『彼女が好きなものは』の完成披露試写会が11月2日(火)に都内で行われ、神尾楓珠、山田杏奈、草野翔吾監督が登壇した。

ゲイであることを隠して⽇々を過ごす男⼦⾼校⽣・安藤純と、BL好きを隠しているクラスメイトの⼥⼦・三浦紗枝が、書店で鉢合わせたことから急接近。やがて紗枝から好きだと告⽩された純はある想いを秘め付き合うことに―。主人公の安藤純を演じるのは神尾楓珠。純に恋をする女子高校生の三浦紗枝役は山田杏奈。純の幼馴染みの高岡亮平役に前田旺志郎、クラスのリーダー的存在の小野雄介役に三浦獠太、紗枝の親友の今宮くるみ役を池田朱那が演じる。

純を演じた神尾は「誰にも言えないことがあるということは、身近なことに置き換えてみればみんなが持っている感情だと思った」と役作りを振り返り、紗枝を演じた山田は「優しさがあったり、一人一人の葛藤があったり、たくさんのいろんな人の思いがギュッと詰まっている」と本作への思いを語った。

そんな2人は本作が3度目の共演ということで、現在20歳の山田との初共演のときのことを「始めたばかりで何も分からない状態で一緒にお芝居をさせていただいて、“こんな中学生いるんだ”と思って。めちゃくちゃうまい人いるってびっくりしました。衝撃を受けた」と振り返り、さらに「どんどん洗練されていってると感じました。自分の芯があるだなと思った」と大絶賛し、これには山田も照れ笑いを浮かべた。

一方の山田は「年上ですけど、こんなに私がフランクに接しても許してくださる(笑)スンってして見えるけど、結構おもしろい部分がある方」と笑いつつ、本作については「楓珠くんの純があったから、紗枝でいれたというのがあって、すごくいい時間だったと今で思います」と笑顔で振り返った。また、神尾は「いるだけですごい元気をくれる。そういう雰囲気を出してくれるから、純を演じていた時にありがたいと思いました」と明かした。

また、作品の内容にちなんで“周りにいっていないけど実は好きなもの”を聞かれた神尾は「恋バナ」と答え、「学生時代は恋バナ嫌いだったんです。大人になって“めちゃくちゃ楽しいじゃん”って。人の聞くの楽しいんで、それだけで幸せになれます。変にアドバイスとかしちゃいますもんね、何の根拠もなく(笑)」と笑いながら答えた。山田は「知育菓子」と答え、「今ってハンバーガーの味のハンバーガー作れたり、ピアノ味のピザが作れたり」と家で一人で知育菓子で楽しんでいることを明かしつつも「ちょっと恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべた。

最後に神尾は「なんとなく思っていたけど言葉に出来てなかった感情とかが、この映画の中ではちゃんと言語化されて出てくる。普通ってなんだろうとか、幸せってなんだろうとか、考えて演じました。きっかけというか、考えてもらえる作品になったら」、山田は「それぞれの中で自分だったらどうするかなとか、こう思っていたかもしれないというのが、見るだけで感情になって湧いてくる作品だと思います」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

『彼女が好きなものは』は2021年12月3日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督・脚本:草野翔吾
主演:神尾楓珠、山田杏奈、前田旺志郎、三浦獠太、池田朱那、渡辺大知、三浦透子/磯村勇斗、山口紗弥加/今井翼 
配給:バンダイナムコアーツ、アニモプロデュース
©2021「彼女が好きなものは」製作委員会