第35回東京国際映画祭のオープニングセレモニーが10月24日(月)に東京宝塚劇場で行われ、オープニング作品『ラーゲリより愛を込めて』より瀬々敬久監督、二宮和也が登壇した。

10月24日(月)~11月2日(水)に、昨年に引き続き日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区地区で開催される第35回東京国際映画祭。今年はTOHOシネマズ日比谷、丸の内TOEI、丸の内ピカデリーといった大型劇場が上映劇場に加わったことで上映本数が増加。2019年以来となるレッドカーペットイベントも復活する。

二宮は東京国際映画祭オープニング作品に選ばれた本作を「オープニングに見合うような作品ができたと自負しております」と作品への自信を語った。

また、レッドカーペットのトリを瀬々監督と共に飾った二宮は「最後は勝手に大所帯だと思っていたので現場来たら二人でした(笑)」と笑いを誘い、また「観に来ている人たちに声をかけていただいて、その反対側で取材を受けるという光景が3年ぶりにやっているんだなと実感が込み上げて嬉しかったです」と喜びをみせた。

そして、多方面で活躍をしている二宮だが、改めて映画はどんな存在か聞かれると「役者の人たちの技術や撮影の技術がどんどん前に進んでいるエンターテイメントの一つです。色んな国の映画がありますが、やっぱり日本の映画はいいなと懐古できる、面白いエンターテイメントで日本の顔の一つになっているのかと思います」と日本映画の素晴らしさを語った。

今回の作品を通して伝えたいことを聞かれると二宮は「(本作は)戦争の後にもたらした後遺症の話ですが、人間の全ての感情が詰まっていると思っている」と語り、すかさず瀬々監督に「どこ伝えたいですか?」と振ると、瀬々監督は「二宮くんは非常に辛い状況でも希望を捨てなかった男、山本さんをやったわけであります!」と答えると「そうであります(笑)」と二宮は返答し会場を沸かせた。そして、「辛いことが続くが、その先にある希望だったり、愛だったり、日本人の絆がより深く刺さるのではないかと思うので多くの方に見ていただきたい」と伝えた。

最後に観ている人たちへ二宮は「色んな映画を一気に見れる期間となっているので楽しんでいただきたいと思っております」と語り、瀬々監督は「エンターテイメントの力で皆さんに何かを感じて、また明日を生きようと思っていただけたらと思います」とメッセージを伝えた。

二宮和也主演のシベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男を題材にした愛の実話『ラーゲリより愛を込めて』。第2次世界大戦後、極寒のシベリアで強制労働を強いられ過酷な日々を過ごす中、日本にいる妻と約束した帰国(ダモイ)を誰よりも強く信じ、多くの捕虜たちを励まし続け、その心に希望の火を灯した感動作がワールドプレミアとして東京国際映画祭のオープニング作品として上映される。

【写真・文/編集部】

第35回東京国際映画祭は2022年10月24日(月)~11月2日(水)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催
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