寺島しのぶ
©撮影/資人導(Vale.)


湊かなえのエッセンスがみなぎる極上の短編集をドラマ化した『連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー』で表題作の主演が寺島しのぶに決定した。

人気作家・湊かなえが、母と娘の関係を軸にしながら人間の情念を抉り取るように描き、第155回直木賞候補作ともなった極上の短編集「ポイズンドーター・ホーリーマザー」。全6編がWOWOWで連続ドラマとして映像化される。それぞれの場所でそれぞれに生きる女性たちが抱く激しい情念や苦悩、そして冒してしまう過ち。しかし、見る角度が異なれば、それらは成功であり幸福でもある。人生も人間もある一面だけで判断してはならない、それがこの作品集の最大のテーマだ。彼女たちが棲むある共通した場所、それは、執念、恐怖、切迫、呆然、驚愕、爽快、感動、様々な感情が満ち溢れるいわば「ポイズンワールド」。このドラマを観れば、きっとあなたもこの世界の住人であることに気づくだろう。

表題作「ポイズンドーター・ホーリーマザー」の母親・佳香役を寺島しのぶが演じるほか、各話の主役を含め総勢数十名以上の実力派女優が結集する。ほかのキャストは随時発表される。

寺島しのぶ コメント

自分は毒親なのか私は毒娘だったのか。今まで生きてきた自分の人生も振り返りつつ、今1人の息子を持つ母としてどういう感情がこの作品に投影できるのか、楽しみです。
今の私を出し切るつもりでやりきりたいと思います。
勧善懲悪が日本では受ける中こういう結論の出ないグレーな部分を描いていく。
WOWOWさんでこそ出来る挑戦的な作品だと思っています。

ストーリー

女優・藤吉弓香は、自分を思うようにコントロールしようとする母親・佳香(寺島しのぶ)の存在に小さいころから悩まされてきた。佳香は、弓香にとってまさに「毒親」。佳香に反発して上京した弓香だったが、束縛から逃れられていたわけではなかった。佳香が裏で動いたことで男と別れ、大切な仕事を失っていたと知った弓香はトーク番組で佳香を告発、それが大きな反響を呼ぶ。一方、佳香を知る周囲の人間たちから見れば佳香は、決して「毒親」などではなく子ども想いの良き母親だった。弓香の発言を聞いた佳香は、自分の人生を振り返ることになり、「子離れ」を決意するが...(「ポイズンドーター」「ホーリーマザー」)。ほかに、すべては自分のせいだと信じ続ける(「罪深き女」)、脚本家をめざしライバルの活躍に苛立ちを募らせる(「ベストフレンド」)、「優しすぎて」殺人を犯してしまう(「優しい人」)、奔放な妹と対照的に40歳近くまで猫だけに心を開いてきた(「マイディアレスト」)、といったさまざまな女たちの姿が描かれていく。

「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」は2019年夏にWOWOWプライムにて放送!(全6話)
監督:吉田康弘、滝本憲吾
原作:湊かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」(光文社文庫刊)
出演:寺島しのぶ ほか