パンフレット内使用写真
©Hong Kyung Pyo


本屋大賞受賞の傑作ベストセラー小説を映画化した『流浪の月』の“充実の内容”の劇場パンフレットの発売が決定し、併せて各界の著名人からコメントが到着した。

実力と人気を兼ね備えた俳優・広瀬すずと松坂桃李の2人が紡ぐ物語は、2020年本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位(日販単行本フィクション部門、トーハン単行本文芸書部門)に輝いた凪良ゆうによる傑作小説が原作。10歳のときに誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗を広瀬が、その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文を松坂が演じる。いつまでも消えない“被害女児”と“加害者”という烙印を背負い、息を潜めるように生きてきた2人。誰にも打ち明けられない秘密をそれぞれに抱えたまま、15年後に再会した2人が選んだ道とは―。監督を務めるのは李相日。

本作の公開にあわせ、映画『流浪の月』をさらによく知るための豪華劇場パンフレットが完成した。映画について李監督と撮影監督ホン・ギョンピョとの縁を繋いだポン・ジュノ監督からは「李相日監督が映画的な怪力の持ち主であるということは前作『怒り』でもすでに感じていたが、今作ではさらに一歩、まさに最後までやりきっている。すべての俳優の繊細なニュアンスを光と影の中に描き出した撮影と演出の抜群の相性は、私に得も言われぬ嫉妬心を呼び起こした」とこれ以上ないほどの賛辞が寄せられた。

原作者・凪良が大ファンだという作家・島本理生からは「文が更紗に向ける視線は、性でも恋愛でも同情でもなく、ましてや少女性に対する幻想や崇拝であってはならない。その奇跡は、もしかしたら誰も見たことがないものかもしれない。それが映画の中で見事に体現されていたことが尊かった」と繊細かつ鋭利な解説が寄せられたが、パンフにはその全文が収録される。

また、広瀬、松坂、横浜、多部の録り下ろしインタビューでは、撮影を経て熟成された4人4様の研ぎ澄まされた言語感覚に驚かされ、李監督はじめ撮影のホン、美術の種田、音楽の原のインタビューでは、映画製作における細部に至るまでの究極のこだわりにあらためて瞠目させられるだろう。初出しとなる劇中&メイキング写真、映画の製作過程をつぶさに記録した製作レポートにも注目の一冊に仕上がっている。

パンフレット表紙


タイトル:『流浪の月』劇場パンフレット
発売予定日:2022年5月13日(金)
価格:820円(税込)
発売元:東宝ステラ

併せて、本作に魅了された各界の著名人からコメントが到着した。

木村佳乃(女優)

小説を読んで感じた心の震えを、映像が更に深く伝えてくれました。とても感動しました。

島本理生(作家)

文が更紗に向ける視線は、性でも恋愛でも同情でもなく、ましてや少女性に対する幻想や崇拝であってはならない。
その奇跡は、もしかしたら誰も見たことがないものかもしれない。それが映画の中で見事に体現されていたことが
尊かった。 (※劇場パンフレットより抜粋)

妻夫木聡(俳優)

行き場のない感情が、荒波のように引いては寄せ、寄せては返して、心がえぐりとられるようだった。
事実や真実なんてどうでもいい。ただこの2人に幸せになってもらいたいと願う自分は間違っているだろうか。
2人がたどり着いた先が、自分には絶望なのか解放なのかわからなかったが、この余韻に浸っていたいと思う自分に、
これは救いの映画なのだと気付かされた。

ポン・ジュノ(映画監督)

李相日監督が映画的な怪力の持ち主であるということは前作『怒り』でもすでに感じていたが、今作ではさらに一歩、
まさに最後までやりきっている。すべての俳優の繊細なニュアンスを光と影の中に描き出した撮影と演出の抜群の
相性は、私に得も言われぬ嫉妬心を呼び起こした。

『流浪の月』は2022年5月13日(金)より全国で公開!
脚本・監督:李相日
出演:広瀬すず、松坂桃李/横浜流星、多部未華子/趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子/柄本明
配給:ギャガ
©2022「流浪の月」製作委員会