直木賞作家・西加奈子の傑作を映画化した『まく子』のメイキング映像が解禁された。

本作は、小さな温泉街に住む小学5年生の男の子・慧が、不思議な魅力をもつ美少女・転入生のコズエと出会い、彼女に秘められた大きな秘密を知ることで、今まで見てきた世界―日常―が優しく塗りかえられていき、ほんの少しだけ大人へと近づいていく思春期ならではの葛藤や親と子の確執と再生を描く“奇跡”の物語。主人公・慧を本作が初主演となる14歳の山﨑光、謎の転入生・コズエ役を今後の活躍が期待される新星・新音、ダメな父親だけれど息子の成長を陰ながら見つめ背中をそっと押す父・光一役を草彅剛が演じる。

今回解禁されたメイキング映像は、主人公サトシ(山﨑)と旅館を営む両親が家族水入らずで過ごす場所である台所での食卓のシーン。サトシの母・明美(須藤)がサトシに、転入生コズエ(新音)と仲良くしてあげるよう諭すが、サトシは素っ気ない態度をし、背後から父・光一(草彅)が「あんなに可愛いんだから仲良くしてるにきまってるよな」とからかう。思春期真っ最中のサトシの心情を繊細に演じる山﨑、快活でしっかり者の母親を声のトーンや仕草でうまく表現している須藤、女性にだらしがないけれどどこか憎めない父親を色気を漂わせ魅力たっぷりに体現している草彅。

メイキング映像からも、それぞれのキャラクターの特徴や交わすやり取りの中から親子の微妙な関係性も垣間見ることができる。シーン撮影後「OK」の声がかかると、和やかな雰囲気に変わり、草彅からは「完璧だ(笑)」という声が漏れる。今回、ダメ親父役で新境地を切り開いた草彅は「監督の考える光一像と、僕の考える光一像が、上手い具合に波長が合ったんじゃないかな。僕自身、いい感じに演じることができたと思いました」と手ごたえをにじませるコメントをしている。

メイキング映像

映画『まく子』は2019年3月15日(金)よりテアトル新宿ほか全国で公開!
監督・脚本:鶴岡慧子
原作:西加奈子「まく子」(福音館書店刊)
出演:山﨑光、新音、須藤理彩/草彅剛
配給:日活
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)