塚本晋也監督が初時代劇に挑む『斬、』の予告編が解禁された。

世界中に多くのファンを持つ塚本晋也が、究極の状況下での人間の姿を描き戦争の恐怖をあぶり出した『野火』(2014)を経て、さらに時代を遡り、初めて時代劇に挑んだ本作。物語の舞台は、250年にわたり平和が続いてきた国内が、開国するか否かで大きく揺れ動いていた江戸時代末期。江戸近郊の農村を舞台に、時代の波に翻弄されるひとりの浪人と彼に関わる人々を通して、生と死の問題に迫る衝撃作。文武両道で才気あふれる浪人を渾身の力で演じたのは池松壮亮。そして、浪人の隣人である農家の娘を演じるのは演技派女優・蒼井優。不穏な時代に精一杯生きる農家の娘を凛とした美しさで体現。共に本作で初めて塚本作品への参加を果たした池松と蒼井のぶつかり合うような演技合戦も見どころとなっている。

今回、本作の美しくも力強い予告編が解禁された。舞台は、のどかな農村にも変革を予感させるような不穏な空気が流れはじめた江戸時代末期。池松壮亮演じる浪人の杢之進は、武士の澤村に腕を見込まれ京都の動乱に参加するように誘われる。密かに杢之進を慕っている蒼井優演じる農家の娘ゆうが、不安な気持ちを「死ぬんですか」という言葉で投げつけ、杢之進が「死にません」とまっすぐに答える台詞が印象的だ。無頼者たちが村に流れ着き状況が一変する中で、人を斬ることに疑問をもつ杢之進の心の葛藤が映し出され、ゆうの「もうやめてください」という叫び声が悲しく響きわたる。「なぜ人は人を斬るのか」というシンプルなコピーが観るものに余韻を残す―。

予告編

映画『斬、』は2018年11月24日(土)よりユーロスペースほか全国で公開!
監督・脚本・撮影・編集・製作:塚本晋也
出演:池松壮亮、蒼井優、中村達也、前田隆成、塚本晋也
配給:新日本映画会社
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