『大コメ騒動』の公開御礼イベントが1月9日(土)に都内で行われ、井上真央、室井滋、鈴木砂羽、本木克英監督

1918(大正7)年、富山県の貧しい漁師町で起こった「米騒動」。日本の女性が初めて起こした市民運動ともいえる出来事で活躍した女性たちにスポットを当てた“大痛快”エンタテインメントが誕生する。主演は井上真央。夏木マリ、鈴木砂羽などの女優陣に加え、室井滋、立川志の輔、柴田理恵など富山出身キャストも多数出演。監督も富山出身、『超高速!参勤交代』の本木克英。主題歌は、米米CLUBが担当。日々の暮らしを守るため、井戸端から沸き上がった女性たちの声が、社会を大きく変えていく“笑いあり!涙あり!”の実話。

1月8日(金)より全国で公開された本作だが、本来9日(土)に予定されていた劇場での舞台挨拶が新型コロナウィルス感染拡大の影響で、無観客でのイベントへ変更となった。主演の井上は「舞台挨拶が中止になって残念に思いますが、このような場を設けていただけて、思いがけずYouTubeデビューもできるので、今日は楽しんでいけたらと思います」と挨拶した。

本木監督が「井上さんから今回の御礼イベントをしようと提案があったんですよね」と切り出されると、井上は「せっかくなら普段と違う舞台挨拶ができそうだな、と聞いてきたのに、来てみたら監督がやさぐれていて(笑)」と切り返し、それを受けた本木監督は「映画も演劇も次々と厳しいことになっている話を聞いていると、どうなるんだろう…という気持ちになってしまって…」と、やさぐれ感を出し始め、それを見た女優陣が「現場でお腹が出ているとかみんなで言っていたよね」など次々いじり、現場以来の仲の良さを見せた。

室井から「縁起を担いで12万2千円の電気釜を買ったのですが、炊き上がりが素晴らしくて、103年前のおかかたちに食べさせてあげたいなあと思いながら、自分が太ってしまった(笑)」という話から“コメトーク”が展開。本木監督は「劇中の大正時代の仲仕たちは、男性は一日一升、女性は8合くらい食べていたくらい、お米がエネルギーで命の源だったんですよね」と過酷な労働と米の大切さを語った。井上は、役作りのため撮影期間中は“米断ち”をしたといい「お米を断ったら、体重がどんどん落ちていきました」とお米の大切さを感じたという。そこへ本木監督がすかさず「でも、日本酒は飲んでいたんですよね」と突っ込みを入れると、井上は「日本酒と、室井さんが美味しい鱒寿司を差し入れくださって。日本酒と酢飯はOKということにしました(笑)白米だけ食べなかったんですよね」という“独自ルール”を明かした。

また、井上は「観終えた後、庶民の底力というか、監督も前におっしゃていた、“時代は繰り返されるんだ”ということが、あるんだなと思った。そのたびに、引っ張っていくリーダーがいると思うけれど、そういう大変な時に、名の無い人たちの頑張ろうとする力が大きく変えていくのだろうなと思う。この時代に勇気を与えられるような作品になっていると思います」と、今まさに、私たちを勇気づけてくれる力が本作にあることを語った。

最後に室井は「不要不急の外出を避けないといけないけれど、心の栄養は必要だと思いますので、正しく恐れて様子をみて、周りの方とご相談して、安全に劇場にいらしてほしいです」、鈴木は「コロナの状況について思うことはありますが、こういう世の中で生きているんだと考えるようにしている。そうすると、周りに左右されないで、自分自身を振り返れることができるチャンスでもあり、今は自分を振り返れるチャンスだと思っている。映画や演劇などをあきらめたくないですし、表現できることにチャレンジしたい」、井上は「こういう大変な状況が続くと、出口のないトンネルにいる気分になることもありますが、そこに一筋射す光に、映画や娯楽というものがなればいいと思うし、そう信じて、私も頑張っていきたいと思う。安全第一だけれど、頑張りすぎず、“もう我慢できん!”と思ったら、この映画を思い出してほしいです」とメッセージを送った。

映画『大コメ騒動』は全国で公開中!
監督:本木克英
出演:井上真央、室井滋、夏木マリ、立川志の輔、左時枝、柴田理恵、鈴木砂羽、西村まさ彦、内浦純一、石橋蓮司
配給:ラビットハウス、エレファントハウス
©2021「大コメ騒動」製作委員会