Huluオリジナル『あなたに聴かせたい歌があるんだ』の配信スタート記念イベントが5月19日(木)に都内で行われ、成田凌、伊藤沙莉、藤原季節、上杉柊平、前田敦子、田中麗奈、萩原健太郎監督が登壇した。

本作は、デビュー作「ボクたちはみんな大人になれなかった」(新潮社)が幅広い層から熱烈に支持されベストセラーとなり、昨年映画化された小説家・燃え殻による映像化のための書き下ろし新作。17歳と27歳に人生の分岐点を迎えた者たちが抱く夢と葛藤、そして後悔を描き、正解が出づらい現代社会を痛々しくも瑞々しく映し出した群像劇。主演は成田凌。伊藤沙莉、藤原季節、上杉柊平、前田敦子、田中麗奈らが共演する。

劇中で制服を着用するシーンについて「8話分の教室のシーンを2日間で撮った。あそこから物語が始まるので。見える世界がそれぞれ違っていて、それを表現されていたと思いました」と振り返った成田。17歳を演じることに「いけてたよね?みんな」という成田だが、「騒いだね」という藤原。成田は「歌の歌詞でしりとりを2人でたんたんとやって」と“高校生”としての時間の過ごし方をしていたという。

そのすぐ横にいたという伊藤は「リアルでした。高校時代にこういう男子の遊び聞かされてたな」と自身の学生時代に重ねつつ、「心掛けたことがあるんです。年を重ねていくとより乾燥するので、ボディクリームを塗ったりしていました」とコメント。また、「ギャルでした」という自身の役どころについて語る前田は「恥ずかしかったので、それを隠すためにテンション高めだったのを覚えています」と照れ笑いを浮かべた。

本作については「いい!って思いました」と満足げな成田は「セリフが少ないからこそ共感するところがあった」と言い、「後ろ姿を見ただけで、どういう人間か分かる」と本作の魅力を語った。萩原監督とは衣装合わせの際に自身が演じたキャラクターがどういう人間かを聞き、「余白のある脚本なので、話し合いながらやってました」と作り上げたという。アイドルになりたいという役どころの伊藤も「自分のやってきたことが活かせた」と自身の経験を重ねながら、監督と話し合ったという。

また、「選択してこなかった夢もある」という上杉は「共感できたところもあった」と自身に重ねつつ演じたという。劇中では人気アイドルのモノマネ芸人を演じた前田は「久しぶりな感覚ではありました(笑)」といい、「普段はキンタロー。さんがモノマネをしてくれてるので(笑)実際に私のモノマネをしてくださる方が来てくれて。やっぱりその人たちの才能がすごいなと、プロだと思いました」と撮影を振り返った。

作品のテーマにちなんで、“人生最大の後悔”を聞かれると、小学生の頃に「特技がなさ過ぎてモノマネって書いてたらふられるようになった」という伊藤は、一つのオーディションで何度もモノマネを求められたといい、「モノマネ枠で呼ばれてるなって思って。『何回もやらない』って言っちゃった」と断ったことがあるという。その時の事を「もちろん落ちた。普通にやっておけばよかったなと、たまに思い出す」と“後悔”を語った。また、「中学校と高校をもっとちゃんと楽しめばよかったと後悔しています」という前田は「忙しいふりをしていました、中学の時は。学校にどうにか行かないように『ダンスレッスンです』って」と笑いつつも、「卒業式で後悔した。歌詞が全然分からなくて。みんな泣きながら歌ってるのにそれに入れない自分。もったいないことしたなと」と語った。

最後に萩原監督は「僕が大好きな方たちと一緒に仕事ができて、それぞれのキャラクターに命が吹き込まれて動いている姿を見て、何度も胸が熱くなった瞬間がありました。見てもらえる日が来たことをうれしく思っています」、成田は「何かを諦めてやめた人たちの先にある物語を感じていただきたい作品です。やめることにも勇気がいるし、ずっと楽しいわけじゃない。でも進んでいる。それでいいじゃないかという作品になっています」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

Huluオリジナル『あなたに聴かせたい歌があるんだ』(全8話)は2022年5月20日(金)よりHuluで独占配信!
監督:萩原健太郎
出演:成田凌、伊藤沙莉、藤原季節、上杉柊平、前田敦子/田中麗奈
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