劇場版『フリクリ プログレ』の完成披露上映会が8月27日(月)にTOHOシネマズ 日比谷で行われ、雲雀弄ヒドミ役・水瀬いのり、井出交役・福山潤が登壇した。

今回の舞台挨拶には、本作のヒロイン・雲雀弄ヒドミ役の水瀬いのりと、ヒドミのクラスメイトの井出交役の福山潤が登壇し、本作に関する貴重なトークを語った。

2000年~2001年にかけて発表されたOVA「フリクリ」。今回、17年ぶりの新作が劇場版として製作されたことについて「当時5歳」という水瀬は「22歳になってから、関わることができるのが嬉しい」と笑顔を見せ、「デビューして3年くらい」という福山は「17年の時を超え、(水瀬と)まさか同い年の役で・・・。アニメの可能性ってすごいね!」と語り、会場の笑いを誘った。

アフレコでは「率直な感想としては、“分からないな”と思いました」という水瀬だが、「たくさんの疑問や、どういうことだろうと思いながら、怒涛に展開されていくので、振り回されることが正しいと思いながら観ていただきたい」と語った。

そんなアフレコでは「先輩方が多かった」という水瀬。特に「林原(めぐみ)さんとアフレコでご一緒させていただくのは初めてでした」と明かし、「林原さんだからできる、生まれることがありすぎて、思わず読んでいる台本を閉じて、“一回視聴者に回らせていただいていいですか?”というくらい、ここで体感しなければいけない、究極の“考えるな、感じろ”タイムになりました」と振り返った。

共演する機会が年間かおきにあるという福山も、林原との共演は「刺激的でした」と印象深かったようで「理屈は分かるけど、なんでできるのかが分からないことがいっぱいあった」と語った。そんな林原は、アフレコ現場に手作りのおにぎりを持参していたあようで、「(食べやすいように)一口サイズだから何個も食べちゃうんです。本当においしかった」と振り返り、笑顔を見せた。

続けて、“気持ちが昂ることはありますか?”という質問に、「時短で終われたとき、仕事もしたし、巻けたし、“もしかしてすごいのでは?”ってギューってしちゃいます」と手を握り締めるしぐさを見せた。福山は「緊迫したシーンで、ダジャレが思いついた瞬間」を挙げ「言ってしまいそうになるのをこらえた瞬間」と明かし、会場は笑いに包まれた。また、本作でも実際に言ってしまったということだが、アフレコ時には“OK”が出たものの「カットされていた」と残念がる福山。それに対して水瀬は「優しさが人を傷つける」と、返し、会場は爆笑となった。

最後に水瀬は「大人が観ても、学生が観ても楽しめる、リアルな群像劇として観てほしい」と本作をアピール、福山は「アニメとの距離を測らせてくれる作品。関われて心からよかった作品になりました」とメッセージを送った。

ありとあらゆる命題に明確な答えを用意せず、その日暮らしのような説得力ゼロ青少年たち。その中でなんてことのない日常を過ごす少女ヒドミ。彼女が轢かれた夜、クラスメイト・井出の額から巨大ロボットが出現した。ハル子から分裂したラハルとジンユと出会い、“特別なことなんてない日常”が終わりを告げる―。2000年、全6巻のOVAとして発表され、たちまち世界中のアニメファンを熱狂させた名作「フリクリ」。新作の制作に、スーパーバイザーを「フリクリ」生みの親・鶴巻和哉、キャラクター原案を貞本義行が務め、the pillowsが主題歌・挿入歌を提供する。ハルハ・ラハルを林原めぐみ、ジンユを沢城みゆきが演じる。

【取材・写真・文/編集部】

福山潤、水瀬いのり

水瀬いのり
〈OFFICIAL〉

福山潤
〈OFFICIAL〉

劇場版『フリクリ オルタナ』は2018年9月7日(金)より、『フリクリ プログレ』は9月28日(金)より公開!
配給:東宝映像事業部
© 2018 Production I.G / 東宝
illustration by Chikashi Kubota