宮沢氷魚


「第44回創作テレビドラマ大賞」大賞受賞作をドラマ化した『星とレモンの部屋』で俳優・宮沢氷魚がひきこもりの青年役を演じることが決定した。

原作は、次世代の脚本家を育てるためNHKと放送作家協会の共催で開催しているコンクール「第44回創作テレビドラマ大賞」において、応募作957本の中から大賞に選ばれた佃良太作の「星とレモンの部屋」。近年社会的な問題となっているひきこもり家族の8050問題。本作品は、老いた両親が亡くなった後に子どもたちがその死体と暮らしていた、といういくつもの痛ましい事件をベースに、チャットで知り合ったひきこもりの男女に起きる、ある一日のドラマ。

主演の夏帆演じるひきこもり歴18年の里中いち子がチャットでやりとりする相手が、宮沢氷魚演じるひきこもりの青年・涼。チャット上ではあるものの、彼女にとっては涼が外の世界との唯一のつながりだった。ひきこもりのいち子を何とかしたい母親の初美(原田美枝子)は日々ドア越しに話しかけていたが、ある朝突然持病で倒れてしまう。パニック状態のいち子は119番に必死で電話するが、肝心の助けを求めることができない。ようやく部屋から出た時には、母はすでに冷たくなっていた。「遺体を浴室に運んで、鼻と口にティッシュを詰めてください」いち子からのSOSを受けた涼は、なぜか不思議なほどに冷静で…。実は涼にも、隠された秘密があった。

出演にあたり、宮沢は「世の中がコロナの影響を多大に受け自粛が余儀無くされている中、日本には想像を遥かに超える人数の引きこもり状態になっている方々がいると聞きました。家庭環境、学校環境、友人関係、、皆さんさまざまな理由をかかえて生活しています。『星とレモンの部屋』という作品は、そんな現状に光を当てる素敵な作品だと思います。この作品が全ての答えではもちろん思っていませんが、一人でも多くの人に届き、理解へと繋がってくれたら嬉しいです。」と思いを語っている。

ドラマ『星とレモンの部屋』はNHK総合で3月19日(金)22時から放送。日々に生きづらさを抱えている人たちの、リアルで繊細な感情を描く。