ミュージカル「ファントム」の製作発表会見が7月22日(月)に都内で行われ、6人のキャストが登壇した。

会見に登壇したのはファントム役Wキャストの加藤和樹/城田優、クリスティーヌ役Wキャストの愛希れいか/木下晴香、シャンドン伯爵役Wキャストの廣瀬友祐/木村達成の6人。2014年にファントム役を演じた城田優は、今回演出にも挑戦している。

作詞・作曲を担当したモーリー・イェストンから「城田優ならではの『ファントム』を期待しています」というコメントが寄せられる中で、「率直に、楽しみしかないです」と笑顔を見せた城田。主演としてだけではなく、演出も担当することから「出演者のみなさまと、スタッフに支えてもらいつつ、より素晴らしい舞台にできるよう、初日に向けて精一杯取り組んでいきたいと思います」と決意を新たにした。

今回、城田とともにWキャストとしてファントム役に挑む加藤は「“演出家”城田優にとことん向き合って、最後までついていきたいと思います」とコメント、木下も「ここまでこの作品に対して熱い思いを持った演出家の下でこの作品に携わることができて幸せで、光栄に思っています」と演出家としての城田への期待を語った。

イェストンからの期待を込めたメッセージもある中で、城田は「ミュージカルを作る上で一番大事なのはお芝居の歌」と挙げ、「心情を訴えかけるミュージカルを作りたい。いかに心に届けられるかが大事」とコメントし、「一番大事にしたいのは、音楽で心に訴える」ことだと強調。さらに、「歌をうまく歌うのではなく、相手に届けることを一番に考えています」と自身のミュージカルへの思いを語る場面もあった。

また、これまでにも数々のミュージカルや映像化されてきた題材に対して、加藤は「なぜ彼がこうなったかを追求したい」と自身の思いを明かした。そんな加藤に、城田は「不器用が故に、ひたすらまっすぐに作品を探求していくところが魅力」と語り、一方で加藤は「昔からとても負けず嫌いで、それを隠さないところが魅力。なんとしてでもやってやるという負けん気がかれのエネルギー源」と城田の印象を語った。

今回の会見では城田を中心に、ほかのキャストへの印象などを語るなどチームワークの良さを感じさせた6人だが、城田は「我々が楽しんでこそ相手にも楽しんでもらえると思う。基本的には和やかに進めていきたい」と語った。

「ファントム」は、フランスの人気小説「オペラ座の怪人」を原作とし、怪人ファントムの人間像に焦点をあてた奥深い物語と美しい旋律で綴られる楽曲が高く評価されている大ヒットミュージカル。今回、2014年にファントム役を演じた城田優が演出に挑戦。ファントム役を演じ、演出も手がけるという試みは、ミュージカル「ファントム」史上初となる。もう一人の主演ファントム役を務めるのは加藤和樹。怪人ファントムと純真無垢な人間エリックという二面性を持つ繊細な役どころに数々の作品で主演を務める2人がWキャストで挑む。ヒロイン・クリスティーヌ役には、宝塚歌劇団月組トップ娘役を経て退団後の活躍に目が離せない愛希れいかと、映画『アラジン』ジャスミン役の吹替えで抜群の歌唱力を披露し話題沸騰中の木下晴香。ファントムの恋敵となるシャンドン伯爵役には、ミュージカル界で活躍が目覚ましい廣瀬友祐と木村達成が出演する。

【写真・文/編集部】

ミュージカル「ファントム」は2019年11月9日(土)~12月1日(日)に東京・TBS赤坂ACTシアターにて、12月7日(土)~16日(月)に大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演!