『ファミリア』の公開記念舞台挨拶が1月7日(土)に新宿ピカデリーで行われ、役所広司、吉沢亮、サガエルカス、ワケドファジレ、アリまらい果、MIYAVI、佐藤浩市、成島出監督が登壇した。

本作は、山里に暮らす陶器職人の父・誠治と海外で活躍する息子・学、そして隣町の団地に住む在日ブラジル人青年・マルコスの3人を中心に、国籍や育った環境や話す言葉などの違い、血のつながりを超えて強い絆で“家族”を作ろうとする姿を描いたオリジナル作品。監督を務めるのは成島出。主人公・神谷誠治を役所広司、一流企業のプラントエンジニアとして海外赴任している誠治の息子・神谷学を吉沢亮、在日ブラジル人青年・マルコスと彼の恋人エリカをサガエルカスとワケドファジレ、マルコスら在日ブラジル人を執拗に追いかける半グレのリーダー・榎本海斗をMIYAVI、誠治が唯一心を許すことのできる友人の刑事・駒田隆を佐藤浩市、地元のヤクザ・青木を松重豊が演じる。

本作で親子役を演じる役所と吉沢だが、自身との共通点を聞かれると「似てるところは休日の自分というんですかね、髪はぼさぼさ、朝から晩まで同じ洋服を着て。そういうのが快適に思う自分と似ていると思います。性格は全く違います」と明かした。陶器職人の役のため、事前に焼き物を本格的に練習してから挑んだという役所だが「前からやりたいと思っていた。全く苦じゃなかったです」と振り返り、「撮影で使った粘土も自宅に持ち帰って…まだやってないですけど(笑)」と笑いを誘った。

吉沢も「共通点はないです。こういう人間憧れるなという理想が詰まっている役。誰に対しても平等に優しいし、自分の知らない世界に躊躇もなく飛び込んでいけるものを持っている。僕は知らないところに行くのもできないんですけど。仕事で海外に行って、流暢じゃない英語でコミュニケーションを取っているのも、飛び込んでいく楽しさを感じている男なんだろうと感じて、うらやましいと思って演じていました」と語った。

国連難民高等弁務官事務所の親善大使を務めるMIYAVIだが、本作では半グレのリーダーを演じており、「(出演するかを)すごく迷いました」と明かしつつ、「役をやることで逆側の視点を学べるんじゃないか。こういった問題が日本にもあるということを知っていただける。(日本には)人を迎える温かさがあるし、それが描かれているので、たくさんのことを考えさせられる」と出演への思いを語った。

“お正月の思い出”を聞かれると「大みそかに家族で餅つきをやりまして、元旦にはお年玉。それでおもちゃ屋さんで銀玉鉄砲を買う」と子供の頃の思い出を振り返った役所。吉沢は「今年の年始に実家に帰って、2匹目のワンちゃんに会ってきました。会った瞬間に顔をベロベロ舐められて人懐こいなと。両脇に犬を抱えてテレビを見ていました」と明かした。最後に役所は「おもしろかったらいろいろな人に勧めてください」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

『ファミリア』は全国で公開中!
監督:成島出
出演:役所広司、吉沢亮/サガエルカス、ワケドファジレ、中原丈雄、室井滋、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、松重豊/MIYAVI/佐藤浩市
配給:キノフィルムズ
©2022「ファミリア」製作委員会