松本優作監督がオリジナル脚本で挑む商業映画デビュー作『ぜんぶ、ボクのせい』の、松本監督が新たに手がけたエンディングテーマ大滝詠一「夢で逢えたら」のミュージックビデオが解禁された。

自主制作映画『Noise ノイズ』で世界中の映画祭を席巻した駿才・松本優作監督最新作。本作では日本の社会のリアルを見つめながら、孤独を抱えた3人の絆、そして1人の少年の成長を鮮烈に描き切る。主演を務めるのは、オーディションで選ばれた新人の白鳥晴都。瀬々敬久監督映画『とんび』で、スクリーンデビューを果たし、本作でも堂々とした瑞々しさ溢れる演技で存在感を発揮。ヒロインを演じる川島鈴遥はオダギリジョー監督『ある船頭の話』でヒロインに抜擢され、高崎映画祭最優秀新人女優賞を受賞した。若手2人を支えるのはオダギリジョー。本作では主人公が海辺で出会う軽トラで暮らすホームレスの役を自由自在に演じ切る。

「夢で逢えたら」は大滝詠一がコンポーザーネーム“大瀧詠一”名義で作詞・作曲した楽曲で、100曲をゆうに超えるカバーバージョンが存在するスタンダードナンバー。大滝詠一本人が歌う「夢で逢えたら」を、本作のエンディングテーマのために初めて5.1chミックス施し、この初の5.1chミックスは映画館で体験することができる。

今回解禁された大滝詠一「夢で逢えたら」のミュージックビデオは、『ぜんぶ、ボクのせい』の公開を記念して松本監督が今年5月に新たに撮り下ろした作品。映画では、母に会いたい一心で児童養護施設から飛び出す少年・優太を白鳥晴都、誰にも言えない苦しみを抱えている女子高生のヒロイン・詩織を川島鈴遥が演じる。同じ孤独を抱え生きる2人だが、ミュージックビデオでは母を亡くした姉弟として再共演。大学生の姉・サツキ役を川島、悩みを抱え引きこもりがちな弟・ハル役を白鳥が演じる。

ミューシックビデオは閉園した遊園地に2人が忍び込み、母との思い出を語るシーンから始まる。サツキは「ハルがお腹の中にいた時にね、お母さんとよく一緒に聴いたの」と話し、ハルに「夢で逢えたら」のカセットテープを見せた。母との思い出がないハルは「母さんに会いたい」と今まで溜め込んでいた思いを呟く。すると、サツキはハルとイヤホンを分け合い「夢で逢えたら」のカセットテープを再生する。曲が流れると止まっていた遊園地は動き出し、サツキとハルの母が「夢で逢えたら」を口ずさんでいる。

サツキとハルはその声を求めて遊園地を探し回る。辺りは次第に暗くなっていき、2人はメリーゴーランドの近くに誰かがいることに気づく。そこには亡くなったはずの母が立っていた。名前を呼ぶ母の声で2人は駆け寄り、今までの時間を埋めるかのように抱きしめ合う。その瞬間、カセットテープの曲が終わり、サツキとハルは目を開ける。夢だったのか現実だったのか、動いていたメリーゴーランドは――。母に会いたいという願いを「夢で逢えたら」によって叶えることができた2人は微笑み合うのだった。

「夢で逢えたら」MV

『ぜんぶ、ボクのせい』は2022年8月11日(木・祝)より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開!
監督・脚本:松本優作
出演:白鳥晴都、川島鈴遥、松本まりか、若葉竜也、仲野太賀、片岡礼子、木竜麻生、駿河太郎/オダギリジョー
配給:ビターズ・エンド
© 2022『ぜんぶ、ボクのせい』製作委員会