『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサーが放つパラドックス・スリラー『アンテベラム』の場面写真が解禁された。

本作は公私共に順風満帆の日々を送っていた主人公ヴェロニカが、突如として奈落の底に突き落とされていく様を描きながら、誰もが意表を突かれる仕掛けが用意されている。それは外界と隔絶した極限状況下に囚われているエデンという女性をめぐるアナザーストーリー。とある広大なプランテーションの綿花畑で重労働を強いられているエデンは、あらゆる自由を剥奪された奴隷の身だ。主演を務めたのは、共に全米賞レースを沸かせた『ムーンライト』(16)、『ドリーム』(16)で絶賛を博したジャネール・モネイ。グラミー賞候補の常連シンガーでもある実力派女優が、恐怖のパラドックスからの脱出を図るヴェロニカとエデンをひとりで演じ分けた。パラドックスな迷宮のごとき映像世界の果てに、あらゆる思考が吹っ飛ぶ衝撃の“真実”とは―。

今回、本作の場面写真7点が解禁された。燃え盛る建物を背景に松明を掲げる無表情な黒人女性(ジャネール・モネイ)。不朽の名作『シャイニング』に登場する双子少女の親戚かと見紛う、長い廊下にポツンと立つ不気味少女。クラシックな黄色いドレス姿で真っ白な邸宅を駆けていこうとする女性の後ろ姿。ホテルのフロントに飾られている真っ白な邸宅の絵。時代劇なのか現代劇なのか、その世界線すら曖昧で統一性のない7枚の場面写真はもちろん、すべて『アンテベラム』本編から切り抜いたもの。

まさに奇々怪々かつ支離滅裂で、ここからストーリーを読み取ることは不可能だ。にもかかわらず、真っ白な邸宅の過去と現在のリンクや『シャイニング』系不気味少女などの恐ろし気な仄めかしから、迷宮の出口を見だしたくなる衝動にも駆られる。さらに広大なプランテーションの綿花畑で絶叫する黒人女性、何かをたくらむかのような目つきの黒人男性、そしてサングラス姿の謎の白人女性の姿を捉えた場面もあり、興味と謎は深まるばかり。観客もこのパラドックスから抜け出せるのか…。

『アンテベラム』は2021年11月5日(金)より全国で公開!
脚本・監督:ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ
出演:ジャネール・モネイ、エリック・ラング、ジェナ・マローン、ジャック・ヒューストン、カーシー・クレモンズ、ガボレイ・シディベ
配給:キノフィルムズ
©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.