を舞台に少年と犬たちの壮大な旅と冒険を描くストップモーション・アニメーション『犬ヶ島』の“スポッツ探しの冒険に‘耳’を利かせる”本編映像が解禁された。

全編にわたり日本を舞台に、失踪した愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険をストップモーション・アニメーションで描き出す本作。声優陣として、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートンらアンダーソン監督作品常連の豪華俳優陣に加え、スカーレット・ヨハンソン、グレタ・ガーウィグ、ブライアン・クランストン、ヨーコ・オノら多彩な才能が集結、さらに日本人ボイスキャストとしてRADWIMPS・野田洋次郎、夏木マリ、村上虹郎、渡辺謙らといった日本を代表する異色なキャスト陣も参加している。

愛犬・スポッツを探し、たった一人で犬ヶ島へやってきた少年アタリが、そこで出会った5匹の犬たちとともに大冒険を繰り広げていく本作。今回解禁された本編映像に映し出されているのは、旅路の途中で新たに出会った老犬のジュピター(F・マーリー・エイブラハム)と小型犬のオラクル(ティルダ・スウィントン)に、アタリと5匹の犬たちがスポッツの居場所を尋ねるシーン。ジュピターの首に下げられた小さな樽には、テレピン油のブランデーという何とも渋いチョイスのお酒が入っており、「頭を冷やし、犬の骨を温める」と言いながら犬が犬に飲酒を勧める摩訶不思議な一幕のほかに、テレビの言葉を理解できるオラクルが「今夜は雪が降る」と鼻ならぬ耳を利かせて予言者らしく振舞い、ボスを驚かせるものの、キングに「違うよ!(彼女は)テレビが分かる」とネタ明かしされ、ギクッとするなんともユニークなキャラクター性が炸裂の映像だ。

さらに、ブランデーを飲むシーンから、ささやかな会話のシーンの間にも犬たちの毛並みがふわふわと繊細に揺れ動いていることもわかる。ストップモーション・アニメではツルンとしたテクスチャーのパペットを使うことが通例だが、犬たちの感情表現を豊かにするためにウェス・アンダーソン監督の作品ではあえてふわふわの毛並みを採用。パペットの制作責任者を務めたアンディ・ジェントは「犬の毛皮には、テディベアのアルパカとメリノ・ウールの毛を刈り取り再利用した。この素材はストップモーションでは非常に扱い辛い。なぜなら、ほんの僅かになびいても、輪郭がボケてしまう。ところがそれが本作では、ノミに喰われた感じや、みすぼらしさ、石鹸や櫛などを長い間使っていない犬の汚れた毛を強調することが出来た」と解説している。

一方、人間のパペットにも皮膚の下で勢いよく流れる血の感覚を表現するために半透明の樹脂が使われたようで、ペイント担当のアンジェラ・キーリィは「ウェスはこれまでにない輝く表情を求めたの。特にアタリの皮膚はシースルーのような外観で、ひときわ輝いているわ」と明かしている。

映画『犬ヶ島』は全国で公開中!
監督:ウェス・アンダーソン
キャスト:ブライアン・クランストン、コーユー・ランキン、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、野村訓市、グレタ・ガーウィグ、フランシス・マクドーマンド、スカーレット・ヨハンソン、ヨーコ・オノ、ティルダ・スウィントン、野田洋次郎(RADWIMPS)、村上虹郎、渡辺謙、夏木マリ
配給:20世紀フォックス映画
©2018 Twentieth Century Fox Film Corporation