『チア男子!!』の公開を記念した朝井リョウ原作二本立て試写会イベントが4月26日(金)に都内で行われ、浅香航大、清水くるみが登壇した。

今回行われたイベントは、本作『チア男子!!』と同じく朝井リョウ原作で2013年に公開された映画『桐島、部活やめるってよ』とのコラボイベント。『桐島、部活やめるってよ』が初めに上映され、その後両作品に出演する浅香航大、清水くるみによるトークイベントを挟んで、『チア男子!!』が上映された。

『桐島、部活やめるってよ』が初めての映画出演だったという浅香。清水はそれまでにも映画出演はあったものの「ガッツリと作品に出演するのは初めてだった」と振り返り、「青春でした」と7年前に公開された同作について口をそろえた。同作には神木隆之介や橋本愛、東出昌大など今では主役級で活躍する俳優や女優が共演したが、その撮影は「とにかく仲が良かった」と明かす浅香は「リハーサルを2~3週間して、そのあと高知に泊まり込みだった。日常の延長線上でお芝居をした」と振り返り、清水も「一人一人の思いが強かった」と語った。

また、そんな若手俳優が集まった撮影現場では「夜更かしして遊んだりもした」と笑顔で語る浅香は「ホテルの屋上で星を見た」ことや「大浴場にみんなで入った」ことなどを明かし、清水も「山本美月ちゃんの部屋に集まって女子会してました」と男性キャスト・女性キャストそれぞれで楽しんでいたことを明かした。

そんな『桐島、部活やめるってよ』と同年に原作が発売された本作『チア男子!!』。両作品に出演する浅香は「うれしいです。だけど若干のプレッシャーはありました」と明かしたが、清水は「“やった~!やりたい!”でした。また朝井さんの作品に出してもらえるなんてうれしいと思いました」と満面の笑みを浮かべ、これには浅香も驚いている様子を見せた。

本作では男性キャストがチアリーディングの演技に挑んでいることが話題となったが、その撮影について「本当に過酷でした。肉体的にも精神的にも」と明かす浅香。劇中では3か月前から練習を積んだ結果を披露しているが、その裏側では「僕だけ年齢が高かったので、なかなか最初から飛び込んでいけなかった」と悩みがあったことを打ち明ける浅香。しかし、撮影が始まると「スポーツをやることが距離を縮めた」と良いチームワークを発揮できたことを明かした。そんなチアリーディングのシーンを現場で見た清水は「涙でした。3か月の練習でこんなにできるようになるなんて。かっこいいし、なんでもできるんだなみんなって(思いました)」と称賛した。

イベントでは、『桐島、部活やめるってよ』と『チア男子!!』でそれぞれ好きなセリフを聞かれ、両作品の台本に付箋を貼って持参した清水に、浅香は「まじめですね」と感心している様子。そんな浅香は『チア男子!!』のセリフで、横浜流星が発する「すごく気持ちいい」というセリフを挙げ、「『どうだ、ハル(横浜流星の役名・坂東晴希)』って言ったら、アドリブで『すごく気持ちいい』って言ったんです」と名台詞がアドリブから生まれたことを明かし、会場からは歓声が起こった。

最後に清水は「誰にでも受け入れられる映画だと思うんですけど深読みしてほしい。輝かしい青春の裏にあるものとか、いろいろなことを考えている人が学校にいるんだなと感じて、学生の方はもっと青春を大事に生きることができるんじゃないかと考えることができるんじゃないかと思います」、浅香は「練習を死ぬ気でやって、演技をして、本当に大変でした。自分で言うのもなんですけど、報われたいなと思います。ヒットしたらいいなって(笑)」と謙遜しつつも、本作のヒットに期待した。

『チア男子!!』は、「桐島、部活やめるってよ」に続く原作者・朝井リョウの第二作目となる傑作青春小説「チア男子!!」の実写映画化。原作は朝井リョウが大学在学中に、これまで女子がやるものとされてきたチアリーディングを男子がやる男子チアチーム“SHOCKERS”をモデルに執筆。道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた大学1年の晴希が怪我をきっかけに柔道をやめ、親友の一馬とともに男子チアチームの結成をめざす青春物語。柔道一家の中でどうしても姉に届かない自分の柔道の才能に苦悩し、男子チアの世界へ飛び込む坂東晴希役を横浜流星、晴希の幼馴染・橋本一馬役を中尾暢樹がW主演で務める。

【取材・写真・文/編集部】

映画『チア男子!!』は2019年5月10日(金)より全国で公開!
監督:風間太樹
原作:朝井リョウ「チア男子!!」(集英社文庫刊)
出演:横浜流星・中尾暢樹、瀬戸利樹、岩谷翔吾、菅原健、小平大智/浅香航大、清水くるみ、唐田えりか、山本千尋、伊藤歩
配給:バンダイナムコアーツ/ポニーキャニオン
©朝井リョウ/集英社・LET'S GO BREAKERS PROJECT