日露戦争時代の松山に実在したロシア兵捕虜収容所を題材にした映画『ソローキンの見た桜』の公開日が3月22日(金)に決定し、併せてポスタービジュアルが解禁された。

本作は、松山を舞台に運命的に出会ってしまった日本人看護師とロシア将校の二人を中心に、歴史に翻弄された人々を描いた心揺さぶる感動のドラマ。主演の日本人看護師役に若手実力派・阿部純子、ほかに斎藤工、イッセー尾形、ロシアの演技派ロデオン・ガリュチェンコ、アレクサンドル・ドモガロフが参加。日露合作プロジェクトで監督を務めるのは、初長編作を自主制作ながらロシア人俳優を起用しロシアで撮影され話題を呼んだ新鋭・井上雅貴。伝説のラジオドラマ「~松山ロシア人捕虜収容所外伝~ソローキンの見た桜」が日露合作プロジェクトで誕生した。

今回解禁されたポスタービジュアルは、主人公ゆい役(桜子と2役)の阿部純子が、看護師としてロシア兵の傷を治療している真剣な姿や、タイトルと同じくロシア兵将校であるソローキンが桜の前で遠くを見つめている姿、そして舞台である現代のロシアの実景も含め、日露合作映画らしいビジュアルになっている。桜子の先輩ディレクターである倉田役の斎藤工や、収容所の所長・河野役のイッセー尾形も登場し、優しく散っていく桜に包まれた、儚さの詰まったビジュアルだ。

井上雅貴(監督)コメント

ロシアでの撮影は「ソローキンの見た桜」が三作目になります(監督作としては2作目)。ロシアでの映画作りは全員が対等で、どんなスタッフもキャストも意見を出し合います。「ソローキンの見た桜」も、皆対等の現場を目指しました。クリエイティブに立場は必要ありません。全スタッフ、キャストから良質な映画を作るという想いが肌で感じられる現場でした。日露双方の良い考えを取ることでこの奇跡的な映画が生まれ、既存の邦画を越えた作品になりました。本作が、日本とロシアの相互理解の一助になれば幸いです。現在本編編集中ですが、春の公開に向けて楽しみにお待ちください。

ストーリー

2018年、駆け出しTVディレクターの桜子(阿部純子)は、ロシア兵墓地の取材を皮切りにロシアに行くことが決定していたが、興味を持てずにいた。しかし祖母(山本陽子)から自身のルーツがロシアにあることを知り、さらにロシア兵と日本人看護師の、二人の日記を紐解いていくうちに衝撃の事実を知ることに—。日露戦争時代、傷ついたロシア兵将校ソローキン(ロデオン・ガリュチェンコ)の手当てをすることになったゆい(阿部純子、二役)。日本はハーグ条約を遵守し、ロシア兵捕虜はアルコールの購入や外出などの自由が許されていた。兄弟を戦争で亡くしたゆいは、ソローキンを憎みながらもいつしか惹かれ、愛し合う。だがソローキンが捕虜になったのはある密命のためだった。ロシア革命に参加する為、収容所を脱走しロシアへ帰ることにしたソローキンは、ゆいも一緒に連れて帰ろうとするが・・・。

映画『ソローキンの見た桜』は2019年3月16日(土)より愛媛県先行公開、3月22日(金)より角川シネマ有楽町ほか全国で公開!
監督・脚本・編集:井上雅貴
出演:阿部純子、ロデオン・ガリュチェンコ、山本陽子(特別出演)、アレクサンドル・ドモガロフ、六平直政、海老瀬はな、戒田節子、山本修夢、藤野詩音、宇田恵菜、井上奈々、杉作J太郎、斎藤工、イッセー尾形
配給:KADOKAWA
©2019「ソローキンの見た桜」製作委員会