『幕が下りたら会いましょう』の公開記念舞台挨拶が12月4日(土)に新宿武蔵野館で行われ、松井玲奈、日高七海、江野沢愛美、前田聖来監督が登壇した。

実家の美容室を手伝いつつ、鳴かず飛ばずの「劇団50」を主宰している主人公の麻奈美(松井玲奈)。劇団員の結婚祝いで集まって馬鹿騒ぎをしていたある夜、妹の尚(筧美和子)が資材置場で亡くなった。その日、尚からの着信があったにもかかわらず電話に出なかった麻奈美は、複雑な思いを抱えてしまう。母親・京子(しゅはまはるみ)との新たな確執が生まれる中、劇団仲間の早苗(日高七海)と妹の部屋を引き払いに東京へ。麻奈美は、様々な人々との出会いと再会を経て、自分自身と向かい合っていく事になるが…。過去と現実、様々な出会いと再会の揺らぎの中で主人公の麻奈美が成長していく物語。

日高との印象深いシーンが多いと語る松井は「印象深いところには食べ物が必ずついてる」と明かし、劇中でブラックコーヒーを飲むシーンでは「実は微糖なんです。最初にブラックコーヒーだと思って飲んだら、『うわっ!』ってなった思い出が(笑)」と振り返ったが、これに日高は「私コーヒー苦手なんです」と明かし、笑いを誘った。

そんな松井と日高が共演する中で、途中から参加したという江野沢は「お二人の親友さが出来上がっている状態で入ったので、安心して撮影初日を迎えた」と笑顔で振り返った。松井と日高の関係について、前田監督は「つらい時だからこそ支えあって。活躍するなら私はいなくていい、逆につらい時には私がいなきゃと思うような関係性であってほしい」と演出意図を明かした。

本作に出演したことで“大切な人への変化”もあったようで、「大切な人たちに対して、『大丈夫かな』と手厚く何かをしてしまう気があったんですけど、一歩引いて見守る、言葉をかけずに抱きしめるだけでも思いが伝わるときってあるんだなと感じて。何も言わずに抱きしめてあげるだけでも思いが伝わったりするんじゃないかな」と語った松井。江野沢は「実際にこうやってお会いする機会は一年前には全くなかったから貴重だなと、この舞台挨拶を通してより実感しています」と観客との触れ合いを改めて感じた様子だった。

最後に松井は「(松井が演じる)麻奈美は孤独な人だなと思っていたんですけど、俯瞰的に見ればいつも誰か思ってくれる人がそばにいる、そういう状況いたんだなと。自分が一人ぼっちだと思っても、実は誰かが見守ってくれていたり、思ってくれているんだろうなと改めて気づくことができました。寂しい気持ちになった時は、誰かが自分のことを想ってくれてると思って、明日を続けられるように、明日を迎えてもらえたらうれしいです」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『幕が下りたら会いましょう』は全国で公開中!
監督:前田聖来
出演:松井玲奈、筧美和子、しゅはまはるみ、日高七海、江野沢愛美、木口健太、大塚萌香、目次立樹/安倍乙、亀田侑樹、山中志歩、田中爽一郎/hibiki(lol-エルオーエル-)、篠原悠伸、大高洋子、里内伽奈、濱田のり子、藤田秀世、出口亜梨沙、丘みどり(友情出演)/袴田吉彦
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
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