第33回東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『ジョゼと虎と魚たち』の舞台挨拶が11月7日(土)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、タムラコータロー監督、中川大志が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題
作が揃う「特別招待作品」部門。芥川賞作家・田辺聖子の代表作「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫刊)。2003年に妻夫木聡、池脇千鶴主演で実写映画化され、高評価を得て話題を集めた。時代が変わっても色褪せることなく愛され続けている本作を劇場アニメ化。監督は『おおかみこどもの雨と雪』助監督や、『ノラガミ』シリーズの監督を務めたタムラコータローが満を持してアニメ映画初監督を務める。『ストロボ・エッジ』の桑村さや香が脚本を、『妖狐×僕SS』『クジラの子らは砂上に歌う』の飯塚晴子がキャラクターデザインを手掛け、そしてアニメーション制作は数々の人気作を手掛けるボンズが担当。

鈴川恒夫の声を演じた中川は舞台に登壇し、本作の公開にあたっての気持ちを問われると「僕自身、東京国際映画祭の場に立たせていただくのが初めてなので、すごく光栄です。嬉しいです。そして今日はじめて日本でお客様にこの映画を見ていただけるとのことで、ドキドキしています。楽しみです」と期待を込めた。

役作りで意識した部分についての質問について中川は「鈴川恒夫くんは自分と同い年の設定で、等身大で素の自分に近い喋り方、わりとニュートラルなトーンでお芝居させていただきました」と明かし、中川への演技指導についてタムラ監督は「自然に見せたいシーンと記号的に見せたいシーンを使い分けてほしいという話しはして、どちらかに偏ってしまわないバランスの良い作品を目指したいなと思いました」とコメントした。

清原との共演について中川は「清原さんも僕も専門の声優の仕事をしている人間ではないので不安やわからないことも共有しながらやりました。清原さんが演じたジョゼが可愛くて、どんどん引き込まれて僕も自然と気持ちを乗せて演技をすることができました」と振り返った。

中川と清原のコンビネーションについて監督は「清原さんが演じるジョゼはトリッキーな役柄というか、普段清原さんが演じないようなキャラクターだったので、そこは下駄を履かせたほうが良いみたいのはあって。本人もだいぶ参ってきた部分もあったんですけど、中川くんが前向きな姿勢を見せてくれたことで清原さんも刺激になっていたというか。一緒に頑張ろうという空気がブースの中にできていて、傍から見ていてよかったですね」と安堵の表情を見せた。

本作の注目してほしい点として中川は「とにかくこの映画の空気感というか温かい世界感、色みたいなものが好きで。ジョゼという女の子は世界をカラフルに、普段見えない視点から捉える女の子なので、ジョゼが想像する夢の中だったり、そこは凄く綺麗な映像だったんで、ぜひ大きいスクリーンで観てほしいです」と語った。

【写真・文/蔭山勝也】

映画『ジョゼと虎と魚たち』は2020年12月25日(金)より公開!
監督:タムラコータロー
声の出演:中川大志、清原果耶、宮本侑芽、興津和幸、Lynn、松寺千恵美、盛山晋太郎 (見取り図)、リリー (見取り図)
配給:松竹/KADOKAWA
©2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project

第33回東京国際映画祭は2020年10月31日(土)~11月9日(月)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!
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