シリーズ第32作『それいけ!アンパンマン ふわふわフワリーと雲の国』の完成報告イベントが5月30日(日)に横浜アンパンマンこどもミュージアムで行われ、戸田恵子、中尾隆聖、アンタッチャブル・山崎弘也が登壇した。

本作は、すべてが雲でできている<雲の国>で生まれた“雲の子・フワリー”とアンパンマンたちが雲の国を救うために大奮闘する物語。雲の国で生まれた雲のあかちゃんが、偶然にもばいきんまんたちと出会い、ドキンちゃんに“フワリー”と名付けられる。少しずつ絆を深めるフワリーとドキンちゃん。その頃、なぞの汚れで飛べなくなった雲の国では、アンパンマンとなかまたちに助けをもとめるが、ばいきんまんが雲の国の王様になるために発明した黒い雲“バイグモラ”が大暴走して大ピンチに。果たして、アンパンマンたちは雲の国を守ることができるのか?“友達と笑顔の大切さ”をキーワードに、フワリーとドキンちゃんの<友情>と、アンパンマンたちが雲の国を守る為に力をあわせて立ち向かう大冒険の物語。

イベントにはアンパンマンの声を担当する戸田恵子、ばいきんまんの声を担当する中尾隆聖、そして本作のゲスト声優で雲の長老役を演じるアンタッチャブル・山崎弘也が登壇。さらに、アンパンマン、ばいきんまんと仲間たちも会場に駆けつけた。イベントは山崎がMCを務めたが「ドッキリだと思いました(笑)いまだにネタバラシされるんじゃないかと思ってますよ(笑)」と盛り上げ、「雲の長老の役で念願のアンパンマンファミリーに参加できたということで、今後はアンパンマン忘年会とかにも呼んでもらいたいですね!この役には私の芸人人生の全てをつぎ込みました」と喜びを爆発させていた。

戸田は「この作品が無事に完成したことにほっとしております。アンパンマンの映画は毎年一本作られていて、本作の収録をしたのは去年の秋ごろ。公開延期というのは私たちも生まれて初めての経験で、ここからどうなるんだろうと思っていたところで、なんとか今日を迎えることが出来ました。楽しみに待ってくれていた子どもたちには申し訳ないなと思います。人と人の絆を深める作品になっているのでたくさんの人たちに観てもらいたいと思いますね」と安堵の様子。

今回、雲の長老役に決まった時の反応を聞かれた山崎は「娘にアンパンマンの映画に出るよって伝えたんですけど、イマイチ映画に出るということにピンときてないですね(笑)でも(娘に)『アンパンマンと友達なんだよ』って写真を見せると娘は『絶対観に行きたい!』って言っていました。映画を観て実感してくれるんじゃないかなと思いますね」とやり取りを話すと、戸田が「ザキヤマくんだと言わなきゃ分からないくらい、声優として成り立ってます!見どころのひとつですね!長老として成り立ってるんですよ!娘さんはパパだよって言わなきゃ分からないかも」と山崎の見事な声優ぶりを大絶賛。中尾も「本当に素晴らしかったです。温かくて、顔も結構似てるんですよ(笑)本人が出てる!って思ってしまいました」とお墨付き。

戸田とはバラエティ番組の共演をきっかけにプライベートでも交流のある山崎は「アフレコの収録中は無我夢中でやっていたんですけど、出来上がった作品を観た時に、(アンパンマンと)同じ世界で絡んでいるのを見て、感動しちゃいましたね」と振り返り、さらに戸田に対して山崎は「子どもが生まれた時に、戸田さんが家に来てくれて、インターホンに戸田恵子が映ってるんですよ!(笑)出演が決まった瞬間に(戸田が)ねじ込んでくれたんだなと思いました(笑)」とザキヤマ節を披露すると、戸田も「(山崎がアンパンマンに出演する事は)全然知らなかったです!私もびっくりしたんですよ。決して私がねじ込んだわけではないです(笑)」と仲の良さが垣間見える一幕も。

本作に新キャラクターとして登場した深田恭子演じたヒロインの“フワリー”だが、かねてよりアンパンマンファンを公言している深田が演じたフワリーについて山崎は「本当にフワリーは純粋で可愛くて、ドキンちゃんを愛していくフワリーの姿は、さすが深キョンが命を吹き込んでいるんだなと思いましたね。フワリーちゃんをぎゅっと抱きしめたくなるような作品で、一瞬にして心をつかまれますよ」と語る、戸田も「深田恭子ちゃんとは前にドラマでご一緒になって、その時から開口一番に『アンパンマンが大好きなんです!』と言ってくれて。わんちゃんの名前もメロンパンナちゃんでとにかくアンパンマンを大好きでいてくれているのを聞いていて、今回(映画に)出てくださるということで、本当にお会いできることを楽しみにしていたんですけど、とにかく一日も早く元気になってもらいたいと思います。いまはゆっくり休んでいただきたいと思います」と深田との再会を楽しみにした。

そのフワリーについて戸田は「フワリーは特に女の子は大好きになるキャラクター。恭子ちゃんの声そのまんまがドンピシャのキャラクターで、とにかく可愛いです。ちょっと気の強いところを見せるのも恭子ちゃんらしくて、トータルで恭子ちゃんそのまんまのピュアさが出ているキャラクターですね。恭子ちゃんがずっと持ち続けてきたアンパンマンへの愛がこの映画とフワリーちゃんに出ています」と深田さんのアンパンマン愛が作品から溢れていると振り返った。

イベントでは戸田、中尾、山崎がそれぞれデザインした本作の舞台となっている〈雲の国〉にちなんだ魅力的なオリジナルキャラクターを発表。戸田さんは「『くもっ太ちゃん』。いつもどんよりしているキャラクター。悲しい時に雨を降らして、良いところがないんですけど、日照りが続いた日には覆ってくれる。いつも曇っているようなちょっとネガティブなキャラクター」、中尾は「『暴れん坊の入道くん』。キャラクターを考えて昨日から悩んで寝れなかったです。一晩中考えましたね(笑)あとはドキンちゃんの友達で『除菌ちゃん』。まさに(ばいきんまんの)ライバルですね(笑)」、山崎は「『くもざき』です。中尾さんにも(雲の長老と)ビジュアルが似てるって言われましたけど。この作品の前にこのアイデアを出したかったですね。『そろそろ雨がくるぅ~!』って天気を教えてくれるんです」と語った。

最後に戸田は「ようやくこの作品が皆さんの目に触れることが出来るようになって嬉しいです。レギュラー放送の収録も気を付けながら毎週新しい作品を録り続けています。そんな中で、毎年当たり前のようにやってきたことが、去年から出来なくなったと痛感しました。この作品を通して絆を深めて一本でも素敵な作品を作っていきたいと思います。この映画を沢山の人に観ていただきたいと思います」と感謝の想いを語った。

映画『それいけ!アンパンマン ふわふわフワリーと雲の国』は2021年6月25日(金)より全国で公開!
配給:東京テアトル
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