浅野いにおの傑作マンガを実写映画化した『うみべの女の子』の特報映像とティザービジュアルが解禁された。

緻密で叙情的な画風と繊細な心理描写に定評のある浅野いにお作品の中でも、特に「思春期」「恋」「性」といったセンシティブな題材に真正面から挑んだ作品として、ファンの間でも根強い人気を誇る傑作マンガ「うみべの女の子」を実写映画化した本作。もどかしくも切ない、胸を締め付けられる、繊細で残酷な思春期の少女と少年の青春譚。W主演を務めるのは石川瑠華と青木柚。共演に前田旺志郎、中田青渚、倉悠貴ら、これからの映画界を担う次世代の若手俳優陣が顔を揃えている。

今回解禁された特報映像には、本作の劇伴音楽を担当した「world’s end girlfriend」が奏でる悲壮さを含んだピアノ音と破滅的なノイズ音が融合した音楽と、“うみべ”の波打ち音が不規則に鳴り響く中、「この街には、真夏になってもあまり賑わうことのない小さな浜辺があって、私はその浜辺で何かを探しながら歩くのが好きだった」という小梅のナレーションと共に、“うみべ”に散乱する漂流物や無造作に設置された消波ブロック、そして、そんな“うみべ”を寄る辺とする小梅と磯辺の姿が映し出されている。特報で使用されているセリフは小梅の「ねえ 磯辺。あたしと、セックスしたい?」の1つだけ。物語の全貌はまだ明らかにされていないが、観る者の感覚と記憶に訴えかける特報映像となっている。

併せて解禁されたティザービジュアルは【海】ver.と【性】ver.の2種。【海】ver.は、吹きつける雨風に抗うことなく、どこか憂いを帯びた眼差しをした石川演じる小梅と、青いフードジャケットを被り、意味深な表情を浮かべた青木演じる磯辺が、お互いにあらぬ方向を見つめているデザイン。「雨が嫌い。風は嫌いじゃない。海は―」と抒情的なコピーが挿入されている。 

【性】ver.は、「しても、しても、好きにはなってくれない」というコピーと共に、小梅のブラウスのボタンを無機質で淡々とはずす磯辺と、それを無防備に受け入れる小梅の姿を捉えており、幾度と身体を重ねても、心は繋がれない切なさともどかしさが伝わるビジュアルとなっている。

特報映像

映画『うみべの女の子』は2021年8月20日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで公開!
監督・脚本・編集:ウエダアツシ
出演:石川瑠華、青木柚、前田旺志郎、中田青渚、倉悠貴、宮﨑優、髙橋里恩、平井亜門、円井わん、西洋亮/高崎かなみ、村上淳
配給:スタイルジャム
©2021『うみべの女の子』製作委員会