泳げない男と泳ぐことしかできない女の希望と再生の物語『はい、泳げません』のメイキング映像と60秒予告映像が解禁された。

泳げない男と泳ぐことしかできない女の、希望と再生の物語である本作。原作はノンフィクション作家・髙橋秀実による同名エッセー。映画『舟を編む』で第37回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した映画監督の渡辺謙作が、物語として大胆にアレンジを加えて脚本化、監督もつとめた。主演は長谷川博己。水に顔をつけることもできないほどのカナヅチなのに、頭でっかちな言い訳ばかりするカタブツな哲学者・小鳥遊雄司を演じる。そんな主人公に水泳を教えるコーチ・薄原静香を演じるのは、綾瀬はるか。泳ぎを教えることに情熱をかける一方で泳ぎ以外は不器用な変わりモノのコーチを、輝くような表情で見事に演じている。

大学で哲学を教えている小鳥遊雄司役を演じる長谷川博己と、水泳のコーチ、薄原静香役を演じる綾瀬はるかのクランクインシーンから始まるメイキング映像では、スイミングクラブに入会した小鳥遊が水に顔をつけることを嫌がり、薄原に手を引かれ「子どもみたいなこと、言わない!」と叱咤されているシーンを収めている。5割がプール内での撮影となった本作。もともと水泳は得意な長谷川が「下手に泳ぐ練習」をして役に没頭するあまり、「溺れた動作を追求している時に、「長谷川さんが溺れている!」とスイミングスクール内にちょっとした緊張が走った」と、監督の渡辺謙作が語るほどの迫真の演技を見せている。

メイキング映像では、そんな長谷川がコーチ役を演じる綾瀬に手を引かれ、水の中にひっくりかえって手足をバタつかせて慌てる熱演が映し出される。「カット!」の声がかかった瞬間に、かかった水飛沫を拭いながら思わず笑ってしまった綾瀬の表情に、撮影時の和やかな雰囲気を感じとることができる。

メイキング映像

また、60秒予告映像では「僕の水への恐怖心は切実なんです」という小鳥遊が、プールの中で緊張のあまりブルース・リーのような表情をしているシーンに笑いを誘われるものの、Little Glee Monsterのバラードナンバー「生きなくちゃ」に乗せて映し出されるのは、「僕は父親失格だ!」と、妻だった美弥子(麻生久美子)へ涙ながらに吐露する姿が。かつて夫婦が直面した悔やんでも悔やみきれない出来事を予想させる映像もあいまって、胸を打たれる予告となっている。泳げない雄司と泳ぐことしかできない静香。正反対の2人がプールで出会い、水泳を通じて自らの過去に対峙していく。もう一度自分らしく生きるため、苦しい再生への第一歩を踏み出す小鳥遊に、心からエールを送りたくなる映像となっている。

60秒予告映像

『はい、泳げません』は2022年6月10日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督・脚本:渡辺謙作
出演:長谷川博己/綾瀬はるか、伊佐山ひろ子、広岡由里子、占部房子、上原奈美/小林薫、阿部純子/麻生久美子
配給:東京テアトル、リトルモア
©2022「はい、泳げません」製作委員会