SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018で国内コンペティション優秀作品賞&観客賞W受賞『岬の兄妹』が来年に全国で公開されることが決定した。

必死に生きる兄妹を活写した片山慎三監督が、脚本と編集をこなし、一年を通し四季に合わせて撮影を行うなど、まさに心血を注いだ初長編作品。数多くの助監督を経験し、オムニバス作品『TOKYO!』(2008)のポン・ジュノ監督パート、『母なる証明』(2009)、山下敦弘監督の『マイ・バック・ページ』(2011)、『苦役列車』(2012)などに携わってきた片山監督。主役・良夫を演じるのは、『ローリング』(2015)での演技が印象に残る名バイプレーヤー松浦祐也。妹・真理子役は、瀬々敬久監督の『菊とギロチン』(2018)で女力士役に挑戦し、本作でも体当たりの演技を見せている和田光沙。また、産婦人科医役で、1980年代の日活ロマンポルノを代表する女優・風祭ゆきが出演している。

若手映像クリエイターの発掘・育成を目的に、さまざまな支援事業を展開してきた「SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ」の開設15年を記念して、若手監督の“全国での劇場公開”を支援する「“最速・最短”全国劇場公開プロジェクト」と題したプロジェクトを立ちあげた。このプロジェクトには配給会社、興行会社、ビデオメーカー、テレビ局、宣伝会社の代表者と「ぴあ映画生活」の一般映画ファン代表10名が参加。「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018」のコンペティションに応募された日本作品から1作品を全国の劇場で公開できる“即戦力作品”として選出し、2019年に全国劇場公開するというプロジェクトとなっている。

そして今回、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018において国内コンペティション(長編部門)優秀作品賞と観客賞のW受賞に輝いた『岬の兄妹』が“即戦力作品”として全国劇場公開が決定した。本作は10月25日(木)より開催される第31回東京国際映画祭でも上映が決定している。

片山慎三監督 コメント

貧困、障害、性、犯罪、暴力・・・そういったものを包み隠さず描きました。観た方の価値観が変わるような映画になればと思いながら一切の妥協なしで二年間かけて作りました。是非、一人でも多くの方に観てもらいたいです。ありがとうございます。

松浦祐也 コメント

『岬の兄妹』は有名俳優や潤沢な予算のある作品ではありません。内容もなかなか人が手を出さない事に向き合っています。ただ映画祭での初上映の時、会場から大きな笑いが何度も起き驚きました。作品の熱量は必ず観客に伝わると信じて映画を続けています。どうぞ観てやってくださいませ。

和田光沙 コメント

監督の掛け声の下、みんなで色んなボールを出し合い、筋書きの無い物語りを積み上げ、映画『岬の兄妹』が完成し、ご支援のもとに上映していただける事になりました。どうか心の一番素直で、自由な目で、この映画を見届けていただけたら幸いです。平成を仕舞う永久不滅の人情喜劇です。

ストーリー

良夫は、知的障害の妹・真理子と二人暮らしをしている。仕事を解雇された良夫は、貧困から脱するため、妹に売春をさせて生計を立てようとする。しかし二人には、様々な試練が待ち受けていた。

映画『岬の兄妹』は2019年に全国で公開!
監督:片山慎三
出演:松浦祐也、和田光沙、北山雅康、岩谷健司、中村祐太郎、風祭ゆき
配給:プレシディオ