織田ひまり映画デビュー作『泥の子と狭い家の物語』が今冬に公開されることが決定した。

ガールズポップユニット「BREAK TIME GIRLS」での活動に加えて、舞台やTVでの活躍が目覚ましい注目の新人、織田ひまり待望の映画初出演&初主演作。原作は、関西演劇界の異端児、オカモト國ヒコが書き下ろし、舞台からラジオドラマへと進化を遂げた「泥の子と狭い家の物語」を映画化。不動産屋いわく「ちょっと狭めですけど、みんなが幸せになれる家」に暮らす内田家に降りかかる驚天動地の物語。主人公の小豆を演じた織田は映画初出演、しかも初主演という大役にもひるむことなく、時に激しく、時に思春期特有の憂いを含んだ表情でこの難役を見事に演じた。

今回、主人公・内田小豆役を務めた織田ひまり、西岡眞博監督、原作のオカモト國ヒコからコメントが到着。併せてティザービジュアルが解禁された。憂いに満ちた表情で頬杖をつく織田ひまり演じる内田小豆の周りに、現在の悩みなのか、「洗脳」「魔女」「葛藤」「死」「偏見」「差別」といった、不穏な文字が散りばめられたサスペンスフルなビジュアルに仕上がっている。

織田ひまり(内田小豆役)コメント

私が演じる小豆は自分の住んでいる狭い家と家族に不満を持っている高校生です。しかし、ある日突然やってきた謎の女性によって崩壊していく家族を見て、様々な出来事にぶつかりながら成長していきます。私は反抗期もまだなく、家族も仲が良いので、家族に不満を持ち感情をあらわにする小豆の気持ちを理解する事が難しかったですが、試行錯誤しながら小豆の気持ちや価値観を自分なりに受け止めて演じました。
小豆としてこの作品に携われたことに感謝しています。私の初めての映画、ぜひ劇場で沢山の方に観ていただけると嬉しいです。

織田ひまり

西岡眞博(監督)コメント

オカモト國ヒコ氏の舞台『泥の子と狭い家の物語』を観た日のメモが残っている。”社会が抱える問題のオンパレード。狭い家の中だけで語られる話なのに、イメージは無限に広がっていく。映画にしてみたい”。
あれから数年。若干15歳(撮影当時)の新人織田ひまりという才能は、さまざまな困難を軽々と乗り越え、僕の初長編映画を痛快なエンターテインメントにしてくれた。彼女の潜在能力にはほんとうに驚かされる。そして周りでしっかりと支えてくれた田中美里さんはじめ全てのキャスト、スタッフに感謝したい。この映画は僕にとって奇跡だ。どうか劇場でご覧いただき、お気に入りの役に自己投影してみてください。

オカモト國ヒコ(原作)コメント

母と娘問題はずいぶん前から日本の重要なテーマです。呪いをかけあう女子問題、と言ってもいいです。姉妹のような母娘、あるいは、友達みたいなママというのがトレンドになった時期が過去にありました。一見健全そうに見えるあれですらママの強すぎる自意識に巻き込まれた娘さんが数年後にどんな地獄を経験するかと思うと恐ろしいです。そんな、どう立ち回ろうと初手から破滅しか待っていない母と娘という生き地獄の中で、それでも小豆ちゃんはママを魔女から取り戻す為に頑張って欲しい。
魔女を家に引き入れたのがママだったとしても。ママの生きる地獄のことが永久に理解できなかったとしても。完成おめでとうございます。

ストーリー

現代の大阪。不動産屋曰く「ちょっと狭めですけど、みんなが幸せになれる家」に暮らす内田さん一家は、様々な問題を抱えながらも、開放的で幸せな家族だった。加賀美と名乗る女が、祖母松子の介護にやって来るまでは―。加賀美が来るようになって、どうも母康子の様子がおかしい。主人公の小豆は訴えるも、事勿れ主義の父幸男は、まともに取り合わない。やがて、家族に良い変化が起き始める。鍼灸師だという加賀美は、幸男の酷い腰痛を一瞬にして治してみせ、再就職を叶えた。康子も明るさを取り戻し、少しギスギスしていた夫婦仲も良くなったように見えた。やはり自分の思い違いか。母や父が言うように、加賀美は幸せを運んでくれるのか。そうして加賀美は、内田家に居着いてしまう。ところが、加賀美の行動が徐々にエスカレートし始める。家事、食事、小豆の進路や交流関係、果ては下着の色にまで口を出し、家族から自由を奪おうとする。
謎の女に、徐々に蝕まれていく一家が織りなす、ファンタジー人間ドラマ。家族の崩壊と再生の物語。

『泥の子と狭い家の物語』は2022年冬に池袋HUMAXシネマズほか全国で公開!
監督:西岡眞博
出演:織田ひまり、田中美里、月丘七央、有田洋之、筒井俊旭、四天王寺紅、藤井佳代子、早坂風海、湯浅崇、岩本佳隠、坂田琴音
配給:ベストブレーン
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