『マイ・ダディ』の初日舞台挨拶が9月23日(木・祝)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、ムロツヨシ、奈緒、中田乃愛、永野宗典、金井純一監督が登壇した。

映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM」2016年準グランプリ受賞作品。監督・共同脚本を務める映像作家の金井純一が2016年に開催された第2回TCPにおいて、総応募数422作品の中から準グランプリを受賞した企画。主人公・御堂一男を演じるのは、本作が映画初主演となるムロツヨシ。愛する娘を救おうと奔走する、お人好しで誠実な父親を演じる。その娘、ひかり役を期待の新星・中田乃愛が演じる。

「普通のムロツヨシが出てきてしまって、映画を見た後の素敵な感情を壊さないか心配です」というムロは、多くの観客と取材陣を前に「ふざけないと気が済まない男でして…」と冒頭から笑いを誘った。そんなムロの妻役を演じた奈緒は「旦那さんが、ムロさんが思いきりふざけられるように、私と娘は(中田)は真面目に話したいと思います」と笑顔を見せた。

本作はムロにとっての初主演映画だが、緊急事態宣言下のため客席は50%の状態での公開となった。これにムロは「今日までが99だと思う。お客さんが見てくれた感想が生まれて初めて100になる」と公開を喜びつつも「(公開されることは)嬉しいですけど、悔しいです。“何が好きですか?”って聞かれたら『満席』って答える男なんです。いろんな状況を気にせず映画館に来れる時が来ましたら、なんとしてでもどんな手を使っても、お金払ってでも満席にして…お金払うの?おれ…」と笑いを交えながらも「満席の景色を監督をはじめ、ほかのキャストさんに見せたい初主演男です。少しでもロングランにして、これからもがんばって宣伝活動をしたいです」と熱く語った。

今回、自身初の母親役を演じた奈緒だが、母親役自体は「憧れだった」というものの「責任を全うしないとという緊張が強かった」と振り返った。そんな中でも、金井監督やムロ、娘役の中田の笑顔がほぐしてくれたと明かした奈緒は、「(ムロが)乃愛ちゃんの笑顔を見たら奈緒ちゃんも好きになると思いますよっておっしゃって、3人でお会いしたときに、一瞬で乃愛ちゃんの虜になっちゃって、(ムロと)2人でデレデレしていました」と、3人の関係性が築けたことをうかがわせた。

また、ムロとの共演を望んでいたという奈緒は「本当にお会いしたい方と会うと緊張する」とその緊張の度合いを表現したが、実際にムロと会うと「すごく柔らかい空気を作ってくださって、すぐに打ち解けることができて感謝しています」と感謝の気持ちを口にした。

イベントの終盤では、フォトセッションで使用するタイトルパネルを、一文字ずつ登壇者が作成。最後にムロは「(役者を始めてから)25年かけて映画という世界で、初めて主演という立場で、責任を持って背負わせていただいて舞台挨拶をできるようになりました。初主演の公開の日が緊急事態宣言中というこの状況を悲観するのではなくプラスにしたいと思います。半分の席じゃなくなった時に、来年だろうか、再来年だろうが、10年後だろうが、満席の状態でこの映画を流すことをお約束させてください」と語った。

【写真・文/編集部】

映画『マイ・ダディ』は全国で公開中!
監督:金井純一
出演:ムロツヨシ、奈緒、毎熊克哉、中田乃愛、臼田あさ美、徳井健太(平成ノブシコブシ)、永野宗典、光石研
配給:イオンエンターテイメント
©2021「マイ・ダディ」製作委員会